"Classic" Speaker




お茶の水 (株)A+A内、角屋さんに展示中



形はとてもかわいいのだが、どうにも使い道が無くなったClassicを、どうにかして有効利用しようとして考えたのが、Speakerにするという案だ。

ABSのきょう体だけでは強度と重量が不足して、スピーカーとしてのクオリティに到達しない。そこで積層合板でエンクロージャーを作って、それを
Classicのきょう体にぴったり納めようと考えた。

まず使用できるスピーカーユニットを探した。音のクオリティと価格、そして何よりもClassicのモニター部分に取り付けて違和感のない高級感を備えた外観を重視して選定した。

結論は、
FostexFX120。12cmのフルレンジ。キャスティングのフレームの高級感が第一の選定理由だ。ほかにこのくらいの価格でこれほど見栄えのするユニットはない。それから音も充分にハイクオリティだ。Macのアンプの出力に接続すると、アンプの性能をもろに表現してしまう。もっと音質に配慮したアンプを付けないとちょっともったいないくらいだ。

できれば磁気漏れが少ないタイプのユニットにしたかったが、プレスフレームで見た目がいまいちのものか、高価なものしかないのであきらめた。使うときに、周囲に磁気記録タイプのメディアが無いことや、モニターとの距離などに配慮しなくてはならない。

Classicの内部にぴたりと収まるエンクロージャーを制作したときに、いったい内容積がどのくらいになるのか、見当を付けてみた。ざっと見て10から12リットル。うむ、ちょうどいい。FX120の推奨エンクロージャー内容積は10リットルだ。補強やユニット自体が占める体積を差し引いてもちょうどいいあたりに収まるだろう。

しかし板厚は15mmが使えない。内容積が少なくなりすぎる。新しくスピーカーを作るのだから、Macの音に似たラジオのような音ではなく、余裕のある当たりの柔らかいタイプの音を狙いたい。従って内容積はむしろ多少大きめにしたいくらいだ。

Classicのきょう体の天井には持ち手部分があるため、エンクロージャーをへこませて作らなければならない。モニターの中心位 置にユニットの中心を合わせたいので、板厚が厚いとユニットの後部のマグネットが干渉する恐れがあった。結論として板厚は9mm。補強をすることで鳴きを抑えることにする。

FDの排出口は何か意味を持たせたい。のぞき込んだとき板で塞がっているのも寂しいからだ。そこでバスレフ式を採用して、低音用のダクトの開口部をFDの排出口に合わせることにした。うまくいけば音楽再生などをしているときに、FD排出口から空気がフッフッと出入りしているのがわかるはずだ。

実は
FDの排出口だけでは面積が小さすぎるが、Classicのきょう体には、FDの排出口のすぐ下に通気口がたくさん開いている。この通気口はスリット状の形状なのでダクトとしては非常に効率が悪いはずだ。そこで通 気口の総面積の半分がダクトの面積として働くと仮定して、FDの排出口の面積に加算した。

こんなにいい加減な考え方でまともな低域が再生できるとは思えないところもあるが、多少チューニングが狂っていても音は出る。気にせず次に進もう。

上記の算出面積は
FX120の有効振動板半径から求めた振動板面積の1/2くらいになる。これまたちょうどいい。低域を強調させたいなら同じくらいに設定してもいいかもしれないが、12cmしかない口径で低域を強調したチューニングの音はうるさく感じて長時間聞くことには向いていない。気持ち持ち上げるくらいでダラ下がりの特性の方がいい。

そこで
fd(ダクトの共鳴周波数)も60Hzとこのユニットのシングルバスレフとしては低めに設定して、ピークを作らないようにした。以上の条件で、エンクロージャーの設計をする。






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