JUPITER-12

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言わずと知れたツアイスの銘玉ビオゴン(戦前型)のデッドコピーではあるのだが、コンタックスの部品を基にキエフを組み立てていたころの製品はともかく今のものは元祖ビオゴンとは描写が違うようだ。もっとも本物のビオゴンなど手にしたことがないので比較のしようもないが、同じソ連製でもメーカーが幾つもありアルセナールやKMZのものの方が概して評判は良いようだ。実際にレンズそのものを比べてみると後玉の大きさが微妙に違っていたりする。そんな訳で個体差はかなりあろうかと思うし、よく言われるのが当たりハズレが激しいレンズということだ。しかし、何を持って当たりとするかは、あくまでもその人の好みなので実際に使ってみると良い。
使用に際しての注意は、特徴である巨大なマッシュルームのような後玉を装着時に傷つけないようにすること。それからLマウントの場合は、ライカCLなどのように露出計の受光部がシャッター幕の前にある機種や、最近人気のあるベッサなどもぶつかってしまい装着ができないので確認のうえで購入したい。
しかし、装着が可能ならぜひ1本は揃えたいレンズである。

製 造 国
旧ソ連
マウント コンタックス(左)、ライカ−L(右)
焦点距離・開放F値
35mm F2.8
レンズ構成 4群 ・ 7枚
最小絞・最短撮影距離 F22・1m
製造年度
1940年台〜現在?
左1989年、右1957年
メーカー
左LUTKARINO、右KMZ