定点撮影の記録
Part 7 近鉄京都線
9:21 準 急 新田辺行き ク3123以下6連
あるところに立って、通過する電車を記録する超ヒマな記録です。
Part7は、私の地元である京田辺市を走る近鉄京都線です。近鉄京都線は 日本の古都である京都−奈良を結ぶ路線です。観光需要もさることながら、 通勤・通学需要が増大しています。 沿線には学研都市ということで大学や研究所ができ、乗客が増えています。 10年くらい前までは3両編成の電車も走っていたりしたのんびりとした路線でしたが、 1988年から京都市交と直通乗り入れを始め、さらに2000年からは直通急行も走り出しました。 乗客の伸びにあわせ編成も3連は消滅し、6連が 増えてきています。それでは、ご覧下さい。

撮影日 2000年4月17日(月)
場 所 近鉄京都線・富野荘−新田辺間
対 象 奈良・橿原神宮前方面行き電車
時 間 8:45〜10:45
レンズ 85mm
アンダーラインのある車番をクリックすると、その電車の写真が現れます。

時刻
種 別
行 先
先頭車両
両数
コ メ ン ト
8:46普 通 新田辺11126 京都市交の車両です。
8:48特 急 奈良12503
12317
4
2
8:52普 通 西大寺8103
903
4
2
8:53急 行 天理3121 6 3220系の標準塗装です。これからの新造車はこの色のようです。
8:57普 通 新田辺8112
9105
4
2
8:58回 送 31026 こちらは近鉄の京都市交乗り入れ車です。
9:02特 急 橿原神宮前12514
12307
4
2
「吉野連絡」です。前4両が「サニーカー」、後ろ2両は「スナックカー」です。
9:06普 通 新田辺1101 6京都市交の車両です。
9:08急 行 橿原神宮前 8113
1376
4
2
急行の標準的な編成です。
裾の赤い帯が省略されています。
9:12普 通 西大寺8116
9107
4
2
9:16特 急 奈良302574
9:21準 急 新田辺31236 タイトル写真です。奈良・京都のイラストが描いてあります。
9:23急 行 天理3502
1358
4
2
前4両は、近鉄唯一のステンレスカー・3000系です。
9:27普 通 西大寺8108
8555
4
2
抵抗制御車の4+2です。車体の裾に赤い帯がある編成です。
9:30特 急 賢島30255
12305
4
2
前4両はビスタカー3世です。賢島までロングランです。
9:35普 通 新田辺11026京都市交の車両です。
9:38急 行 橿原神宮前9301
1341
4
2
よく見ると、1両目と2両目の車体断面が違います。
1両目は普通鋼、2両目はアルミ車体です。(2両目はあとから挿入したため)
9:42普 通 西大寺83054 少なくなってきた4両編成です。
8400系は元ラインデリア車のため、車体断面が低くなっています。
9:47特 急 奈良125154
9:50準 急 新田辺9304
1351
4
2
9:52急 行 天理85724
9:56普 通 西大寺89194
10:01特 急 橿原神宮前302614
10:05普 通 新田辺11206京都市交の車両です。
10:08急 行 奈良85684 8000系ですが、元扇風機車のため、断面が大きくなっています。
また、省エネ改造で1C8M化改造を受けています。
10:12普 通 西大寺1124
911
4
2
前4両はVVVF、後ろ2両は抵抗制御です。車体断面の違いにご注目。
10:15特 急 奈良302544
10:18急 行 新田辺8116
9107
4
2
10:22急 行 橿原神宮前8105
1337
4
2
10:27普 通 西大寺85904
10:31特 急 賢島236046 伊勢志摩ライナーです。京都−賢島を1日1往復しています。
10:35普 通 新田辺11096京都市交の車両です。
10:37快 急 奈良89256 2000年3月から平日ダイヤも快速急行が走ります。
界磁チョッパ車の4連です。
10:39急 行 奈良1114 6京都市交車も急行に運用されます。
10:44普 通 西大寺8121
1333
4
2
10:45特 急 奈良224164 ACEです。落ち着いた室内は好きです。

