マチュピチュ2日目


5月1日

今日は観光一日目ですが、午前中は自由。明日からの高地観光に備えるためのようです。
とはいっても、朝食の時間には起きないといけないので、ぎりぎりの時間でモーニングコールを頼みました。
でも、朝方うるさくって眠れたもんじゃない!後でわかったのですが、バスルームの窓が開けっ放しで、そこが階段につながっているため、通る人の音がもろ聞こえ。廊下はすべてフローリングのためにコツコツ歩く音やスーツケースを引きずる音などがすごいのです。
というわけで、モーニングコールの随分前に自分で起き出して朝食へ。レセプションのおねえさんに、「自分で起きたから」と告げて朝食を食べます。普通のアメリカンタイプの朝食でした。
それにしても、自分ひとりで食べる食事ってのはなんともさびしい。

朝食を食べて待ち合わせの時間まで少しあったので、携帯電話(電波が受信されてましたよ!)で目覚ましをかけてお昼寝をしたのですが.....。

現地時間に合わせるのを忘れていた(爆)

というわけで、目覚ましは鳴らず、待ち合わせ時間を過ぎてから起床。(でも一人でおきたんだけどね)
何気なく時計を見て真っ青。慌てて着替えていたところ、オスカルから電話が。
「大丈夫ですか?」
「わ〜!起きてます!今行きます!」
彼は日本の蕎麦やの出前のたとえは知らないと思いますが.....。

というハプニングはあったものの、無事出発。まずは、旧市街に移って世界遺産を観賞です。
リマの街は、旧市街と新市街に分かれているのですが、ホテルのある場所は金持ちが多く住み、治安もいい新市街です。
観光地は旧市街にあるのですが、そこに行くまでの道が大変混んでいます。なんでも、APECの会議を今年開催するのだそうで、それに向けて市街地整備をいたるところでやっているんですね。そのおかげで工事が多いのです。その混んでいる車の列をぬって(まさにぬっている!車と車の間を人が歩いている。)、物売りがたくさんやってきます。
新聞や雑誌、スナックやくだもの、なぜか水道の蛇口みたいなものまで売っている。
オスカルに言わせると「生活に必要なものは何でも」売って歩いているのだそうだ。かなり売り子がいましたが、それだけ買う人もいるからだそうです。
食べ物を売っている人も大勢いましたが、
「日本の水とペルーの水は違う。何で洗ってどう調理したのかわからないから、絶対食べるな」
というオスカルの厳命により、ただ見るだけ。飲み物も良く売ってましたね。
昨日の、車の窓破壊強盗の話があったので、物売りの人にもビクビクして、写真など撮れなかったのが残念です。

それにしても、ボロボロの車が多いです。ペルー国産の車があるのかどうかわかりませんが、ベンツとかフォルクスワーゲンとかTOYOTAとか、国籍もいろいろ。
オスカルいわく、車検の制度はないので、車は動かなくなるまで使うのだそうな。

さて、旧市街の観光地について、さっそく観光開始です。
ペルーは、スペインに長く侵略されていた国なので、街のつくりが中世のスペイン風で、宗教はローマカトリック教です。 街の中心に必ずアルマス広場という広場とカテドラルと呼ばれる教会があります。
まずは、インカ帝国を侵略したピサロのミイラがあるというカテドラルを観賞。天井までぎっしりと模様がある、大変美しい教会です!
ペルーにあるカテドラルの中でも一番古いものだそうで、ミイラが安置されていた箱が置いてある部屋の壁面は細かいタイルです。

ここは修道院ではないんだそうで、修道僧が寝泊りする場所はないんですね。
中央の大きな祭壇には聖母マリアとキリストが祀られていますが、祭壇を囲んで並んでいる聖歌隊のイスは聖者が掘り込まれていたりして、なかなか凝っています。聖歌隊は座っているときと立っているときがあるようですが、ミサはだいたい長いので、立っているときもちょっと腰掛けられるように、イスに工夫がされています。このカテドラルは未完成だったようで、聖者の掘り込みは途中で止まっていました。作者が亡くなってしまったんですね。

カテドラル観賞の後は、広場を歩いて、サン・フランシスコ教会へ。リマは観光地と言えど犯罪が多いので、オスカルが用心しているのがわかりました。歩く道は慎重に選ばれ、大統領府の脇を通ります。
警護の人たちの脇を通るのですが、初めて本当の銃を見ました。さすがに、このまわりは危険を感じません(^^;。

