メーカー:SABA 名称: PERMADYN 19-200
形式:フルレンジ サイズ(口径):20cm
周波数特性:不明
その他:アルニコマグネット
グリーンコーンの名で有名なサバの20cmフルレンジだが同じ型番で僕の知る限り4種類ほど存在する。いずれもフレームとコーン紙は同じなのだがマグネットのメーカーが異なる。どうやら当時のドイツではマグネットメーカーと分業がなされたいたのかも知れぬ。優れた耳の持ち主なら違いを聞き分けられるのかも知れぬが、手元にある2種類を聞いても私には分からない。
このユニットの特徴は色もさることながら、やはりコーン紙であろう。非常に薄いのだが、ピィーンと張っており軽くて硬い。それは音にも現れており、非常にスピード感のある音はとても半世紀前のスピーカーとは思えない。また、張り詰めたコーン紙の効果だろうか高域も自然に伸びておりツイーターの必要性をあまり感じない。実測では10k付近からなだらかに下降しながら15k付近まで出ている。

TIGGESというメーカーのアルニコマグネットを背負っているが他にも数種類ある。なお、このTIGGESは他のドイツ製スピーカーにも採用されている。
なお、フレームは鉄板プレス製でエッジはコルゲーション付きのフィックスドタイプ。ガスケットはフエルトである。
ドイツ語だが詳しいページは、こちら
一見すると色以外は何の変哲もないスピーカーに見えるのだが音を聞くとこのユニットの人気が理解できる。特に室内楽などにはぴったりだ。だからといって、スケール感が無いのではなく、むしろダイナミックに聞かせてくれる。ピアノの切れも良く、音の粒立ちが実に良い。耐入力は小さいが能率が抜群に良いので真空管のシングルアンプなどと相性が良さそうだ。
エンクロージャーとしては、後面開放型が良いだろう。または、平面バッフルと組み合わせてみるのも良いだろう。
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