ドキュメント『サスペンション交換』<その2>
//フロント・サスペンション交換編//
<<注意!!>>この文章を読まれて、自分でもやってみようかと思っている 方は、自分の責任において行って下さい。また、この作業を行った際には、認証工場 での検査、および、アライメント調整を行うことをお奨めします。
交換するもの |
ショックアブソーバー、スプリング、インシュレーター(アッパーマウント)、 その他ストラット構成部品(純正) |
必要な道具類 |
ガレージジャッキ、リジットラック(ウマ)、十字レンチ、メガネレンチ、(ウ ォーターポンプ)プライヤー、スプリングコンプレッサー、ドライバー(+、−)、 ハンマー、軍手 |
あると便利なもの |
整備書、助っとの友人、レジャーシート、CRC-556、気合い |
安全の確保 |
作業をする際には、広い平坦な場所で、必ずリジットラックを掛けて行って下さ い。 |
1997.12.29 実家で作業することに。
12:30 作業開始。 まずは、フロントから始めることにした。
(作業手順)
- スプリング交換や、アッパーを交換(再使用)する場合は、ボンネットを開 け、ストラット上部中央のロックナット(カバーの中)を十字レンチで緩めておく。 (絶対に外さない)
- ホイールナットを緩めて、フロントをジャキアップ。車体のメンバー部にウマ をかける。
- ホイールを取り外し、ショックアブソーバーに固定されているブレーキホース を確認。ブレーキホース固定部の金具を、マイナスドライバーでこじるか、軽くハン マーで叩いて抜く。ブレーキホースがフリーになる。
- ボンネットを開け、ストラット上部の3個のナットを緩める。(外さない)
- ショックアブソーバーとホイールハブ部を固定しているボルト(2本)を抜く 。このとき、ボルト、ナットはかなりのトルク(12k前後)で締め付けてあるので、 共回りしないよう、ボルトの両側にメガネレンチを掛け、気合いを入れて緩める。事 前にCRC等を吹き付けておくと良いでしょう。それと私は片方に十字レンチを掛けて 、力が入るようにして緩めました。ボルトはハンマーで軽く叩いて抜きます。
< 注意>ボルトを抜くと、ホイールハブ部が手前に倒れてくるので注意。
- 上部のナット3個を外せば、ストラットAssyごと取り外せます。(離脱完了 )
- このとき、Assyがどのように車体に取り付けてあったかをよく確認してくだ さい。ショックの向き、アッパーの向き、スプリングの装着状態など。組み立て状態 がわかるようにマーキングをしてもよいでしょう。(整備書のない人は特に重要です 。)
- ストラットAssyを分解する場合は、スプリングにスプリングコンプレッサー を掛け、遊びがでるよう縮めます。ノーマルスプリングはかなり圧縮されていますの で、コンプレッサーの掛け方は、スプリングの端から端へなるべく長く掛かるように します。
- 緩めてあったロックナットを外すと、Assyを分解できます。
- 部品は組み付けられていた順番にならべておきましょう。
- 組み立て、取り付けは、基本的にばらしと逆の順番に作業します。ただし、ス トラットAssyの組み立て、取り付けは事前に確認した通りの向きになるようにしま す。※アッパーシートに切欠きがあるので、それが車体の内側に向くようにします。
実は、この作業が終わったのは夜の9時ごろでした。今考えると大した作業では ないのですが、間抜けなことに、アッパーシートの向きがどうなっていたのか判らな くなり、そのまま車体に取り付けると、ジャッキを降ろしたときに車体とアッパーシ ートがぶつかってしまいました。スプリングを縮めては組み直し、縮めては組み直し の繰り返し。何度やってもうまくいかない。すでに左右両方ともストラットを分解し たあとで見本が無い。年末の寒く真っ暗な中、懐中電灯だけが頼り。こんな状況下で 、追い詰められた私は、親父の車を借りて日産サニーのディーラーへ走った。夜7時 前、まだディーラーの人がいた。とりあえずホッとした。
自分で整備をしているが、判らなくなったので整備書を見せてくれと頼むと、ガ レージの方から整備書を持ってきて、見せてくれた。とても親切でした。
実家に戻り、やり直すとバッチリうまくいきました。こうしてピンチを乗り越え 、めでたくフロントの足回り交換は終わったのでした。<つづく>
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