CANON 7


この7の発売の後、改良型である7Sが1965年に出てはいるが、基本設計が同じということでは実質的にはキヤノン最後のレンジファインダー機と言っても良いだろう。発売が1961年だから既に伝説の名器ライカM3発表から7年を経ている事になる。他社同様に一眼レフの製造を始めていたが、敢えてレンジファインダーの新製品を出した意図は何か。これは私の勝手な推察だが世界一明るいレンズ50oF0.95をどうしても世に送り出したかったのではないか? ただ、この化け物レンズは使ったことが無いのでわからんが、どう考えても使いやすいとは思えないし、基線長の関係から開放ではとても距離を合わせるのは無理だ。個人的にはF1.4が最もバランス良く、かつ描写も優れていると思う。レンズはともかくボディーとしての完成度は高く、非常に使い易いカメラである。特に好きなのがシャッター音で気持ち良く撮影が出来る。また、ファインダーの出来も極めて良く、視野枠も手動切換式ながら35−135まで備えており、非常に見やすい。中古市場ではニコン人気に押されて人気がないが、実用機としては互角だと思うし、第一豊富なLマウントのレンズが使えるので僕はこちらの方が好きだ。人気の無さが中古価格の低さにも繋がって、求めやすいのでサブカメラに2台というのも良いだろう。
製 造 国
 日 本
形式・タイプ
35ミリレンジファインダーカメラ
画面 サイズ
24×36ミリ
シャッター
T,B,1、1/2,4,8,15,30,60,125,250,500,1000
セルフタイマー、X接点付き
ファインダー
二重像合致式レンジファインダー
35、50、85、100、135フレーム内蔵
製造年度
1961−65年
メーカー
キヤノン
高低2段切り替え連動式露出計内蔵。但し、露出計を内蔵した関係上アクセサリーシューは装備されていない。