ブータン7日目・8日目


5月4日

今日はいよいよブータンを離れる日です。
犬の鳴き声にもかなり慣れ(耳栓つきだけど)、のどかで時間が止まったような風景や、ゴ・キラといった民族衣装にいたっては、なぜ自分は着ていないんだろうとまで思えてくるような国とお別れです。
いつものように朝食をとり、いよいよバスに乗って空港に出発です。
空港について、コタさんとゲンボさんと握手して別れます。彼らにしてみれば、いつもこの時期に来る日本からのお客さんだと思うのですが、わたしたちにしてみれば、日本語でブータンそのものを表現してくれた大変ありがたい存在です。
わたしにいたっては、実はすっかり涙腺がやばい状態でした。(苦笑)

いろいろと旅をしてきましたが、こんなに名残惜しいと思った国はありません。
いつか、もう一度来たい。今回は見なかった東ブータンを見てみたい。
アジアの発展はめざましく、本来は田舎で伝統的な文化が息づいていた場所が、2〜3年で劇的に観光化されていくのだそうです。
そんな中、ブータンは10年前とほとんど変わらない、と添乗員さんは言っていました。
2008年、ブータンは大きく変化します。東ブータンだけではなく、この愛おしい国が変化するのか、それともこのままなのか。
それも、大変興味のあるところです。

さて、そんな涙腺ウルウルの状態も、チェックインの長い列に並んでいる間にだんだん収まってきました。退屈だったので、ふみふみが売店を覗いてみました。
「ポスターで、曼荼羅があるよ」
「え!いくら!?」
聞けば300円ほどです。というわけで、値段があまりにも安いことにちょいと不安を感じたものの二人で購入。
いいの、一応曼荼羅だし!
中の絵は、どこかの寺院のり六道輪廻図の壁画だと思うのですが、この値段ならまずまずの出来でした。今、部屋に飾ってあります。

さて、チェックインが済んだのはいいけれど、なぜかどこにもトイレがない。やっと見つけたトイレで用を済ませて、元の場所にもどろうとしたら、ドアが開かない。
空港の職員が、身振り手振りでもう1回チェックインしろと言う。ええ〜、すごい長い列だよ!
結局強引に、割り込ませてもらって戻ることができました。あぁ、危なかった。

残念ながら、飛行機は時間通りに出発(ドゥルク・エアは時間に遅れたり飛ばなかったりと、いろいろあるので有名)し、また山の間をすり抜けながら上空へ。ブータンの景色ともお別れです。

飛行機は少し揺れましたが順調で、ほぼ時間通りにバンコクに到着。
いきなり南国になって、あっつい.....。バンコクはホテル以外にはどこにも行かないので、みんなマッタリしています。大阪から参加の人は、ここでお別れです。
ホテルは普通のグレードなのですが、ブータンの貧弱なホテルを見慣れていたので、すごく立派に感じる。
夕食は、タイのしゃぶしゃぶのタイスキでした。これは、海産物がいっぱいで大変おいしかったです!
食事が終わったあと、大阪の二人と別れを惜しみます。今回は、ツアー客の方も相性が良かっただけに名残惜しい。

おみやげが足りていなかったので、夕食後はホテル内の店でショッピングです。途中通ったロビーでは、女性二人が楽器を演奏していました。さすが微笑みの国タイ、にこやかな笑顔です。
タイはまったくノーマークだったので、楽器の名前がわからなくて残念。

さて、ショッピングですが、まずは大量配り用にチョコをGET。そして母親用にスノーボールもGET。このスノーボール、各国に行く度に購入しているので、結構な数になっているはず。
高価なものは購入するつもりはなかったのですが、タイとかミャンマーは金銀宝石を産出することで有名なので、アクセサリーを見てみました。
.....見ると、ほしくなるんですよねぇ.....。あと、お店のおじさん勧めるのうまいんだもん!
絶対、値段をふっかけてるよなぁと思ったのですが、日本で買うよりも安い。
小さな亀がたくさんついているデザインのブレスレットで、その亀の甲羅がルビーです。まぁ、ルビーのランクはあまり高くないだろうと思ったのですが、可愛いしなー、ルビーはスキなんだよなー、と迷ってみていたら、少しずつ値段が下がっていきます。 おおう。
というわけで、おじさんの手のひらで転がされた感じもするのですが、最終的にチョコもまけてくれたので、良しとしました。

