MOSCOW-5


ロシアンカメラには都市名の付いたものがいくつかあるが、こいつは首都モスクワを冠している。日本なら東京といったところか?(笑)蛇腹カメラで4型までは元になったとされるスーパーイコンタにそっくりの外観をしている。この5型になり角形の外観になり、レンズがそれまでの110ミリF4.5から105ミリF3.5にレベルアップしているが、基本的にはテッサータイプである。フイルム送りは赤窓確認式のままだが、6×6と6×9の2つのフォーマットが利用できるようになった。一応二重露光防止機能が付いており巻き上げないとシャッターが下りないようになってはいるが、セルフコッキング式ではないので1コマ毎にシャッターをチャージする必要がある。なお、セルフタイマーのセットは、シャッターチャージレバー脇のボタンを横にずらして更にチャージレバーを5mmほど進めるとセットされる。
蛇腹のタスキは以外としっかりしており、それが証拠に蓋には縦位置用の三脚ネジ穴がある程である。ファインダーは二眼式で距離計はドレーカイル式の二重像合致で合わせる様になっている。この辺りのピント合わせのし難さとシャッタースピードの上限が1/250秒と遅いので手持ちよりはしっかりと三脚に据え付けて風景でも撮る方が似合っている。蛇腹カメラはこのように大きなフォーマットでも折り畳むとコンパクトになるので山岳写真の分野などでは人気があるのだが、一度こいつで山を撮ってみようかと思う。

製 造 国
旧ソ連
形式・タイプ
スプリングカメラ
画面 サイズ
6×6cm or 6×9cm(120フイルム)
シャッター
レンズシャッター・モーメント24C
B、1、1/2,5,10,25,50,100,250
シンクロ接点、セルフタイマー付
レンズ インダスター 24 、 105mm ・ F3.5
絞り F3.5, 4, 5.6, 8, 11, 22, 32
ファインダー
二眼式距離計連動二重像合致式
製造年度
1956〜60年
メーカー
KMZ