text by Toshio Mizuno●●
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ドラグッズって 最近、ドラえもんのキャラクターグッズって増えましたよね。ぬいぐるみやおもちゃは当たり前ですが、食器や衣料、明らかに大人向けの腕時計やネクタイまでもが登場。最近では、郵政省発行の切手や絵はがきまでもが! 多くの方は「ドラえもんファンはうれしいでしょう!」と思うでしょうし、実際、グッズを集めているファンも多いです。 僕も腕時計の「ドラッチ」を持ってますし、新しいドラえもんグッズが出ると、とても気になってしまいます。ただ、ドラえもんグッズに対する欲求と、他のキャラクターグッズに対する欲求との違いは、そのグッズがカワイイ!という事では無く、子供の頃からある夢、「自分の家にドラえもんが居てくれたら!!」という願望から出てくる欲求だと思われます。 しかし、実は多くのドラえもんファンの中には、現在のようなドラグッズが溢れている状況を嘆き悲しむ方も多くいらっしゃいます。 「なぜ?」と思われる方もいると思いますが、ご存知のように、漫画「ドラえもん」の作者、藤子・F・不二雄(本名・藤本弘)先生は、1996年にお亡くなりになっています。 それを知っている昔からのドラえもんファンにとっては、現状は許せないのです。 先生の絵ではなく、第三者のイラストレーターがただカワイク描き起こしたドラえもんが印刷された、原作のイメージとは程遠いキャラクターグッズの大量販売。 ファンが心配しているのは、グッズの事ばかりではありません。最近のTVアニメ「ドラえもん」では、原作漫画とは別のオリジナル新作のお話が登場しています。これがまたイメージが違う。毎年の長編漫画と映画も、残された「藤子プロ」(藤子先生の漫画制作会社)スタッフのオリジナルですが、先生の漫画のクオリティーまでは真似できません。 藤子・F・不二雄先生がお亡くなりになった今、ドラえもんというキャラクターは一人歩きをしています。莫大なお金を生むキャラクターになってしまったドラえもん。原作者亡き後も、第三者によって続けられているドラえもんは、作者が望んでいた様に、本当に子供達の為に作られているのでしょうか? 僕は、子供達の為にと頑張っている藤子プロのスタッフの皆さんは、純粋な気持ちで頑張っていると信じています。藤子先生に近づこうと奮闘している姿も感じますし、尊敬しています。 現在、藤子プロは「ドラえもん」に関する著作権の管理運営を小学館プロダクションに任せています。原作者「藤子プロ」と出版元「小学館」のチカラ関係は不明ですが、現在発売されているドラえもんグッズは、小学館のライセンス機関がチェックし、販売許可とライセンス料金の請求を行っている訳です。果たして、企業として運営されている小学館プロダクションが、藤子先生の理念を理解してキャラクターグッズを管理できるのか? これは仕方の無い事なのかもしれませんが、ファンとしては「ドラえもん」が、原作者の藤子先生が悲しむ様な形にならない様に、ただの企業の道具にならない様に祈っています。 もちろん、子供達が本当に楽しめる、夢が見れるドラえもんグッズや、昔からのファンも愛せるようなグッズは大歓迎ですし、これからもそんなグッズの登場を期待しています。 ドラえもんグッズは、「ドラえもん」という作品を愛する子供達や、ファンの為に作られるべき物ですから。 |