スニーカーをスタイルという文化の波に解き放つ!!
スニーカーマニアによるスニーカーマニアの為の本音爆発!!
”S’neak”ナルオ、”Kaminari-Oyaji"YRN、
そして司会進行を兼ねる不肖taka@による完全鼎談!!
第9回:ACG!!
(おーるこんでぃしょんずぎあということさ!)


t:今回はなぜ今まで「お題」としてあがらなかったのが不思議じゃないか?というくらいのACGに
  ついてのtalk、満を持しての登場です。今回もゲスト論者を迎えてなんですが、いわずと知れ
  た「HATAKE’S ACGWORLD」のガッチャマンさんが登場です。
  さて、ACGというとわりとそのNIKEの中の1ブランドについてあまりハッキリとしていない
  人も多いと思います。ただ漠然と初期ACGとかニュージェネとか思われてる部分もあるかと思い
  ますので、まずはACGのバックグラウンドを明らかにしつつtalkしていきたいんですが?。
  ガッチャさんよろしいですか?。
  91 FALL/WINTER(日本国内では92SS)
G:はい。最初は91年だと思います。いや、アウトドアクロストレーニングとしてACGが専用のカタ
  ログまで作って1ブランドという形が形成されたのが91年FWだと思います。
  まず、もちろんトレッキング・ハイキングという流れがあって、あの今でもプロペラとかに行くと
  置いてあるバッグパッカーという本があるんですが、その当時は山に履いていくとかアウトドアで
  の靴というとホントつま先に鉄板とか入ってるような登山靴と呼べるような靴しかなくてそこにN
  IKEがアウトドアでも履ける軽量シューズとかを出していくんですね。例えばラバードームとか
  もスニーカー側から見ればわりとハードな靴ですがその頃そんな丈夫でいて軽量、しかもスニーカ
  ーと同じように履いてしまえるトレッキングシューズは他に存在しなかったんですよ。あのラバド
  ームですよ(1982に登場)。本当に廻りは完全にブーツとしか呼べないものばかりでしたから。画
  期的だったんですね。それで、一応ワイルドウッドでACGという名前が始まりましたけど、この
  91年のカタログでモワブが出たのが、初期ACGの始まりでしょう。
  
  なんといってもこのカタログからACG専用となり画期的なモワブが出てアウトドアクロストレー
  ニングっていうのが提唱されたんですね。アメリカでは91FWですが日本版では92スプリングです
  けれど。ホント、この専用カタログにNIKEのやる気っていうのが反映されてると思うんですよ。
  多分、今で言うとレイドゴロワーズとかになると思うんですけど、アウトドアで思いっきり走れる
  というのがすごく画期的だったと思うんですよ。カタログ表紙でもそれを強調してますけどとにか
  くモワブからそれが始まったんですね。それ以前はアウトドアランニングでもシマントみたいな普
  通のトラックシューズが使われてボロボロになってたわけですから。
t:例えばその頃はというと初期アディダスADVだとほぼブーツ系ですね。で、ACG以外のNIK
  Eはというと。
ナ:確かバルセロナ頃なんでAJ7とかダイナミックフライトとかが出てたんじゃないかな?。
Y:うーん、確かにACGというブランドをたちあげた自体、他の状況を見回すとさすがNIKEが始
  めたという気はしますね。それでそういうものを他メーカーがとりいれていったと。
  で、非常に根本的な質問になるんですけど、ACGっていうのはスニーカーなんでしょうかね?。
G:もちろん、登山靴ではなくてスニーカーですね。しかも、アウトドアクロストレーニングというカ
  テゴリーまで作ってしまったという。だって走れるんですもの。悪路だって走れるんですから、や
  はり走れるトレッキングというところが素晴らしいところだったんだと思います。他メーカーは走
  れるスニーカーじゃ悪路はつらい、かといってアウトドアと考えるとホント鉄板入りの靴とかにな
  ってしまうわけですから。
Y:いやあ、確かにそうですよ。昔の話しをしますと、山登りの時に選ぶ靴なんてホントの登山靴って
  呼ばれてるような重々しい靴とかドロミテのチロリアンシューズとかだったんですから。
 