さて、部屋にもどってうっとりとブレスレットを眺め、街には出ないけど一応ふみふみが持ってきた地○の歩き方をチェックしていたら、買い物である一定額を越すと、税金を返還してくれると書いてある。
そういや、カナダでも手続き取ったよな。と思い、ちょうどシャワーを浴びているふみふみに「確かめてくるー」と声をかけて部屋を出ます。そうそう、部屋のカギを持っていかないと入れないな。
カシャ(部屋のドアのそばのソケットから抜きとる音)
お店で手続き可能かどうか聞いたら、うちは対象の店ではないとのこと。残念。
仕方ないなーと部屋にもどってきたら、ふみふみが恨めしそうな顔でずぶぬれで出迎えます。

???

頭の中にハテナが飛び交いましたが、一瞬あとに「あ!!!」
カギは、部屋の電気のスイッチだったわね。す、すまない!

「シャワー浴びてたら、いきなり真っ暗になってさぁ.....」

ひいい、すまないすまない!でも、おかしいから笑わせて!
というわけで、うらめしそうなふみふみに爆笑しながら謝るわたし。ふみふみは、真っ暗で何も見えない状況でさすがにシャワーを浴びるわけにもいかず、わたしを見つけようにも裸だよという状態で、「ネタとしては最高だけどシチュエーションが悲しいぜ.....」と複雑な気分だったらしい。
いやぁ、今回の旅行はかなり順調でこういうギャグ系のネタがほとんどなかったから、新鮮でしたよ。>ひどい友人だ!(笑)

さて、新鮮なギャグネタでもりあがった後は、とにかく就寝です。出発は夜中の3時なので、すぐにベッドに横になります。
同じホテルに韓国人がたくさん泊まっていて、その宿泊客の若い男の子が夜中にミニバスケットで遊んでいたのがしばらくうるさかったのですが、なんとか少しは眠ることが出来ました。
夜中2時30分のモーニングコールでたたき起こされたあとは、どんよりしながらロビーへ集合。バスで空港まで移動します。バンコク空港はかなり大きなハブ空港なので、24時間たくさんの人がいます。バスの中で渡された朝食を抱えながら、チェックインと出国手続きをしている最中でした。

ボタッころころころ

なんだ?と振り返ってみたら、ふみふみが出国手続きのデスクの前で、朝食をぶちまけていました。ころがる朝食たち。あせるふみふみ。

さすがだな、ふみふみ!最後までネタを提供するとは!(違います)

こっちは出国してしまったので、もどって拾うのを手伝うわけにはいかず、笑いながら生ぬるく「だいじょうぶか〜?」と見物(ひでぇ)。
ふみふみはあせりながら朝食を拾い、赤くなったり青くなったりしながら出国を終えました。いやあ、大変だったねぇ(眠いのでツッコミも生ぬるい)。

さて、出国した後は飛行機に乗るだけなのですが、身体検査や手荷物検査が非常に厳しい。使った航空会社がノースウェスト航空で、成田経由でアメリカまで行くからでしょうか?テロ対策なのでしょう、全員靴の中まで調べましたよ。

いいかげんに、だけど.....(検査する人、眠かったのか?)

手荷物検査を終了してから、わたしの朝食を二人で分け合って食べます。ふみふみのは転がってしまいましたからねぇ(ぷっ)。
後は待つだけなんですが、最終ゲートに入らないとトイレがなくて、トイレを探して二人でかなり歩くはめになりました。バンコク空港、トイレは早めに済ませましょう。

飛行機は寒冷前線の影響を受けて、かなり揺れました。が、気流にはうまく乗ったのか、予定よりも早く到着。
成田に着いた後は、みなさん荷物を受け取って順次解散です。
ふみふみとわたしも、添乗員さんと握手をかわして成田を後にします。添乗員さん、西○旅行さん、本当にありがとう!
こんなに最高のシチュエーションの旅行は、後にも先にもないと思うよ!たとえブータンにもう一回行ったとしても、今回ほどの感動はないかもしれません。それくらい、良かったです。

帰りの京成電鉄の中で、次の旅行について話すわたしたち。
「今年はさあ、もう一回行けるんじゃね?」>わたし
「いいよ、つきあうよ(にやり」>ふみふみ

というわけで、次は中国です!(こらこら、つながってねーよ。でも、秋に行きます!)