マチュピチュ7日目・8日目


5月5日・5月6日

さて、今日は日本に帰国する日です。
昨日は早めに就寝したのですが、夜中に寒くて目が覚めました。オイルヒーターはつけっぱなしだったんですけどねぇ。
下痢も再び始まってしまいましたが、発熱はないようです。でも、念のためにバファリンを飲みます。
朝食を取ったあとは、空港のあるフリアカへ。
ジミーさんに言わせるとフリアカは偽物の街なんだそうです。たとえば、「コカコーラ」と書いてあっても、それはコカコーラではなく、アンデスの安いコーラだったりする。ボリビアからの偽物製品も多数横行しているそうです。
ジミーさんは、この街で安いカメラを購入したらしい。
なのに、そのカメラをリマで引ったくりにあってなくしたのだとのこと。「リマは怖い街だ!」と同じペルーの人に言われてしまう街って.....。ガイド中にやられて、リマの市場でカメラを探したら自分のカメラを見つけることができ、仕方がないのでまた購入したそうです。自分が撮影した映像までしっかりそのまま残っていたそうな。
わたしの持っているカメラは古いので、記憶媒体がスマートメディアなのですが、最新のカメラのスマートカードを見慣れたジミーさんには、新鮮に見えるらしい。
「わたし、そんな最新のカメラ見たことないです!記憶容量はどれくらい?」
「これ、古いんだよー。記憶容量、64MBだもん」
そうなんだ〜古いんだ〜と複雑なジミーさん。最新のものはもっと薄くて画面も大きいのに、記憶媒体が小さいので感心したんでしょうねぇ(苦笑)。

フリアカの空港は早朝だったのであまり人もいない。日本人はわたしだけです。他のツアー客は、ナスカに行くかもっと後の便でリマに向かうようですね。
時間があったので、ここで別れるジミーさんと一緒に写真を撮ります。が!肝心のときに電池ないのかよ(泣)。
高地だと、電池の消耗が激しいような気がする。携帯電話も、使っていないのに毎日充電しないとだめだったし。
ごまかしごまかし、なんとか撮影に成功。良かった。

搭乗手続きが始まったので、ジミーさんに別れを告げます。本当にお世話になりました!日本語でのガイドは難しいと思うのですが、一生懸命対応してくれたし。特にマチュピチュでの件は、本当に助かったんだよね。

飛行機は時間どおりにテイクオフ(この飛行機がしょっちゅう遅れるらしい)したのですが、機内のアナウンスでしきりにクスコと聞こえてくる。うーん。オスカルは、アレキパ経由だった言ってたんだけど。アレキパって聞こえないなぁ。
とは思ったのですが、疲れているし気が抜けているので、あまり気にせずのんびり過ごします。
わたしの前のほうの席の人は、飛行機初めてだったらしく、乗務員に写真を撮ってもらったりしている。おまけに、飛行機が空港に着いたら拍手まで起こりました。なんなんだ。そんなにデンジャラスな飛行をしているのか?LAN ペルー。
やれやれ半分か〜とうーんと伸びをしていたら「ウェルカム、クスコ」のアナウンス。

は!?クスコ!?

慌てて隣の席の男性に「ここはどこ!?」と聞きます。「クスコだよ」と言われて真っ青。うわぁ、飛行機間違えた!?
でもチケットを確認したら、どう見てもその男性と同じチケットです。もう、わけわからない。
パニックになっているわたしに、後ろの席の女性が「大丈夫、25分待ってリマに行くから!」と教えてくれました。

どうやら、フリアカからリマへ行く飛行機は、クスコ経由とかアレキパ経由とかいろいろあるらしい。
一人だと、そういうときに確認できる相手がいなくてびびります。でもなぁ、まさかどこか寄ってリマにもどるなんて日本でe−チケットを受け取ったときにはわからないし、難しいですね。

さて、しばらくクスコからの客を乗せたあと、飛行機は無事にリマに向かって出発。良かった、間違ってなくて。
時間どおりにリマに着いたあとは、警戒態勢に入ります。リマが一番デンジャラスですからね。
荷物を受け取る前にトイレに行ってもどってきたら、なぜか荷物ラインがもう動いていない。客も待っていないし.....。まさかロストバゲージか?と慌てて確認したら、どうやら荷物を預ける人は少なかったらしく、わたしの荷物だけ最後まで残っていたので、空港の職員が保管していてくれたようです。無事荷物を受け取って、出口へ。
オスカルと無事合流し、またワラワラとよってくる人を避けながら、車まで行きます。
車に入ったらすぐリュックは足元へ。オスカルの教育の賜物です。(笑)

リマにもどってみると、アンデスの文化とリマの文化がまったく違うということを再確認します。
道行く人の顔も、混血がすすんでエキゾチックなリマとインディヘナの民族の特徴が色濃いアンデスではまるで違うし、インカの石組みをそのまま残して街づくりされたアンデス地方と近代的なリマは同じ国とは思えません。服装もまるで違いますしね。
このペルーという国は、1つの国で2つの文化が生きている国なのだなぁと再確認します。

