メーカー:JENSEN 名称: K-80A
形式:フルレンジ サイズ(口径):20cm
周波数特性:50-14000
その他:アルニコマグネット
この顔にピンときたら・・・
おそらく、この写真だけを見せられたら、あの有名なアルテック409Bだと思うことであろう。
しかし、次の写真を見てお分かりのようにコレはジェンセンのK-80Aというユニットなのだ。興味深いのは外見だけではない。見た目もそっくりならばスペックもほぼ同じで再生周波数帯域もクロスオーバー周波数(3000hz)も同じなのである。表から見た違いはご覧のようにアルテックがエッジ全体にビスコロイドを塗布しているのに対してジェンセンは最内周の溝部分にのみ塗布しているくらいだろうか。コーンのリブの位置もコーン紙自体も殆ど見分けがつかぬほどそっくりでアルテックと兄弟と名乗っても不思議ではないほどだ。
ちなみに、このユニットの前身と思われるK-80がジェンセンのカタログに登場するするのは1950年代半ばである。

鉄板プレスのカバーで覆われた中にはかなり割と大き目のアルニコマグネットが収まっており、ツイーターとはキャパシタ1つで繋がっている。
なお、初代と思われるK-80にはマグネットカバーは装着されていない。カバーに書かれたハイファイの文字や立派なターミナルを装備するところから409Bなど業務用とは一線を隔しておりコンシューマー向けに供給されたユニットであることが伺える。

鉄板のディフューザー(アルテックにも角型のものがある)にリベット留めされたコーン型ツイーターのマグネットはアルニコであり、これまた409Bのアルニコバージョンとそっくりである。

ここまでソックリなアルテックとジェンセンのユニットだが音には明らかに違いが感じられる。こころなしかジェンセンの方がレンジ感が広く感じられ高域のディテールがクリアに聞き取れ、低域が豊かに鳴るように思う。マグネットカバーに書かれたハイファイの文字が効いているのかな?
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