1998.8.31
フロントのブレーキローターに明らかな異常が現われた。通常は、常に表面がピカピカになっているはずのローターが、いつまでも錆びが残ったり、削れかたにムラがおきたりする(削れてピカピカのところと多少削れてはいるがピカピカにならないところがある)というものだ。また、このような状態になるということは、ブレーキの性能が衰えているということだろう。
最初に疑ったのは、ローターの摩耗。摩耗が進んで、この状態になるのかも?ということを考えたが、ローター交換後1年も経っていないし、攻撃性の強いブレーキパッド(メタル系パッドなど)を使っているわけでもない。レコード盤状に1、2本のスジが入ってはいるが、摩耗が進んだときの波打った感じはないので、これではないだろう。
次に疑ったのは、キャリパーのヘタリ。ジムカーナでのハードブレーキングの使用や、すでに7年近く乗ってきた車両でもあることから、経年劣化も考えられる。ほとんどこれが原因だと決めていた。暇なときにでも、自分でキャリパーのオーバーホールをしてみようかと計画も立てていた。
先日、練習会の準備でタイヤを練習用に履き替えをする際、『ついでにブレーキフルードのエア抜きもやっておくか』と作業を始めた。作業を進めているうちに『そうだ、キャリパーの状態も見ておくか』という気になり、そっちの作業もすることに。フロントキャリパーを止めているネジの片方1本を緩め、上げてみる。キャリパー内のブレーキパッドと接触する部分(パッドを押さえつける部分)にすこし錆びが見られるが異常は無さそうな感じ。そしてブレーキパッドを外してみる。すると”あること”に気付いた。パッドの表面中央にある削りカスを逃がす役目の切れ込み。そこにはぎっしりと泥のようなものが詰まっていた。それをマイナスドライバーの先で取り除き、ブラシで水洗いもした。『これが原因か?』そう考えてもおかしくない。
その後、ローターの表面に異常は現われなくなった。ブレーキの性能も戻ったはずだ。(ローターはいつもピカピカです。)
自分の車の場合、ブレーキのセッティングをフロントよりもリアが効くようにしている。そのため、リアは走行1万キロでパッドを交換しているのに対し、フロントパッドは3万キロ走行しても半分減ったかどうか。そのためパッドを外す機会もなく、カスが詰まっていたのだ。そのカスのためにブレーキパッドとローターは正常に機能していなかったのである。(しっかり摩擦をしていなかったのだ。)
今回のように長い期間手をつけていないということは、メンテナンスをしていないということ。平気だろうと思っている部分も、定期的なチェックをすることでトラブルが避けられることでしょう。