さて、本当はオスカルにつきそってもらって高級アルパカ店に行ってみたかったのですが、うーん、切り出しにくいしきっとそれは仕事のうちに入ってないんだよなぁ。ジミーさんと違って、リマにいた期間は短かったのでそんなに仲良くなってないしなぁ。
というわけで、頼めず断念。「近くにスーパーがあるよ」と教えてもらいはしたものの、やはり一人ではこわいよねー。せめて二人だったらなぁ、とまたまた思います。
結局、いろいろ迷った末、部屋で読書をして過ごそうと決めました。ちょうど、「ハリーポッター」の分厚い本を持ってきてるし。
いやね.....なんでこんな重い本をもってきたのかとちょっと後悔したのですが、読みかけだったんですよ。暇なときに読もうと思ってもってきたのですが、今まで出番はなかった。ちょうどいいや、というわけです。

昼食を食べにレストランにいき、「さて、どれが一番少ないか」と悩みます。結局オニオンスープと魚のメインとデザートは果物にしてみたのですが.....どれもこれでもかというくらい多かった。うう。
でも、果物は大正解でした。これだけは、全部食べた。でも、ぶどうは皮をむくのがめんどくさかった。そのまま食べるんでしょうかねー、わたしはだめなんです!マスカットもいちいちむいているので、なんだかお皿をすごく汚してしまった。
しかも、チップを置こうと思ったら、小銭がない!慌てて水を買ってみたのですが、ドルでおつりが返ってきた(泣)。1ドルでもチップには多いので、しかたなくチップなしで帰ります。ごめんよ、夕飯のときには倍の金額おくからさ。

今回、すごく効率よくペルーのソル紙幣や硬貨を使ってしまって、最後のホテルではチップも置けないくらいの消費状態。余らせるよりはいいんですが、ちょっと使いすぎましたね。

さて、この後は午後いっぱい読書三昧。何もしないでゴロゴロするのはなかなかキモチ良かった。おかげで、分厚い本を読み終えることができました。
それからシャワーを浴びて夕飯へ。今度こそ失敗しないぞ!(いろいろ)
まず、メインのディッシュを半分にしてくれるように頼みます。OKしてもらってよかったと安堵したのですが、でてきた量をみて脱力。

これでハーフサイズゥ?

魚の串焼きを頼んだのですが、大きな魚1匹分はあるぞ、これ。多いよ.....とは思ったのですが、ハーフで十分といった手前、残すのはさすがに後ろめたい。根性いれて食べます。
なんとか完食し、チップを置いて部屋にもどります。
トイレを使って荷造りをし、いよいよ日本に向けて出発です。

日本に向けてのフライトは真夜中近くなのですが、大勢のお客でごった返しています。この時間帯がすごく混むのだそうです。
空港の入り口で、慌ててオスカルと一緒に写真を撮ります。でも、オスカルのジャンパーが異様に光ってへんな感じ。うーん、でも時間もないし仕方ないか!

空港での手続きはわたし一人でこなさなければならなかったので、オスカルは出口付近で待機です。
それにしても、なんて長い列だ!進まねー。
というわけで、みんなうんざり。ようやく搭乗手続きがまわってきたときには、ぐったりです。窓側の席だったのがちょっと気になったのですが、まぁ寝てるだけだろうからと妥協しました。これが、後でいやな思い出づくりになってしまうのですが.....。
それにしても、e−チケットって、やはり席はあらかじめ決まっちゃってるんですかね?「どこがいいか?」って必ず聞かれてたのに、この方式になったら一度も聞かれなかった。

手続きが終わった時間はかなりぎりぎりで、出国手続きと荷物検査はさらに時間がかかりそうだと思い、慌ててオスカルを探します。でも、混んでいるのでなかなか見つからない。ここで初めて、携帯電話を使いました。電話で呼び出してようやく合流。
小走りで、次の出国手続きに行きます。ここでオスカルとお別れです。いろいろありがとうー!

ここからはバタバタです。空港税の支払いのときに航空券を忘れそうになったりして、結構慌ました(^^;。
荷物検査を受けるために並んでいたときのことです。後ろに並んでいた人に、突然スペイン語かなにかで話しかけられました。
「.....I can't understand your language」
ゼスチャーで「あら、ごめんね〜」とされて曖昧な笑みを返しながら、思ったこと。
「中国人の次は、ペルー人か.....」(九寨溝の旅行記参照)
うーん。まぁ、どっちもモンゴリアンではあるし、わたしは旅行中アラレちゃん眼鏡で顔半分かくれてしまうから、年齢と国籍不明になりがちなのはわかる。
でも、この顔つきは日本人でしょうよ?

