使用楽器研究NO3
ジョージ樋口の“Gretsch Duo Jet (Rock Jet)”
グレッチ社は、ギブソン社、フェンダー社と並ぶアメリカの老舗メーカー。若きジョージ・ハリソンが最初に手にしたアメリカ製ギターがこのデュオジェットでした。
一方、ジョージ樋口は、94年正月、お茶の水の楽器店で赤いボディのフェンダー型ギターを購入し、B-tonesのリードギターとしての重責を担って寡黙に練習を始めました。
他のメンバーからは「ステージで赤いギターは、さまにならないから何とかしてほしい」との声が出ていましたが、生真面目な彼は「ジョージ樋口として恥かしくない演奏ができるようになるまでこの赤いギターで頑張りたい」と・・
そしてついに石の上にも3年目の初夏、ジョージ樋口はメンバーを連れて再びお茶の水を訪れ、晴れてこの高価なグレッチ・デュオジェットを手に入れたのです。
この時、本人よりもむしろ他のメンバー達が大喜びしていたと聞きます。
ヘフナー、グレッチ、リッケンバッカー。初期ビートルズのギター編成が見事に再現されたB-tonesのスタイルがここに完成したのです。