サン・フランシスコ教会は、黄色のタイルが印象的なのですが、その壁面にびっしり鳩が止まっています。黒いポツポツはすべて鳩。
もちろん、教会前の広場にも鳩がいっぱい。鳥が嫌いな人は大変だなぁ。
本当は、教会の内部にあるというタイル細工やカタコンベなども見ればよかったのでしょうが、時間もないし治安も悪いしで早々に退散です。

この後は新市街にもどって、海辺のとってもムードの良いレストランでシーフードをごちそうになりました。
旅行客や上流階級の人ご用達ということで、自分のサバイバルファッションが少し気になる。
リマは海辺の街なので、シーフードが有名です。生の魚も食べるのですが、なかなかおいしかったです!どこでも、魚は良く出ました。そして、すごく量が多い。
そして意外だったのですが、ペルーの人は良く食事を残す。経済はうまくいっていない国なんですが、自給自足できているらしく、街や村で良くみかけた犬も良く太っていました。アンデス地方の民族も、痩せている人はあまりいなくて、みんな健康的にふくふくしてましたね。
なんでも、天然ガスも取れるということでした。食べ物が足りていて、エネルギーも自給自足できる。思ったよりも、豊かな国なんだなという印象でした。
そして、なぜかカモメが黒かった。

セレブな食事の後は、恋人公園を見学。その名のとおり、恋人たちが口付けしている大きな彫刻がかざられている見晴らしのよい公園で、カップルも多い。
ゆっくりしたいところですが、次にいく天野博物館は予約制なので、慌てて移動します。

天野博物館は、日本人の研究者(実業家でもあります)天野氏によって収集された個人の博物館で、日本人スタッフがペルーの歴史(プレ・インカと呼ばれているらしい)を説明してくれます。
天野氏が特に熱心に集めていたチャンカイ遺跡は、王の墓が出てこなかったので人気がないらしい。でも、庶民の歴史を知るには大変貴重であり、特に織物が繊細ですばらしいのです。
引き出しの中にたくさんの織物が収められ間近に見ることができるのですが、ものすごく保存状態が良く、レースのような織物や細かい模様など、ため息が出るほどです。
この織物に目をつけて収集した天野さんは、えらいと思う。
歴史の話もわかりやすくて、良かった。ナスカ文明がとても古く、マチュピチュが新しい文明だというのも驚きでした。イメージと違うもんですね。
さて、有意義な見学ツアーのあとは、おみやげ購入タイム。今回は、アルパカ製品を買おう!とずっと思っていたので、ここで物色。数が少なかったので思ったようには買えなかったのですが、質のいい(日本人の作の)マフラーをGET。あとはなぜかチチカカ湖の塩。取れるんだ、塩。日本語のマチュピチュの地図もあったので購入。ガイドさんがいるから現地では開かないと思うけど、旅行記の役にたつはず!

天野博物館が終わったあとは、ホテルに帰ります。今日の夕飯はホテルです。昼はオスカルが一緒に食べてくれたけど、夕飯は一人。ううう、さびしいよ!
ウェイターさんがあまり英語が話せないので、二人で真剣勝負のメニュー選びになってしまいました。だって、何を言ってるのかわかんないんだもん!
英語のメニューもないので、片言の英語をたよりに、鶏肉料理に挑戦。これが大失敗だった.....。
どっさりとスパゲッティが盛られている上に鶏肉がどーんと乗ってきたのにも気が遠くなりそうだったけど、何よりもこのスパゲッティが甘酸っぱいソース(どうやらベリー系)がかかっているのですよ。鶏肉にはチーズがどっちゃり。
死にそう。
甘さとチーズと鶏肉のすんごく絶妙なハーモニーに打ちのめされながら、なんとか3分の1は死ぬ気で食った。でも、もういい!
ウェイターさんの「もう!?」という視線に耐えながら「finish!」宣言し、デザートを食むわたし。これがまた、甘い。
ペルー人は甘いものが好き。そして量が多く、香辛料が必ずどっちゃり。香辛料はなかなか好みの味だったのでいいんですが、毎回食事のたびに死にそうな目にあってました。ううう。

疲労困憊して食事を終えた後は、ドルからペルーの貨幣に両替し(あまり紙幣がなかったのか、やたらと大きな単位の紙幣を渡されたのも泣けた)、明日の移動に備えてサクサク寝ます。今度こそ!目覚ましがきちんと機能しますように!