KIEF 6C


ご覧になって分かるようにペンタコンシックスを元にこしらえたのであろう。しかし、見た目こそ不細工であるが意外と良くできている。先ずファインダーが非常に見やすい。ペンタコンのファインダーは視野率が低くてフレーミングに支障をきたすのに対し、こいつは90%くらいは保っているのではないか?ということで、実用性ではこちらに軍配が上がる。また、レリーズが左にあるので一見不便そうであるのだが、ダイレクトにシャッター機構に通じているのでソフトでタイムラグが少なく低速でも手持ちで撮れそうである。ちなみに、このレリーズの位置は後の60型では右手側に移り連動レバーがボディー下部を通るようになる。TTLはあてにならないが、プリズムの造りがいいのでメーターはオマケ程度に考えると良いだろう。なお、ウェイストレベル・ファインダーも実に良く出来ており、通常の使い方の他にスポーツファインダーからわずかに目を下げると、ミラーが付いており天地左右が逆になるもののアイレベルでピンと確認ができるので、使いようによっては便利である。シャッターの方は一応1/1000秒まではあるものの大きな布幕なのでオマケと考えた方が良さそうだ。ちなみに自分のは、このスピードでは後幕が先幕と一緒に走ってしまう。
製 造 国
旧ソ連
形式・タイプ
6×6中判一眼レフカメラ
画面 サイズ
6×6cm(120、220使用)
シャッター
横走り布幕フォーカルプレーン
B、 1/2, 4, 8, 15,30,60,120,250,500,1000
セルフ無し、X接点1/30以下
ファインダー
ペンタプリズム式一眼レフ
製造年度
1971−86年
* 80年よりTTLファインダー装備
メーカー
ARSENAL
後の60型もそうだがキエフにはセミ判(6×4.5cm)も存在する。そのためにコマ間を調節する機構があるのだが、これが災いしてコマ間不良が非常に多く見られる機種である。しかし、逆に言えば調節も可能である。