1990年から総じて成功の年が続いたとされるカリフォルニア。
それに慣れ切ると、
「ヴェンテージは関係無いの?」
とさえ思えてきます。

ここに発表するのは、ワインニンスティチュートの公式発表で、
生産者の声が、そのままです。
私の主観は入ってませ〜〜ん

カリフォルニア・
ヴィンテージ
2000年ハーベスト・レポート
   (2000年10月24日発表)

   2000年は春先の発芽が早<、開花も順調、葡萄の成長期問ほゆっくりと長く、7月と9月の2回の猛暑と地震、9月と10月初旬の若干の降雨の影響はな<、総体的には良質のヴィンテージと予測されます。ただし10月25、26日と本格的な雨が降り、収穫真っ最中だった品種、特にカベルネ・ソーヴィニヨンの収量に多少の影響が出るかもしれません。

2000年各地の
ハーベスト・レポート

 メンドシーノ&レイク・カウンテイ

 ソノマ・カウンティ

 ナパ・ヴァレー

 モントレー

 サウス・セントラル・コースト
   (パソ・ロプルス、エドナ・ヴァレー、
   アロヨ・グランデ、サンタ・イネヅ、
            サンタ・バーバラ)

 ロ−ダイ&サクラメント・ヴァレー

 シエラ・フットヒルズ

過去年ハーベスト・レポート

1999年

1998年

1997年

1996年

1995年

1994年


 
メンドシーノ&レイク・カウンテイ
  9月第2週目の猛暑がジンファンデルに影響し、脱水症状を示した房があったため、収量がやや減少。しかし糖度は十
分に高<、低いpH、高酸度とユニークな年で、素晴らしいジンファンデルとなるだうう。
  シャルドネとソーヴィニヨン・ブランは酸と糖度のバランスがよく、非常に良いヴィンテージとなりそう。メルロー、シラー、ピノ・ノワールの収穫は終了、貰ほ非常に良い。メンドシーノのカベルネ・ソーヴィニヨンの収穫は始まったばかり。

ソノマ・カウンティ
  ソノマ・カウンティほ多様性に富んでいうといわれているが、今年の気候はそれを上回るほと多様性に富んで、ジェットコースターに乗っている気分だった。気温が上がったり下がったりで、自然の神は気が狂ったのかと思ったほど。
7月の40度近い暑さで糖度が急に上昇、しかしやや涼しめの8月は糖蜜のように甘美、ぶどうの熟成はゆっくりになり、味に深みを加えてくれた。9月は猛暑、そして雨。しかし乾燥した風が吹いたためにダメージはなかった。
  白は、特にソーヴイニヨン・ブランとシャルドネが素晴らしい出来だ。ピノ・ノワールも良好。ジンファンデルだけは涼しい夏のせいで、果粒の成熟にばらつきが見られた。ジンファンデルは醸造家の忍耐と努力を強いることになりそう。カベルネはまだ摘み取っていない畑が多少残っているが、収穫を終えたものは、素晴らしい。

ナパ・ヴァレー
  20%ほどの収穫がまだ残っているが、非常に良いヴィンテージとなりそう。7月中旬の猛著は短く比較的涼しい夏のために、葡萄はゆっ<りと成熟したので、味が深<色づきも大変良い。
  白は酸が十分で味も素晴らしい葡萄が収穫できたことから、1996年のライバルとなりそうな良いヴィンテージ。スパークリソグワインはカビが一切付着していない、きれいな状態のぶどうが収穫できたことから、高品質のワインが期待できる。赤は1997年を思わせ、非常に良い年となりそう。

モントレー
 生育期間の気温が平均、ときには平均以下と涼しかった。短期間だったが、猛暑のために脱水症状となった果房が多少出ため、房を切り取ったところもあるが、総体的には猛暑がうどん粉病の発生を防いでくれた。
  深い緑黄色で、凝縮したトロピカル・フルーツの味わいを持つシャルドネが収穫できたことから、シャルドネのペスト・ヴィンテージとなるかもしれない。赤ではメルローとシラーが深い色を呈し、昧が濃く、タンニンもよ<熟しているので、期待できそう。

