PCG-505液晶換装記録


初代PCG-505の液晶を換装しようという試みです。

01 半年程前に、505の入ったバックを70〜80cmくらいの高さから 落としてしまいました。下はコンクリートでした。 その衝撃で、ご覧のとおりところどころ液晶にシミが 入ってしまい、なんとも不気味です。しばらく使わずに 静かに置いておいたら、なんとなくシミが小さくなった ような気もします。動作自体は実害はないのですが、 でもやっぱり持ち歩いて使用するときに 人目が気になってしまいます。
03 ジャジャ〜ン! そんな折り、壊れたPCからとりはずした 液晶パネルを、友人から入手することができました。 駄目でもともとで、自分で換装してみましょう。 用意したのは、ドライバとピンセット。 こんな道具でやろうとするのは無謀?
06 入手した液晶パネルの裏面。「蛍光管が入ってる?から、 一般ゴミとして捨てないでね」といった、注意書きが あります。
04 まずは、バッテリパックをはずしてヒンジの内側の キャップをはずします。
05 次に、底面の6つのネジをはずした後、キーボードを 手前から持ち上げます。2つのフィルムケーブルを 慎重に抜いてから行います。ここまでは、楽勝。
11 というのも、以前ハードディスクの換装を自分で やったことがあるから。下のディスクが以前取り出して、 いまだに使い道がない容量1GBのディスク。 現在は約4GBを積んでいるのでとても快適。 私が換装したときには、すでにたくさんの換装指南サイトが 立ち上がっていて、とっても参考になりました。
07 さて、ここからが未体験ゾーン。キーボード後ろの 2本のフィルムケーブルもはずして、完全にキーボードを 分離。ひゃー、デジカメのストラップがアングルに 入ってしまいました。
08 左側のヒンジの部分は、本体と液晶面の角度を保つ ための支えの役目を果たしています。2つのネジで 固定されてます。このネジもはずすことにしましょう。
09 どうやって液晶面の蓋をあけるのか、なかなかわからない。 とりあえず、ヒンジの外側のキャップもはずしてみました。 この辺は、細めのマイナスドライバーでグリグリやれば なんとかなります。キャップ内側のツメを少し削って しまいましたが、まぁ、大きな影響はありません。 さらに、さきほどの左側のヒンジを支えていたネジ2本を 取って、本体と液晶面のメカ的な支えが無くなりました。 しか〜し、右側のヒンジは大量のケーブルが這っているので、 引きちぎらないよう細心の注意が必要。私は、本体のヒンジに 液晶面のヒンジを乗り上げさせた状態にして作業しました。
10 ネジが無いのはおかしいでしょ〜、と見回していて ようやく気付きました。キーボード面とのクッションとして 貼り付けてあるゴムをはずしてみると、ようやくネジが 4つ見つかりました。
12 右側のヒンジ部分には、銅の色をしたリングが付いています。 このままでは、液晶面の蓋がはなれないので、 ケーブル側に若干ズラしておきます。
13 さあ、ネジもはずしたことだし、いろんな隙間へ マイナスドライバーをつっこんでみますが、なかなか 蓋が取れません。下の「SONY」のロゴのあたりが最後まで、 はなれず、「まだネジが隠れているのか?」と疑い、 ロゴをはずしてみましたが、ネジは無し。いろいろ やっているうちに、左側へすこしズラすことで、 ようやく蓋がとれました!!! ロゴの下には、ちゃっかり プラスチック製のツメがありました。ここでの悪戦苦闘が およそ30分といったところ。集中力が切れそうな 時刻なので、お茶でも飲んで一息つきながらやりましょう。 無理矢理こじ開けて、壊してしまっては大変です。
14 蓋さえ取れてしまえば、液晶パネルがあからさまに ネジ止めされているのがすぐにわかります。そのまえに、 右側のピンクのケーブル類を覆っている透明プラスチックが あるので、ネジを抜いてはずします。画像ではとても わかりにくいのですが、ピンクのケーブルの脇にある 黒いネジの奥に、プラスチックの覆いを置いてあります。
15 液晶パネルの4つのネジを抜いて、いよいよ取り外しに かかります。下のほうが両面テープでくっついているので、 上のほうから覗いてみたところです。背面へケーブルが 這っているのがわかります。というわけで、液晶パネルとの ケーブル接続は、さきほどの右側のピンクのケーブルと あわせて、2個所ということになります。
16 まずは、背面のケーブルを抜きました。
17 続いて右側のピンクのケーブル。505が出始めたころ、 とある雑誌の「解体新書」とかいう雑誌記事では、液晶右側に 放熱用の仕組みを埋め込んでいるとのことでした。 このセルロイドに包まれた基盤がそれでしょうか!? セルロイドの覆いの奥にコネクタがあるため、ちょっとだけ セルロイドを切り取って、ピンクのケーブルをはずします。 これで、液晶パネルが完全に分離しました。
18 さて、入手した液晶パネルと交換というところで、 ちょっとした違いに気付きました。右側のピンクの ケーブルが出ているところが微妙に違います。 上に重ねてあるほうが、あらたに組み込む液晶パネルです。 これまで入っていたパネルのほうが、ケーブルの おさまりがいいことがわかります。 バーコードの脇に書かれた型番と思われる文字列は いっしょのようでしたが…。
19 一応、ここで全景を納めておきましょう。もっとも分解が 進んだ状態です。とりはずしたキーボードは写っていません。 こんなに分解してしまって、戻せるのか不安がよぎりますが、 とにかく作業を続行します。次の日にやろうなんて考えては いけません。分解までの流れを忘れてしまっては 戻せなくなってしまします。
20 新しい液晶パネルの取り付けにかかります。 ピンクのケーブルの納まりが悪く、若干てこずります。 背面へ接続したケーブルも右側のヒンジを経由してるので、 このあたりは大変込み合っています。マイナスドライバーで うまく納めてあげます。
21 なんとか液晶パネルの蓋を戻すことができました。 ヒンジの外側のキャップも取り付け、ここまでくれば、 もう問題ありません。ただ、本当の最後の難関が、 キーボード面を閉める際の、タッチパッドのフィルム ケーブルの取り付けです。右側のケーブルは長さに 余裕が無いので、なかなかコネクタに入りません。
22 組み立てが終了し、いよいよ電源投入! おや、 何も写らない。かなり心臓に悪いです。 よ〜く目をこらすと、うっすらと BIOSパスワード入力の画面が見えます。そこで、 Fn+F5で、Bright調整の信号を送ると、無事きれいに 画面が現れました!!! Xも問題ありません。
23 さらにひととおりのチェックをします。効かなくなった キーが無いか、サウンドは鳴るか、PCカードは 使えるか、など。どうやら問題ないようです。
24 実は、作業途中でひとつパーツがはずれて、どこに あったものなのかわからなくなってしまいました。 右奥の赤外線通信ポートあたりに落ちていました。 黒いセルロイドのようなものです。 まあ、私は赤外線通信を使いませんので、その辺で 不具合が出ても、問題ありません。

以上、作業時間は、およそ3時間でした。

2000/8/20 Taikou Yamada (t-yamada@ceres.dti.ne.jp)