t:ほほう、では少々話し向きを変えて。初期ACGというとガッチャさんが評価されてるACGヒエ
  ラルキーの中でもリバデルチというのは特別な存在であって、巷でもリバデルチというのは図抜け
  て高いですし評価も高い。そのリバデルチに関してはどうでしょう?。
ナ:確かアレは国内では正規販売されなかったと思いますね。
G:そうですかね。ただ僕はワイオミンとリバデルチが店頭に並んでたのを見たことはあるんですけど。
ナ:いや、あの頃は並行と正規品が並んで売られてた時代ですんで、多分正規販売はなかったと思いま
  すよ。
G:ただ、リバデルチに関していえば、アウトドアなんか見向きもしないようなスニーカーマニアがア
  レだけは買いたい!っていうような感じで探されてたんですね。レアでしたし。
Y:ああ、やっぱりそこにはレアっていうキーワードが入るんですね。どうしても入ってきてしまうキ
  ーワードなんですね。
G:確かにイイ靴ですし、初期ACGの中ではカッコイイ、完成されているという感じなんですが、だ
  からと言って...
t:今の靴とは比較できない。
G:そうなんですね〜。だからレアさを追い求めて今からリバデルチを追い求めてもそれはちょっと違
  うんじゃないかな〜って感じですね。大体僕のホームページにしたって、みんながみんなエアマッ
  クス95とか96とかを血眼になって追い掛けてるときに「オイオイ、なんでそんなにみんなで同じモ
  ノばっかしか見ないの?スニーカーならもっと他にも色々イイ靴あるでしょ?」という選択肢の一
  つとして立ち上げた訳ですから。
t:そこでガッチャさんの選択肢として初期ACGだったワケですね。
Y:そこでアウトドアクロストレーニングを提唱してACGを立ち上げたNIKE的にはACGという
  のは業績的にはどうだったんでしょう?。
ナ:それはパッとしなかったと思いますよ。いくら生活にアウトドアが密着しているアメリカとはいえ
  アウトドアクロトレが果たしてどれだけのパイがあるんだろう?という...。
Y:あと不思議なのが、なぜNIKEという名前でやらなかったんでしょうか?。ACGという名前を
  わざわざ付ける必要があったのか?ということですね。
t:確かにNIKEという文字よりもACGというロゴの方がデカイ。意地悪い見方をすれば、このブ
  ランドが大コケしたときにわりとNIKE色を薄く出来るというか、ある意味責任逃れではないけ
  ど、言い訳の用意的に考えられなくもないですね。
ナ:確かに会社的にはそういう匂いがなくもない....。
Y:多分、販路的に新しい顔が欲しかったというのもあるんじゃないでしょうか?。どちらかと言えば
  スポーツ店で売れていたNIKEという名前ではなく、登山用品店やアウトドア店はたまたBMX
  という違う市場に出ていく為の新しい名刺として。
ナ:それはそのとおりでしょう。今までついたイメージをぬぐい去れるというか、とらわれる必要がな
  くなる=型にはまらずに売っていける、というのがあるでしょう。そして、実はNIKEがやって
  るんで品質的にもOKだよ!という。
t:しかし、アウトドアクロストレーニングという魅力も実績にはそう結びつかない、と。で、そこか
  らACGというカテゴリーがどっちの方向へ行き出すんでしょう?。
  
G:そうですね。モワブプラスやアゾーナという名作の殆どが立ち上げ当初に出来てしまったワケです。
  で、その後どういう風になっていくかというと、このカタログは94年のものなんですが、いきなり
  さサンダルとかが最初にきちゃって、カタログの雰囲気も全然スポーツしてなくってゆったりと、
  「みんなアウトドアしようよ〜ん」みたいになっちゃうんですね。で、見てのとおりモワブ2もア
  ゾーナ2もガタ落ちです。最初の志しはどこいっちゃんたんだ〜、みたいな(笑)。
Y:確かになんかL.L.Beanとかのようになっちゃって非常に普通っぽいですね。あ、しかも値段が安く
  なってる!。
ナ:確かにそこんとこ重要ですね。いいものが安くなってるんじゃなくて、見た目も価格もホントに安
  なっちゃってる。まあ、廻りの景気とかも左右してますけど。
Y:で、どうしてこんなにダメになっちゃったかって言うと...。
t:やっぱりアノ件ですか。
ナ:そうですね、モワブやリバデルチを作ってたACGのデザイナー達が抜けちゃってadidasへ
  行っちゃったヤツですね。
G:そこで、クローがこのデザイナー達から出てくるんですが、ある意味初期ACGの志しはこっちへ
  行ってしまったんですね。
t:クローというとフィートゥーウェアの開祖で、アレで始めて人の足裏に合った重心バランスやクッ
  ションというものをadidasADVとしてやり出した画期的シューズですね〜。しかも、AD
  V+フィートゥーウェアでこの後どんどん名作を生み出していく訳です。因果は巡るというヤツで
  しょう。
G:アドベンチャーなんてほんとクローまではブーツ系ばっかりでしたから。
ナ:ただ、この時代のACGでも色使いとかは結構イイんですよね〜。リバデルチ2とかも。
G:ここらへんは、今有り難がってもしょうがないモデルなんですよね。たまに勘違いしちゃう人もい
  るようですが。
 