サウス・セントラル・コースト
(パソ・ロプルス、エドナ・ヴァレー、アロ
ヨ・グランデ、サンタ・イネツ、サンタ・バーバラ)
 生育期間中の平均気温、降雨量、気候パターンは1997年にとてもよ<似ている。違うのは5、6、7月の猛暑で、そのために葡萄の熟成がゆっくりになり、カベルネ・ソーヴイニョンの成熟に影響を与えた。8、9月の温暖な気候のおかげで、ピノ・ノワール、シャルドネは順調に熟した。
  収穫が終了した葡萄は均一に熟しておりバランスがよく、色も農く、収穫量も平均以上で、質量ともにすばらしく、1997年の再現のようだ。1999年の収量が極端に少なかったことから、葡萄樹は残っていた余力を2000年に発揮し、収量が増えた。

ロ−ダイ&サクラメント・ヴァレー
 1999年はラ・ニーニャの影響で涼しかったために、この地区は世紀のヴィンテージといわれるほどの出来だった。気候パターンがノーマルに戻った2000年も同じレベルのワインが生産できるかどうかというのが、チャレンジだった。
  この地区は栽培農家、ワイナリーが一体となって栽培技術、醸造技術の刷新に努めており、平均的な気候の年でも良質なワインを生産できうようになった。カベルネ・ソーヴィニヨンはまだちょっと時期が早いが、印象的なシャルドネ、色が濃く味の深いシラー、ジンファンデル、メルローにその成果が現れている。

シエラ・フットヒルズ
  発芽は例年より約2週間ほど早かった。5月に霜害が発生、エル・ドラド地区の畑の20〜25%が影響を受け、生産量が25−85%も減少したワイナリーもある。
  9月の猛暑のために果粒がしなびてしまったジンファンデルも多少あった。糖度と酸度のバランスがよ<、色も濃いという報告が多く入っているのは、涼しめの夏で、葡萄の成長期間が長かったことによる。今年の晩熟品種はジンファンデル、バルベーラ、ムールヴェードルで、収穫が11月初旬までかかるものもありそう。2000年の高品質ワインとなりそうなのは、ジンファンデルと早めに熟したローヌ系品種(シラーとヴイオニエ)。

1999年
  ラ・ニーニャの影響で長くて寒い冬が続き、ぷどうめ生育期間中も涼しくて長かったために、収穫量は通常かやや低
めとなった。例年よリ4週間遅<収穫が始まり、収穫終了まて4ヶ月かったために、栽培農家や醸造家は11月未まで、熟したぶどうを摘むために何度も畑を行き来した。9月末と10月初旬に気温が上がり糖度が上昇し、それに生育期間が長かったことから、色は濃く昧は凝縮され、酸も十分でリッチな良質のぶどうが収穫された。

1998年
  記録に残る雨の日が多<涼しい年で醸造家と栽培農家にとってチャレンジを強いられる年だった。エル・ニーニョによる大量の雨のために、発芽が遅れたと同時に花ぶるいを起こし、ぶどう果実の結実に大きな影響を与えた。夏は涼しく、時々猛暑が襲い、ぶどうが熟するのはゆっくりで10月に入って、ようやく夏のような天候に恵まれぶどうが熟した。長い生育期間のためにリッチで風味が凝縮し、小粒で色の濃いぶどうが収穫できた。

1997年
  早い時期の発芽が収穫時期の到来を早めた。例年より10日から14日ほど早く収穫が始まった。生育期間中の天候
は温暖で極端な高気温の日々はなく理想的だったため、風味の凝縮した高品賀のぶどうが収穫できた。ふどうの作付け面積の増加と収穫量が多かったことから、ぶどうの品質は高く、しかも収穫量も多いというユニークな年となった。

1996年
  温暖な冬と多めの降雨量のために、早い時期に発芽し収穫時期も早かった。受粉期の5月に雨が降り、さらに生育期間中に気温が上がりすぎたために乾燥してしまったぶどうもあり、収穫量が減少。カリフォルニアのほとんどの栽培地区で収穫量が減った。しかしながら品質は素晴らしい。

1995年
  冬の洪水、晩春の霰、夏の高温のために醸造家と栽培農家にとってチャレンジの年となった。栽培地区によっては初期の生育時期に雨と低温に見舞われカビが先生、房にダメージが生じたが、全体的に無傷で品賀は素晴らしい。

1994年
  涼しいために生育期間が長かったが、9月に入って32℃を超える暑い日々によってぶどうは一気に熟した。ふどう
の質は非常に良いが収穫量は例年よりやや低め