SUMMARIT


新種のガラスを手にしたライツ社は、先のクセノンを母体に改良したハイスピードレンズを49年に世に送り出した。ハロの強かったクセノンの弱点を克服し、絞り羽の数も15枚として真円に近い絞りとし、最小絞りも16になり使い良いものとなった。後期のものはMマウントでも供給され総数約39000本が造られているが、ライカのレンズとしてはズミクロンの評価が高く影に隠れた存在になっている。日本では木村居兵衛氏が愛用したと言われているが人気が今一つなので価格的には入手し易いがガラス素材が柔らかいので傷のあるものが多い。
さて、描写だが開放では非常に甘いが絞ると見違えるほど引き締まった画像を結ぶので、絞りによる癖をつかむと意外に楽しめるレンズだと思う。個性の少ないレンズが多い昨今、もっと見直されても良いレンズではないか?
製 造 国
 旧西ドイツ
マウント ライカ−Lマウント
焦点距離・開放F値
50mm ・ F1.5
レンズ構成 5群・7枚(ガウスタイプ)
最小絞・最短撮影距離 F16 ・ 3.5ft
製造年度
1949〜1960年
メーカー
ライツ社