t:で、さらに進んでいくと....。
  
G:どうしちゃったのか、いきなり雪山ドッカーンです。しかも中を見るとスゴイハードな靴ばかり。
  もう、完全にハイキングが中心です。走ることが重要だったアウトドアクロストレーニングという
  提唱はどこへ行ったんだ?という感じで全くのアウトドア、しかもアドベンチャー系要素が強くな
  っちゃいました。これは96年なんですが、初期ロゴからこのNIKE付きへと変わった三角ロゴも
  ついにここで終わっちゃうんですね。
ナ:やはり、他メーカーもこのアウトドアスニーカー系へ参戦してきて非常に混沌とした感じになっち
  ゃったんで、ただACGだという優位さはもうないんですね。
G:もともと、アウトドアクロストレーニングっていうのはどう頑張っても売れる幅が限られてるんで
  すね。そこで、どうしてもハイキングやそういうヘビーデューティさという売り物もいるぞ、と。
ナ:で、段々とどのメーカーのものを買っても同じようなモノを買えてしまう、となると、他メーカー
  が揃えているアウトドアは一応揃えておかなければならない、となると。
t:うーん、みんながみんなアウトドアの何でも屋さん(笑)。
Y:まあ、別にこっち側のスポーツやる人にしてみたら、NIKEである選択なんて必要ないんでしょ
  うね。
G:そうなんですよ。しかも他スポーツの野球だったり、バスケだったり、テニスだったり、で買い求
  める大きな需要としての「シグネチャー」というのがないんですね。アウトドアには。やっと最近
  Xゲーム系でのシグネチャーが出始めたかな?というくらいで。
Y:なるほど、確かにそうですね。なんかカタログ等を見ても模索しているのかな?ってところが見え
  隠れしますね。
ナ:ただ、この時期はどのメーカーも模索してたと思うんですよ。それこそアウトドアだけではなくて
  全般的に。
 
t:で、最近になってようやく面白いモデルが出始めましたね。ACGにも。デザイン的にも昔の遊び
  心が戻ってきたというか。
  
Y:モデルラインナップが整理されてきたっていうのもあるんじゃないでしょうか。
ナ:確かに一時期は圧倒的に増え過ぎてもう収拾がつかない状態だったと思います。それと、復刻とか
  も始めちゃいましたんで、ある意味ふっきれたところもあるんじゃないでしょうか。
G:確かにそういうところもあると思うけど、やはり僕から見れば初期ACGの高い志と今の現行品は
  別物ですね。現行品よりも初期ACGの方がいいスニーカーだ、という訳ではないんです。魅力の
  点が違うかな?と。例えば、今のテラフマラ(ACGじゃないけど)やエクスプロシリーズがモワ
  ブやリバデルチと繋がっているか?というとそうは思えないんです。全く別のモノとして捉えたい
  な、と。初期ACG好きとしては、あのリバデルチが出たACGのエクスプロレイジだ!やっぱり
  イイな〜っていうのはないと思うんです。
t:それはそうだけど、今のエクスプロレイドとかだって十分イイ靴だと思うし、今出てる中では十分
  に良いセレクトだと思うんだけど...。
G:そうです、そうです。僕の言いたいのは、とにかく履いてみて自分がイイと思うセレクトをして欲
  しいナと。自分としては特に初期ACGに思いは強いけれど、客観的に見たら今の靴の方がイイの
  は間違いないです。だから、初期ACGがイイからって今のACGという全てがイイ訳でもないし
  それを受け継いでいる訳でもない。そういうことや、レア人気というんではなく自分で探す良いセ
  レクトっていうのになってもらいたいんですね。
  でも確かにBMXやトレイルランニング等でのクロススポーツというところに戻りはじめたのかな
  という気はします。やっぱりACGにはそこらへんの1歩進んだのを見せて欲しいナ、と。
 
