イスコというと日本ではあまり馴染みのないメーカーだがエキザクタなどにもレンズを供給していた独逸の老舗光学メーカーである。さて、そんな理由からか、このレンズの値札にはエキザクタ用と書いてあったのだがマウントを見るとネジだった。試しにボディーにねじ込んでみたらM42マウントであった。どうやらエディクサ用の標準レンズとして供給されたもののようだ。レンズ構成はおそらくテッサータイプであろう。エディクサに装着すれば自動絞りなのだが手持ちのペンタックスでは連動ピンがひっかりねじ込めない。仕方なくアダプターを介してミノルタに装着している。絞り羽の枚数は多くほぼ円形の絞りとなるし、外観上もアルミ削り出し仕上げによる美しいものだ。
さて、肝心の写りだが、これが目から鱗〜。実に鮮やかでスッキリした写りで曇天でも発色が良い(ある意味もとよりも鮮やか?)印象である。絞り環の操作性やピントリングは多少回しづらいのだが写りの良さが操作性の悪さを帳消しにしてくれるだけの魅力があると私は思う。
よほど評判の良い(もしくは雑誌等の記事で煽られた?)レンズで無い限り「標準レンズ」というものは"オマケ"的に扱われがちでボディーと別れ別れになった場合は見向きもされない事が多いが、それゆえに掘り出し物が多い部類でもあるように思う。ちなみに、こいつは4500円で入手。
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製 造 国 |
旧 西ドイツ |
マウント |
M42スクリュウ |
焦点距離・開放F値 |
50mm ・ F2.8 |
レンズ構成 |
3群 ・ 4枚 |
最小絞・最短撮影距離 |
F22 ・ 0.8m |
製造年度 |
1960年代初頭 |
メーカー |
ISCO - GOTTINGEN |
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