とまぁ、ビミョウな出来事はありましたが、なんとかすべての手続きを終えることができ、今度は走って買い物です!
高級アルパカ店の支店が空港内にもあるのですが、数が少なくてやはり気に入ったものがない。時間もなくて検討している余裕もなかったので、ここで最終的に断念。アルパカは、結局買えませんでした。
それからまた小走りに店を見てまわり、なんとかペルーのお菓子を職場用に購入。それにしても、なんて時間がないんだ!
ペルーでは、空港内でおみやげを買おうと思わないほうがいいかも。アメリカ行きの飛行機はセキュリティが厳しすぎて、乗るまでに異様に時間がかかります。

飛行機は時間どおりに出発で、ヒューストンまではぐっすり眠ってすごしました。お昼寝しなかったからちょうど良かった。
さあて、ヒューストンでは例の入国・出国手続きが待っています。急いでゲートに向かい列に並びます。時間は相変わらずかかりましたが、早朝の時間帯に着く飛行機便は少なかったらしく、スムーズに終えることができました。次に荷物検査を受けなければならないのですが、空港が広くてわかんねーし、おまけに出発ゲートは聞かないとわからない!
というわけで、ポイントで迷います。でも、空港職員は「日本に行く飛行機について教えないとわからないらしい」という話があらかじめあったみたいで、行く先行く先で自動的に案内してくれる。おかげですごくスムーズに出発ゲートに着くことができました。良かった良かった。

さて、ここで結構時間があったので、少し空港内で弟向けにおみやげを購入。NASAものですが、ペルーでは何も買えなかったので、ちょうどいいだろうと思う。ドルが通貨な場所で買い物をするのは久しぶりだったので、懐かしい感じがしました。アメリカ研修を思い出します。
しかし、買い物するにも、一人だと荷物を置いていくにも一苦労。見ず知らずの日本人の男性に「すみません。一人なので荷物を見ていてほしい」と頼んで、なんとか買い物を済ませました。
そうそう、ここでもアメリカ人にいきなり話しかけられた。スターバックスでコーヒーを買っていたら、「ここの店員はすごく手際がいいね!」だって。「そですね〜」と適当に答えるわたし(もちろん日本の曖昧な笑みつき)
それにしてもなんでだ。わたしの顔はどう見ても日本人なのに!
それ以降は特に何もなく、読書をしながら時間まで待ちます。

この日のヒューストンは珍しく雨。テキサスはほとんど晴れの日なはずですから、本当に珍しい。それでもフライト時間はオンタイムで、無事飛び立つことができました。

でも、ここで問題が.....

上にあがってしばらくたつと、おなかの調子がおかしくなってきました。飲み物サービスが終わったあと、早速トイレに立ちます。 そしたら、通路側に座っている日本人の男性がすごい目つきににらむのです。おまけに舌打ち。
なんなのさ?
トイレに行くと、案の定下痢が始まっています。うーん、トイレに立つたんびに舌打ちされるのはイヤだな。
席に帰ったときにもすごい目つきでにらまれます。なんなの、この人。
しかたがないので、「席替わりましょうか?」と申し出たら「ここでいいですー!」とお前は子供か?といった反応。
どう見ても、40代後半か50代の人なのに。
さらには、トイレに行きたいなら通路側をとればいいじゃないか、別に窓際の人がトイレに立つのはかまわないけどタイミングを見ていけ、など自分法律をふりまわしまくり。

おいおいおい。
通路側のデメリットは、奥の人が出てくるときにはきちんとよけないといけないってことだろ?それ覚悟しろよ。
てめぇのタイミングがわたしのタイミングと違ったら、出てくるなってか?ふざけるなよ、こっちは下痢なんだよ。

で、2回目のトイレも運悪く食べ物サービスの直前になってしまったのですが、また舌打ちされながらトイレに行き、やってらんねぇや、と思ってスチュワーデスに席の交換を手配をお願いしました。だって、下痢なんだもん。
手配中に、ぼやっと待っていたら、今度は「帰ってこない」とか勝手に怒るし。
「今席交換のリクエストだしてて、もどらないから!」と言い切って、親切なアメリカ人に交換してもらって解決。
本当に、やなオヤジだった。通路取ればいいだろと他人に要求する前に、通路側のデメリット理解しろよ。

と、最後にいやな思いをしたな〜と残念なキモチだったのですが、
「ネタとしてはいいかもしれん.....」
と思いつくあたり、わたしもいい根性してます。

まぁ、いやなことはあったもののフライト自体は非常に順調で、時間通りに成田に到着。席を替わってくれたアメリカ人の女の子は、わざわざグループを離れてまで替わってくれたみたいで、お礼を言ったら「いいのよ〜」とほほえんでくれる、本当にいい子でした!

成田からの電車は飛行機が遅れてきたときのことを考えて遅めにとっていたので、予約の変更をかけて早めに帰省できるようにしました。
時間まで、寝てはいけない!(飛行機の中はやはり眠れなかった)と読書していたのですが、夢中になってすんでで乗り遅れそうになりました.....。時間が過ぎても気づかなかったのですが、幸い電車も遅れてきたのでことなきを得ました。ううう、良かった!
そんなことがあったので、次の新幹線では絶対寝ないぞ!寝たらきっと寝過ごす!と気を張っていたのですが、何度も落ちそうになりました(泣)。あぁ、一人は辛いなぁ。
それでも無事仙台に到着。いろいろあったなぁと思いつつ、帰宅しました。

今回で、サバイバルな旅行は終わりかもね。
体力も限界、お互いの立場も限界。
まぁでも、近いところなら行けるかな?

というわけで、次は未定。仙台からいける場所がいいなぁと思います。