2003年の読書・私的BEST

2003.1.1-12.31までの間に、冒頭から最終頁まで通読した本についてのまとめです。
評価の基準は、まったく私的な好みに過ぎません。
仕事用の読書、資料としての読書、斜読・速読などは含んでいません。
再読するたびに印象が変わったりするので、来年また同じ本を読んでも順位は変わります(^^;

 

●BEST17 (再読を含む)

タイトル
著者・編者
ひとこと
出版社
1
死者の書
ジョナサン・キャロル
キャロルを再読してしまうと、この位置を他の本が占めるのはなかなか難しいわけですね、わたくしの場合。
創元推理文庫
2
エッシャー宇宙の殺人
荒巻義雄
幻想推理の傑作連作集です。なかなか手に入らなくなってますが、ぜひ読んでみて。わたしのオールタイムベスト10に入る本。
中公文庫
3
迷宮百年の睡魔
森 博嗣
ともかく、前作に続いて、物語の世界観がめちゃくちゃに好き。
新潮社
4
「吾輩は猫である」殺人事件
奥泉 光
だって漱石フェチなんです。(カムアウト)
新潮文庫
5
石ノ目
乙 一
収録作品「はじめ」がともかく素晴らしい。
ジャンプ・ノベル(集英社)
6
パニックの手
ジョナサン・キャロル
収録作品「おやおや町」は奇跡のような作品。
東京創元社
7
玩具修理者
小林泰三
再読数度。読むたびに衝撃。
角川書店
8
レベッカのお買い物日記1
ソフィー・キンセラ
イギリス娘も日本娘も本質はいっしょじゃ〜
ヴィレッジブックス(ソニー・マガジンズ)
9
葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
新刊ミステリの、これまでのところ、私的ベスト1
文藝春秋
10
天使はモップを持って
近藤史恵
こんなに読後感のいい作品集って珍しいかも。
JOY NOVELS(実業之日本社)
11
発掘捏造
毎日新聞旧石器遺跡取材班
こんなことが現実にあったなんて……
新潮文庫
12
えびす殺し
荒俣 宏
これも再読すること何度めか。
徳間書店
13
サンディエゴ・ライトフット・スー
トム・リーミイ
若死が本当に惜しまれます。
サンリオSF文庫
14
かめくん
北野勇作
何度読んでもいい。しみじみ。
徳間デュアル文庫
15
漱石と倫敦ミイラ殺人事件
島田荘司
だから漱石フェチなもので……
集英社
16
法月綸太郎の功績
法月綸太郎
昨年度の本格ミステリ大賞ではこの本に一票投じました。
講談社ノベルス
17
初めの終わり
中村融・山岸真
これからSFを読むなら必読。
河出文庫

●中・短篇 BEST10(再読を含む)

タイトル
作者
ひとこと
収録作品集
1
おやおや町
ジョナサン・キャロル
これまでの人生で出逢った作品の中でもBEST20には入る傑作。もう十回以上再読しました。
「パニックの手」 東京創元社
2
「エッシャー宇宙の殺人」に収録されている四作すべて
荒巻義雄
この作品集は、わたしの中ではバラでは考えられないんです。
「エッシャー宇宙の殺人」 中公文庫
3
白山下薄暮
都筑道夫
しんみりと怖い話です。
「東京夢幻図絵」 中公文庫
4
はじめ
乙 一
こんなに若い人にこんなすごい物語が書けるなんて……
「石ノ目」 集英社
5
玩具修理者
小林泰三
毎年再読してしまうので、毎年ランクインしそう
「玩具修理者」 角川書店
6
夢売ります
ロバート・シェクリイ
イラク戦争突入前夜、じっくりと読み返しました
「幻想と怪奇1」 ハヤカワ文庫
7
迷龍洞
荒俣 宏
何度読んでも、不思議な気持ちになる。
「えびす殺し」 徳間書店
8
ハリウッドの看板の下で
トム・リーミイ
昔、読んだ時には、こんなに耽美な作品だとは思わなかった……萌えました
「サンディエゴ・ライトフット・スー」
サンリオSF文庫
9
長い墜落
エドワード・D・ホック
本格短篇は謎が魅力的であることが大事。この謎はとても魅力的。
「サム・ホーソーンの事件簿1」創元推理文庫
10
Yの悲劇 -「Y」が増える
二階堂黎人
トリックというか、オチというか、ともかく……びっくり(^^;
「増加博士と目減卿」 原書房