配合は、オーヴンを使用する山食ものをそのまま流用。ドライイースト向きの配合ではないところが、まず、ポイントです。砂糖の量が少なく、油脂も使いません。粉は、今回は南部小麦テリヤ1号を158グラム(袋の使い残し)に、北海道産ホクシン(単体)を合わせて、合計で350グラムにしました。これを粉ふるいでふるって用意。水は200CC、今日の室内温度はエアコンを使用しても30度くらいだったので、ぬるま湯ではなく冷水で用意。この水の中から大さじ三杯分の水を小さな容器に取り分けて、電子レンジに5-6秒くらいかけて人肌のぬるま湯にします。ここに白神こだま酵母ドライを7グラム振り入れ、そのまま五分放置。砂糖10グラムと塩5グラムもふるってダマをなくして用意。放置しておいた酵母がなんとなく溶けていたら、スプーンでかき混ぜてさらになめらかに溶かします。HBの窯に、小麦粉、塩と砂糖を混ぜたもの、酵母を入れ、「焼き色濃コース」(所用三時間四十分)でスタート。容器に残った酵母を水で流しながら水も入れます。水は10CC残しておいて、こねながら生地の固さをみて調整。今日は冷水でこねたので、かなり固い感じになりました。水は6CCくらい足したので、196CC使用したことになります。HBだとこね時間がかなり長いので、生地温度が上がってしまいますから、夏場は冷水を使う方がいいと思います。
こね終わってHBが静かになったら、窯を取り出します。スイッチは切らないで、そのままにしてください。取り出した窯にシャワーキャップをかぶせ、エアコンをかけた室内で、27度前後の涼しいところを探してそこに置きます。時々様子を見て、だいたい1時間で一次発酵完了。指さし確認で生地が戻って来ないのを確かめてから、こね台(テーブルにビニールを敷いて小麦粉を軽く振って)の上に窯を逆さにして、静かに生地を取り出し、スケッパーで二分割して、おおざっぱに丸め、乾かないように覆いをして15分ベンチタイム。国産粉の場合、いじり過ぎると焼き色が悪くなるので、掌で生地をいじらないでね。15分経ったら、それぞれを綿棒で楕円に伸ばしてそっとガス抜きし、生地がきれいな方を外側にして、内側に折り畳むようにして丸め、下をつまんで閉じます。窯から羽根をはずし、布で窯をきれいに拭いて、その中に、二つの丸めた生地をそっと並べます。
この時点でHBの「焼き上がりまでの残り時間」を確認。窯にシャワーキャップをしたら、窯ごと冷蔵庫へ。二次発酵を遅らせて、HBの焼成のタイミングに合わせる作戦。
「焼き色濃コース」だと焼き時間は45分なので、残り50分になったところで二次発酵が終わればジャストなわけです。今回、冷蔵庫に1時間入れて残り70分で出し、室温に戻して二次発酵を完了させたんですが、結果的には二次発酵が少し足りなかったみたい。窯が金属なので、冷蔵庫で窯がきんきんに冷えてしまい、室温に戻るのに時間がかかっちゃったのが計算外でした。残り90分で出して、室温で40分はゆっくりと温度を戻し、二次発酵を追加した方が良かったみたい。ただ、発酵温度が高いと失敗するので、室温でも30度以下にしないとなりませんが。
HBが焼きに入ると機械が熱くなって来るのでわかります。キャップをはずして窯を戻し、蓋をして、後は焼き上がりを待つだけです。
こうやって書くと、すごくめんどくさそうで、HBでやる意味、ないじゃん、と思われるかも知れませんが、いちばん大変な「こね」と「焼きあげ」を機械にさせてしまうので、実際には、ほとんど手も汚れないし、楽ちんですよ。もっと簡単にしたい人は、生地を成形したり羽根をはずしたりしないで、一次発酵が終わったらそのまま冷蔵庫に入れても。ただ、偏って発酵すると形が悪くなし、どこかでガス抜きをしないとならないので、せっかくならばちゃんと成形した方が楽しいですよ。
コツは、HBの「焼き時間」を掴んでおくことだけです。輸入粉で食パンをひとつ焼いてみて、こね時間、発酵時間、ガス抜きのタイミング、焼き時間などをメモすると便利。