2nd Soul おいしいワインの週末

にろや十いち番勝負、第ニ試合(べっぴんさん対決)
Vol.327  2002年9月13日
対戦カード:山信商事 橋本結花  VS. Vin du 268 大西リキ

本日のワインリスト
参加人数:7名

山信商事 橋本 結花
 13
Vin du 268 大西リキ
 
2勝1敗で山信商事の勝ち

1R:こってりの白

'00 イオス シャルドネ
(カルフォルニア パソ・ロブレ)
 \2,000 '98ドムス・プロア シャルドネ
(チリ)
 \1,500  

2R:一押しのイタリアの赤

'99 マルグラ・モンフェラットDOC/カンティーナ・マルグラ
(ピエモンテ州)
 \1,600    '00 ア・マーノ プリミティーヴォ
 (プーリア州)
\860

3R:こってりの赤対決

 '99 ギャプステッド リザーヴ・シラーズ
(オーストラリア)
 \2,200  '99イオス プティ・シラー リザーヴ
(カルフォルニア パソ・ロブレ)
 \2,700
価格横の数字は得票数、

本日のワインへのお問い合わせは:
Vin du 268 :078-951-2324
山信商事:03−3820−5421(価格はにろやでの販売予想価格です)



序章
ワインにはアロマとブーケの二つの香りがある。
葡萄本来に由来する香りは、アロマ。醸造発酵過程中に生まれてくる香りがブーケ。
香りにも二つある、鼻の頭から出る香りと、
飲み込んで、鼻の根元から出てくる香り、
特に後者を遡及香という。

一度舌の上に乗ってから出る香りのため、味わいを混同しやすい。
こってり」がテーマになった時のワインのスタイルは、濃厚さであり、
のんだ時の存在感の大きさが、こってりと思わせるのだろう。
それは遡及香に多く求められる事になる。


1R:こってり白対決
では白ワインの場合はどうだろう、双方選んだのはシャルドネだった。
ブーケをを楽しむスタイルで、勿論アロマはそのブーケに負けてはいけない。
そのバランスで成り立つ。
ではどの程度のバランスだろうか?
供出温度は共に10度前後、少し高い目。コッテリさは双方表現されている。
ドムスの方が、やや酸味がありシェイプも効いている。
EOSはブーケが勝り、アロマが覆い被さり、コッテリ感が感じやすい。
その様は典型的な燻したアーモンド、バタースカッチ、そしてパインの酸味。
この場合分かり易い。
EOSが勝つ。
もう少し暑ければ、私の綺麗なラインが持っていくところ(
負け惜しみ)。


2R:一押しのイタリアの赤対決
イタリアは楽しい対決になった。
山信商事はピエモンテ州、北のワイン。
バルベラにカベルネを40%ブレンド。
268はプーリア州、南のワイン。
アメリカ人の造ったプリミティーボ酒。
鉄や血の味わいを、うまく果実味に乗せ、繊細なバランスを見せる、北イタリア。
南イタリアはプリミティーボな臭みを上手く消して、バニラな味わいを放ち出す。
僅かな時間の中での比較。
ナントか明快な南イタリア、
僅差ながら、一矢報いる。


3R:こってり赤対決
こってりな赤も、見方こそ違え、冒頭に解説した辺りが問われる事に。
しかし、これまた、品種違えどシラーと呼ばれる物対決になるとは。
オーストラリアは、ミンティさを加え少しあっさり、
カリフォルニアは一言、こってりだが、それが過ぎる。
それほど濃い!
剛速球は受け入れてもらうことなく、
っさりオーストラリア、ギャプステッド。


 大西個人感

終わってみれば、アッサリ負けてしまった。
でも今夜は、自分の中では負けたとは思っていない。
基本的に決められるテーマは、
ワインの選択肢を狭め、同じ土俵に上げやすい様にするため。
ですから、投票者は、素直にどちらが美味しいかを判断すれば良いだけである。
結果論は個人的にも疑問が大きく残って、自分でも未消化な所が多い。
見立てとすべてが逆であったから。
勝てるワインは、お奨めのワイン。
の等式は成り立たないのは分かっていても、
ロケーションの読みは、経験だけでは無理なところがあるようだ。

 今回のキーワード
過ぎたるは及ばざるが如し