人事進退に思う2「ドラゴンズ」(2003/10/16)
この夏、この地に住むようになって3年目にしてようやく、ドームに
足を運んだ。この日はアレックスが初回に満塁弾を放ち快勝、
とても楽しかった。
それにしても複雑なのは、山田久志監督のシーズン途中での解任。
川上、朝倉が怪我で戦列を離れ、外国人の打撃がパッとしなかったにも
かかわらず、チームの最終順位は2位。優勝できなかったとはいえ立派な
成績であり、来年に期待していたファンも多かったはず。もっともな理由が
いまひとつはっきりしないままの今回の人事は、現役時代には偉大な
記録を打ちたて、また、投手を育て前回の優勝に大きく貢献した彼に対して、
とても失礼なことだと思う。球団フロントとしての言い分は、タイガースに
独走を許し、観客動員が減った、ということなのだろうが、あまりにも
身勝手だ。本心は、星野さんから託された山田さんでは、球団フロントが
選んだ監督ではないため操りにくく早く交代させたかった、ということ
なのだろう。シーズン終了後では、Aクラスに残ろうものなら辞めさせる理由が
弱いので、シーズン途中5位に沈んだタイミングを見計らっての蛮行
だったわけ。ひどいなぁと思った。もちろん今は、落合新監督に
わくわくしている。でもやっぱり、山田さんの解任は納得いかない。
人事進退に思う1「野中さん」(2003/10/7)
先月、野中広務さんが政界引退を表明。その会見で、自民党総裁選を
めぐる橋本派のゴタゴタが一層鮮明となった。結果、総裁選は
さらに注目を集めることになる。が、派閥崩壊を印象付ける
これらの騒動、実は仕組まれた演出だったのではなかったのかと
思えてくる。「総裁選をもっと盛り上げるため」、そして
「自民党の古い体質が変わりつつあるんだ、ということをアピールするため」
にである。少なくとも、野中さんはそんなつもりはなく、小泉さんに
近い改革勢力よるシナリオであった、ということは十分考えられる。
さらに想像を膨らましてみると、野中さんをはじめとする抵抗勢力も
すべて納得ずくの「党ぐるみ総裁選劇場」だったのではないか。野中さんの
引退は規定路線であり、最後に「封じ込められフェードアウトしてゆく古い体質」
を演じることによって、野中さんは「党への最後のご奉公」をした、
という見方。もちろん、改革勢力と抵抗勢力の間で、事前に若干
取引をしたうえでね。んー、ちょっと考えすぎだな。
Taikou Yamada (t-yamada@ceres.dti.ne.jp)