君が望む?同人誌制作奮闘記
人生ってはかないのさ・・悪のりしてるね


 ☆注意☆
 作中に出てくる人名、団体名は実在の人物、団体、名称もありますが、架空のものでありほとんど脚色してあります。


☆登場人物☆
沙門祐希・・・「君のぞ」馬鹿。K田M子嬢馬鹿でもある。現在栗の子馬鹿目指し奮戦中。
樹之夢真希・・・「君のぞ」馬鹿2号。最近絵デジタル処理に目覚めるが、ついでに美少女ゲーにも目覚めてしまう。
上野ふれき・・・「君のぞ」馬鹿。小動物をこよなく愛す。茜馬鹿筆頭生。
ピートル聡史
・・・「格ゲー」馬鹿。大衆が、普通が嫌い。
火炉那
・・・「君のぞ」馬鹿。「葉っぱ」馬鹿でもある。通常の3倍のパワーを持っている(何が?)
宇陀羅丸まぁく・・・「妹」馬鹿。最近、妹だけでは満足できない模様。
宇陀羅光・・・宇陀羅丸まぁくの妹。一応、彼の願望が奇蹟を呼んだのだ.

長編  闘いの果てに

●2002年8月 某樹之夢邸

「宴の始まりだ」上野ふれきは疲れ切った身体に鞭を入れる様に云った。
「大変だね。今の今まで仕事三昧とは。兎にも角にもその宴とやらに参加出来る様になって良かったね」
「昔を思い出しますね。上野さん」ピートル聡史はモニターを見つめながら云った。パットを握った手は忙しなく動いている。格ゲーである。
「君も昔は戦場に行ったからな。あの頃を思い出す。辛かったが愉しかったなぁ」
「僕は寒い思い出しかない。もう懲り懲りですね。一種のキチガイじみた事をするのは・・」
「・・・」こういわれては身も蓋もない。樹之夢真希もなんと云っていいか分からず、ふれきの様子を窺っていた。
「真希君は初めてなんだよね」ふれきは何事もなかった様に話を進めた。
「ええ、何か色々と聴きましたけど。ちょっぴり怖いですね。ま、死ぬ事はないと思うと沙門さんは云ってたけど」
「僕も『君が望む永遠』をプレイしなければこっちに戻ってきたかわかんないからね?その点で行くと真希君と同じだ、特に有明はね?もっともドルパでこの間いったんだけどね」
「私も『君のぞ』の作品に出逢い、同人誌なるものを創ったからなぁ。どきどきしますよ。ふれきさんはMG明石さんの手伝いをされるとか?許先生もいらっしゃるのに」
「あのぉ?あ、みなさんお揃いで」狭い部屋にもう一人闖入者が入ってきた。宇陀羅丸まぁくである。先程まで秋葉原に行ってたらしく、某同人ショップの紙袋を抱えている。彼は空いているスペースに座った。
「続々と集まってくるのを見ると、本当に昔を思い出すよ」とふれきの感想を聴き、宇陀羅もそうですねと頷いた。
「それはそうと、私の妹見ませんでた?沙門さんとこに行った筈なんだけど、沙門さんも来てないと言ってたし」
「宇陀羅さんに妹いたんだ?」と云ったのはピートル聡史。でも手は止まらない。
「最近出来たんですよ。実は宇宙人じゃないか?と、沙門さんが云ってましたけど」真希は宇陀羅が黙っていたので代弁した。
「・・・どういう意味なんですか?僕の妹は宇宙人じゃないですよ。『茜』ちゃんだったらいいですけど」
「あんですと〜、いや、『茜』はやらん!」また、ふれきはばんばん畳を叩いた。
「いや、記憶を改竄したかされたかだと云っていましたよ。私にもよくわからないのですがね?桂氏さんあたりが知っている様な気がするので訊いてみましょう」どんどん論点がずれていっているので宇陀羅は白状した。
「妹といっても、血は繋がっていないのですよ。最近僕もいると知ったんですよ」
「願望が成就した形なんだ」ふれきは面白そうに云った。宇陀羅は照れくさそうにまlか、そういうことになりますがと漏らした。
 大分話が横道に逸れていたのか、軌道修正が成されず他愛のない会話が続き、宇陀羅は妹がいないと云う大事な事を忘れていた。とうか、買ってきた同人誌を読み出したからでもあるが・・・

つづく



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