t:それではちょっと靴単体での話しに持っていこう、と思うんですが。
  まず最初の頃のACGいわゆる初期ACGでお気に入りというか選択するとしたらそれぞれどれを
  選びます?。
Y:そうですね。私は初期ACGと呼ばれる靴自体、そんなに持ってないんで機能的なことよりも全く
  見た目的にエスケイプを。とにかく発色がイイです。キレイですから。服と合わせることを考える
  と色々出来そうじゃないですか。
ナ:難しいですね、でもやはりモワブプラスじゃないでしょうか。ヒールカウンターはやっぱり秀逸だ
  と思いますし。
G:僕もモワブですね。確かにリバデルチは凄いんですが、最初にモワブが無ければリバデルチってい
  う名作は無かったと思うんですよ。その発展系の元となったモワブはやはり凄いんじゃないか?と。
t:私の場合はリオライトですかね〜。色的にはワイオミンなんですけど。でもACGという名前から
  すればやっぱり雨に強くてほしいじゃないですか(笑)。で、濡れない感じで。
 
Y:あと最近だとエクスプロレイジかな?。アレはイイですよ。やっぱり前にエアあるのとないのとで
  は大分差がありますね。
ナ:最近じゃオクワーンかな?。コラムにも書いてるけど、日本じゃ出なかったし。
t:あれはなんで日本でやらなかったのかな?。エア入りのラバドームよりもよっぽど売れたと思うん
  ですけど。
G:たぶん、日本じゃワザとやらなかったんだと思いますよ。市場動向を探るような感じでとりあえず
  見てたような気がします。だってあの靴の方がよっぽど今現在のラバドームって感じじゃないです
  か。
t:でも、オクワーンは単純なカッコ良さがありますよね。なんか非常に分かりやすい。分かりやすく
  てカッコイイ。非常にNIKE的と言えばNIKE的かな?と。で、私はやっぱりアセントサミッ
  トが最近ではもうピカいちです。なんてったってイタリア製ですから。もう、イタリア製ってこと
  だけでもイイです(笑)。
Y:でも私はリッジの方がイタリアっぽいな〜って雰囲気ありますね。それが惜しいなと。リッジがイ
  タリア製だったらあのカラーリングで間違いナシに一押しなんですが。
G:僕の場合は、ちょっと意外なんですがモックですね。エアモック。やっぱりコレだけスニーカーを
  知らない人にだってなんだってウケたという功績は大きいと思います。そういう意味でモックを出
  したNIKEジャパンには感謝したい気分ですね。なんだかんだいってモックが出なければとっく
  にACGという名前は無くなって、NIKEアウトドアだけになってたかもしれない。そういう意
  味でモックは重要なスニーカーだと思うんです。多くのフォロワーを生んだ訳ですからさすがNI
  KEの面目躍如かなって。
 
t:そうですね。確かに一般的という意味でACGに知ってか知らずか貢献していたとは思います。多
  分ユーザーサイドから見ればACGであろうがなかろうが関係なかったでしょうが、結果的にAC
  Gという輪の中での売上・知名度というのを高くしたワケですから。
  で、アッシなりにまとめさせてもらいますと、既にNIKE自身がなんでもありな状態となってし
  まった今、ACGである必然性も薄れてますし、境界線だってほとんどなくなり、ガッチャさんが
  惚れこんでる初期のような輝きもなくなってきてるというのが実状じゃないでしょうか。
  だから、初期は初期として認めて、これからはACGどうのこうのよりも靴単体としての魅力とい
  うのが重要課題でしょう。確かにエクスプロシリーズはイイ靴ですが、他メーカーと比べて抜きん
  出てるのか?というとそうでもないと思います。アディタンジェントみたいなキラ星もありますん
  で。やはり、こじつけにしろサミットのようなNIKEしかやらないよ〜みたいな靴にACGマー
  クが光ってて欲しいですね。
  あと、復刻にしても今のNIKEならリバデルチだってやりかねませんからね〜。そこだけに頼っ
  て欲しくはないんですが....。
 
G:あと最後に一つだけ言わせていただくと、ACGは総じてウェアはイイです。ずっと魅力的なモノ
  を造り続けてます。機能的なモノもTシャツのデザインなんかも他メーカーよりはカッコイイもの
  が多いんですね。それだけは認めたいです。はい。

  それでは、今回はちょっと誌面が無くなってきてしまったので、唐突ですがここまで、ということ
  にさせていただきます。また次の機会にも1足ずつ取りあげながらとかやってみたいですね。まだ
  まだACGについては語り合いたい部分がいっぱいあるんですが、申し訳ないです。とりあえずA
  CGについての知識を整理する上での導入部というところでしょうか。それではまた!!

  .....guestガッチャマン、YRN、ナルオ、taka@