シーズンが終わってしまう前に何とか間に合ったようですが、いまさらながらスタッドレスタイヤについてです。
今年は雪がよく降りますね。しかも量が多い。降りだすと雪に弱い東京は大騒ぎですね。
いままでは、自分の車でスキー場に行くわけでもないし、東京では大雪が降るわけでもなかったので、スタッドレスタイヤなんぞは必要ない、と興味すらありませんでした。しかしながら、今年は大雪で、いつも通っている富士スピードウェイまでの往復での雪が心配だったり、いままで無かった自分の車でのスキー計画があったりで、『スタッドレスタイヤが必要かな』と思い始めました。
1月17日、前日はあの大雪が降った日。ちょっと横道に入ると30cmぐらいの雪が路面を覆っている。しかも、翌日には富士スピードウェイでBPカップの第1戦がある。これはスタッドレスを買ういいタイミング!?だなと思い、タイヤを探しに行くことにした。
ふと考えてみると、自分はスタッドレスタイヤについての知識がない。何を基準に選んだら良いのかわからない。けれども、今のスタッドレスタイヤはどのメーカーを選んでもそれほど失敗はないだろうと判断し、ひたすら「安さ」を求めて探すことにした。(ただ予算が少なかっただけです。)
いざ探し始めると、どこも在庫が少ない。大雪の影響でけっこう売れてしまったのだろうか?とりあえずほしいサイズが見つからないことには話にならない。純正ホイールに履かせるので195/65-15か、205/60-15なのだが。
大型全国チェーンのカーショップを4軒ほど回ったが、ほしいサイズがあったのは1軒だけ。それを購入することになると大幅に予算オーバー。しかし他の店になければそれを選ぶしかない。そこでもう1軒あまり期待はできないが、ホームセンターに併設されているカーショップに向かった。
タイヤの在庫はいままでのどこよりも少ない。しかし、ありました!195/65-15が1セット。早速、店員のおねーさんに値段をたずねたところ、1本11,000円。しかも4本セット購入で10%割引。実質1本9,900円。予算的にも合格。と、そこへ他のお客さんもやってきて、そのタイヤをみているではありませんか!先を越されて買われてはいままで探しまわったことが無駄になってしまう。次の瞬間、店員のおねーさんに「買います。」と言っていたのでした。
そのタイヤは、東洋ゴム工業(TOYO)のスタッドレスタイヤ「OBSERVE GARIT(オブザーブ ガリット)」。買ったときは知らなかったのですが、後日TOYOのホームページを見たところ、タイヤの素材にくるみの殻を混ぜ、路面の氷をひっかき、氷上性能を向上させているという、とってもユニークなタイヤなのでした。実際にタイヤ表面のブロックを触ってみるとなんて柔らかいのでしょう。スペシャルコンパウンドのSタイヤ並だな。(←触ったことはないですが...)ブロックごとには何本もギザギザの切れ込みがあり、氷雪路上の水分を確実に吸い上げてくれそうな感じ。
結局、急いでタイヤを探したものの、次の日のBPカップは富士スピードウェイ周辺道路が積雪1mあまりで車の通行が困難のため延期。実際に雪道でその性能を試したのは1ヵ月後の2月末、スキーへ出かけたときでした。場所は長野の菅平。前日は晴天で道路もドライの状態だったのが、その日は吹雪で、雪がすでに50cmほど積もっている。路面は車の往来があるため圧雪路になっている。 そこで、後続車がいないことを確認し、制動テスト。約40km/hからフルブレーキング。タイヤは当然ロックしたが、自分の予想に反し、あまり制動距離は伸びなかった。次にステアリング操作を急激に左右に振ってみる。するとグリップはしっかりし、操作に応じてタイヤがちゃんとついてくる。タイヤがズルッとなるかなという予想はハズレた。ついで?にサイドターンも一発(真似しないように。笑)。以外に摩擦が大きいようできれいには決まらない。ウエット路のほうがかえって滑るように思えてしまった。
圧雪路での使用した感想としては、「自分が思っていた以上に使える。」であった。雪道等の条件を考えて設計されたタイヤだから当然なのだろうが、自分では実際に使用してみて納得できた。そしてスタッドレスタイヤがどういうものか、どう使えば良いかわかりました。
このタイヤに限らず、各メーカーは毎年新技術を投入し、性能を向上させていますね。しかしながら、これらのタイヤにも性能の限界はあります。タイヤ性能の限界と、自分の技量をよく見極め、過信をせずに安全運転するのがいちばんですね。