車両ガイドなど・・・。
近鉄京都線は、奈良電気鉄道の手によって、昭和3年に開通しました。 京都−奈良間を電気鉄道で結べば、より短い時間で古都同士を結べるという もくろみでした。京阪電鉄との結びつきが強かった会社でした。 しかし、乗客は伸びず、自力での経営が苦しくなり、近鉄・京阪の 株の争奪戦を経て、昭和38年、近鉄に合併されました。昭和40年代頃から 沿線の住宅開発が始まり、昭和63年からは京都市交との相互乗り入れ、 最近では学研都市の開発が進んでいるという状況です。

車両は、通勤車は奈良線のものと共通に、また、特急車は 大阪線系統のものが共通で使われています。 通勤車は大きく分けると、1.抵抗制御車、2.チョッパ車、3.VVVF車、4.シリーズ21に 分類できます。また、特急車は、1.スナックカー、2.サニーカー、 3.ビスタカー(3世)、4.ACE、5.伊勢志摩ライナーにわかれます。

抵抗制御車
奈良線の大型化ということで昭和36年から900系が登場しました。 そのあと、39年からは4連対応ということで8000系、44年からは MG・CPを集中搭載した8400系、48年からは新製冷房車の8600系が 続々と登場しました。最後は55年の8800系で、界磁位相制御に なり、回生ブレーキを使うようになりました。 いずれも、肩の部分が丸みを帯びています。 8000系の初期車はVVVF車やシリーズ21によって置き換えられつつあります。
チョッパ車
省エネルギーが叫ばれてきた折り、近鉄−京都市交の乗り入れ計画が あり、省エネルギータイプの乗り入れ車を試作することになりました。 これが3000系で、昭和54年登場です。結局4連1編成しか作られませんでしたが、 電気指令式ブレーキ、デスク形運転台、車体断面の変更などは、そのあとの VVVF車3200系に受け継がれたりしています。ちなみに、3000系は近鉄唯一の ステンレスカーで、電機子チョッパ車です。なお、ブレーキは後に電磁直通方式に改造されました。 このあと、昭和56年からは界磁チョッパ車の8810系が登場しました。4両固定で、 3000系に似た車体断面になりました。前面もこのときからモデルチェンジしています。 昭和57年から3連バージョン(後に4連化)の9200系、2連バージョンの9000系が登場 しています。
VVVF車
昭和59年にVVVF車1250系(現在は1421)が大阪線に登場し、VVVF時代に突入しました。 昭和61年からは京都市交通局乗り入れ用に3200系が作られました。 また、平成元年から1233系(2連)、3年からは1020系(4連)が登場しました。 これらは、大阪線・名古屋線と車体や機器が共通化され、アルミ車体になりました。 中間車の窓配置が左右対称になっています。(なお、正式な形式は、台車などの 違いによって、変わりますが、ここでは省略します。)
シリーズ21
平成12年に登場したシリーズです。京都市交乗り入れの増強に伴い、 3220系が、L/C車としては5820系、2両編成はロングシートの9020系が 順次登場することになっています。車体構造が全く変わることになっています。 今後はこの系列が増備されることになっています。
スナックカー
昭和44年から大阪万博に合わせて登場した系列です。 12000系、12200系、18400系があります。18400系は、もともと京都・橿原線用の 車両でした。幅が他系列に比べ狭くなっており 「ミニスナックカー」と呼ばれています。 車体更新は行いましたが、現在、廃車がじわじわと進んでいます。
サニーカー
厳密にいうと、12200系のマイナーチェンジ(当初12200系の増備車扱いで 計画されたそうです。)ですが、前面や車内が変わりました。 昭和52年に12400系が、55年に12410系、56年に12600系が登場しました。 パンタグラフやクーラーキセで判別できます。
ビスタカー3世
昭和53年、今までのビスタカー2世を置き換えるための新車です。 近鉄特急といえば2階建て、「ビスタカー」が有名です。 登場以来20年を過ぎ、現在リニューアルされて使われています。
ACE
平成4年登場の汎用車・22000系です。昭和63年の「アーバンライナー」は名阪ノンストップ 特急に的を絞ったのに対し、こちらは、全線で使うための車両です。 足まわりはVVVFのオールM、時速130km運転が可能です。車体断面も大きくなりました。 グレーを基調とした落ち着いた車内も特徴です。
伊勢志摩ライナー
平成6年から登場の車両です。伊勢にあるスペイン村と大阪・京都・名古屋を結ぶ 専用車です。塗装も黄色を基調とした明るいものです。