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ご覧のようにハッセルブラッド1000Fのデッドコピーである。サリュートには3つのバリエーションがあると言われている。そのひとつは最高速度1500分の1秒でセルフタイマー付き、もうひとつはセルフタイマーの無しでいずれもハッセルブラッドの1600Fのデッドコピーと見て良いだろう。そしてここに紹介する最高速度が1000分の1秒のもの、ハッセルなら1000Fということになろうか。本家?ハッセルはこれらのフォーカルプレーンシャッター付きモデルを1958年まで製造しているが、ソ連はまるでそれを引き継ぐかのようにサリュートを1957年頃から作り始めている。彼らの言い分に寄ればナチのプロトタイプから製品化した物でオリジナルとのことだが、どう見てもハッセルのデッドコピーと言わざるを得ないであろう。マウントもハッセルのスクリュー式バヨネットである。できれば初期ハッセル用のエクターなどを装着してみたいものだ。 当然これらのカメラは高価であり発売当初は400ルーブルと当時の平均給与の半年分であったそうだ。そのせいか、なかなか良くできた茶色のレザーケースに予備のフイルムマガジン付きセットで収まっている(写真左)。当初よりセットでの販売を想定しているものとみえて手持ちの固体のボディーとバックはいずれも同じ製造番号が打ってある。個人的には、予備のフイルムバックに入っていたスプールの軸が木製だったのには興味を引かれた(写真右)。 ハッセルの方はその後レンズシャッター機に大変更しているが、サリュートは1972年に名称をキエフに変えて現在でもウクライナの地で脈々と作り続けられている。なお、近年のものはレンズマウントがペンタコンシックスやエキザクタと共用のバヨネットになっている。 ただ、サリュートやキエフそのもは安いのだが、必ず何らかの調整を要するのでボディーのみで考えるならハッセルの中古の方が安いだろう。でも豊富なレンズ群との組み合わせだとこちらに軍配が上がる。 |
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