メーカー:UNIVERSITY ALTEC 名称: MUSTANG M-8D
形式:フルレンジ メカニカル2ウェイ サイズ(口径):20cm
ユニバーシティーがアルテックの1部門になり、LTV LINGの下にあった時代ということで70年代初頭のものだと思う。サブコーンを設けてメカニカル2ウェイとして高域を稼いでいる。このサブコーンがないとアルテックの有名なパンケーキの異名を持つ755シリーズによく似ている。だが、こいつはマスタングの名のとおりセンターキャップに跳ね駒が描かれており見るからに元気のよさそうな音がでてきそうである。エッジはフィックスタイプでビスコロイドが塗布されている。
フレームは肉厚の頑丈なアルミダイキャストでできており私が所有する20cmユニットのなかでも重量級にはいる。ボイスコイルの裏側には空気抜きの穴が設けてありフエルトで覆ってあり凝った作りとなっている。ターミナルもネジ止めになっており全体的に作りにお金がかかってる。前述の馬のイラストといいフレームのデザインといいかっこよさに惹かれて購入してしまったユニットだ。
なお、ほぼ同じデザインで30cm版も一度見かけたことがある。
堅牢なつくりのフレームは象が踏んでも潰れそうにないほどだ。その割には耐入力は30ワットと控えめで、これほどまで強固なフレームは必要ないのではとも思う。
A DIVISION OF LTV LING ALTEC, INC. の文字がアルテックの一員であることを物語っている。
さて、肝心の音だが外観のイメージどおりに量感のある音でジャズ、ロック向きである。ただ低域はボリュームがあるのだが高域は流石に伸びがなくツイーターを追加したいところだ。全体的な音色としてはユニバーシティーのものとは一線を画しアルテックのそれに近い。ディビジョン・オブ・アルテックと銘打っているだけあり設計はアルテックが行っているのかも知れない。私は755の音は聴いたことがないのだが、その流れを汲んだものなのかも知れぬ。
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