2nd Soul おいしいワインの週末

にろや十いち番勝負、第三試合(三田学園下克上対決)
Vol.328  2002年9月20日
対戦カード:KIHACHIイタリアン ソムリエ 下羅勝啓  VS. Vin du 268 大西リキ

本日のワインリスト
参加人数:7名

KIHACHIイタリアン 下羅勝啓
 9
Vin du 268 大西リキ
 12
2勝1敗で大西リキの勝ち

1R:ソーヴィニョン・ブラン対決

'01 フーヤ ソーヴィニョン・ブラン
(ニュージランド)
 \1,500 '98ベンジガー フュメ・ブラン
(カルフォルニア)
 \2,250  

2R:シャルドネ対決

'00 ルンガロッティ・アウレンテ
シャルドネ・デッラ・ウンブリアIGT
(イタリア・ウンブリア州)
 \2,100    '00 ブルゴーニュ・ブラン・
ヴィエイユ・ヴィーニュ
ニコラ・ポテル
 (フランス)
\1,880

3R:ピノ・ノワール対決

 '00 ブルゴーニュ・ルージュ・
ヴィエイユ・ヴィーニュ
ニコラ・ポテル
 (フランス)
 \1,880  '99ヴィラ・マリヤ ピノ・ノワールプライベート・ビン
(ニュージーランド)
 \1,750
価格横の数字は得票数、

本日のワインへのお問い合わせは:
Vin du 268 :078-951-2324
KIHACHIイタリアン あべのHoop店:06−6626−2374



序章
対戦相手への先入観、下羅氏は
我が母校、自転車部のOB百数名居る中の唯一、ソムリエになった男。
ソムリエには、、と思いつつ、
後輩には、、とも思いつつ
気持ちは入り混じる。
いつもならスタッフにセレクト提案を求めるが、
意地があるので一人で選んだ。


1R:ソーヴィニョン・ブラン対決
ニュージーランドとカルフォルニアの対決に。
ベンジガーを選んだ私は、下羅氏が一週間前に訪問していた皮肉も込め。
またフーヤは、彼が惚れこんでいて、これが出したいが為に選んだテーマのようだ。
双方とてもSBらしさを感じるが、
存在感のある味わい、
甘ささえ感じそろそろ色も深みを増した熟成感のある完熟ベンジガー。
聡明でクリアー心地良いグレープフルーツの苦味。ドライであるフーヤ。
双方基本は同じでもそのスタイルが異なり、
どちらのワインが優れているかという問題より
好みの問題として、
結果を求めたようである。


2R:シャルドネ対決
イタリアと本場ブルゴーニュの対決となる。
これからの対決のことを考えると、
ここでニューワールドのワインは後が難しい。
それならイッソ、
透明感のあるクリアーでありながら柑橘系を骨太感に思わせる、ニコラ・ポテルを選ぶ私。
対する下羅氏は、樽使いの距離感に優れたイタリア中部、
ウンブリア州のルンガロッティ。
軽い樽香は果実味を押し殺すことなく繊細に、燻製香を放つ。
SB対決と同じく、スタイルの違いは大きく出て、
これも好みの問題として結果はでる。
1Rでは繊細な方が勝った
その結果と同じく、
こちらも繊細なブルゴーニュに軍配は上がる。


3R:ピノ・ノワール対決
予算が限られた上での、ピノのセレクトは難しい。
質を求めると、PNは高価に成りがち。
その中で私が選んだのはNZ、
方や逆転するように、ニコラ・ポテルのブル・ピノで挑む下羅氏。
彼はポテル氏の来阪を機に彼に会って、
その話を聞き、感銘を受けてのセレクトとなった。
同ワインは、ポマール近辺の優れた老木からのピノを使う
という並ブルに素晴らしいポテンシャルを秘めたワインで、
尚且つ出来の良い2000年のワインである。
しかしNZは勝った。
良く似たスタイルながら
繊細さを酸味の中に果実味で包み込んだ、
そんなポテルのワインは少しスタートが遅かった。
逆に99年と、1才半年上のヴィラマリアは最初から
酸味柔らかく、グラスに香りも溜め込んでいる。
極端な差がそこには現れた。
もちろん、対決後のフリータイムでは、
ポテルのワインの方が早く無くなっていた。


 大西個人感

セレクトされた六本のワインの中で二本出てきたNZは、
その二本ともが勝った。
そのパフォーマンスと繊細さの狭間の揺れ具合は、
今世界的に見ても注目の的だ、
今夜は、その裏づけがされたような結果となった。
そして今夜の投票者は、
繊細なバランスを持ったワインに投票する傾向が大きく出た。
それは私に喜ばしい結果をもたらした。
だからと言って、それを計算して出したのでもないが(^_^;。
シャルドネが樽香の付いた物が負けるという、記念すべき夜となった。

 今回の一言
ワインの美味しさは、バランスの上に成り立つ。
その均衡加減に、好みが千差万別で存在する。