カリフォルニアワインの
主用葡萄栽培品種
カベルネソーヴィニオン

◆Cabernet Sauvignon
カベルネ・ソーヴィニヨン
■概要■
 フランスのボルドー地方を原産とする最高級赤ワイン用品種。 >そのワインはコクがありハーヴやスパイス、赤い果実などを思わせ独 >特の力強い風味をもつ。熟成により複雑さを増し、長命な素晴らしい ワインになる可能性を持っている。
 1930年代以降、ラベルにヴァラエタル名が表記きれるようになったの はカベルネ・ソーヴィニヨンのような秀でたワインが造られたからと言え る。また1976年にパリで行われたフランス人の審査員によるボルドーの トップクラスのシャトー・ワインとカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨ ンの比較試飲会においては、トップを含め上位をカリフォルニアワインが はぼ独占し、カリフォルニアワインの品質が世界的に認められる一つの 契機となった。
■果実の形状■
 果粒は小さく球状で房も小さく円錐状でまれに翼がある。熱した果実は黒 みをおびた暗紫色で果皮が厚い。
■栽培適地■
 水捌けの良い適度に肥沃な土壌で温暖な地に適し、リジョンII、IIIの栽培 が奨励されている。成長力が強く把沃な土地では樹勢のコントロールが難 しい。芽吹きが遅く晩熟で霜の被害を受けることは少ない。
■収穫■
 セントラル・ヴァレーでは9月初旬に始まるが海岸沿いの産地では9月後 半から10月にかけて行われる。収穫量は年ごとの差が大きいが、1エー カー当たり3〜5トンである。機械収穫に適した品額の一つ。
■醸造&熟成■
 カベルネ・ソーヴィニヨンから造るワインのスタイルの違いは主にブレンド と樽熟成に由来する。カリフォルニアでは、単一畑産のものと異なる畑をブ レンドしたカベルネ・ソーヴィニヨン100%のワインもあるが、ボルドーのよう にメルローやカベルネ・フランをブレンドすることも多い。最近ではマルベック やプティ・ヴェルドも位われている。カベルネ・ソーヴィニヨンを主体にしなが ら品種表示規定の割合(単小品種を75%以上)を超えて他品種をブレンドし て造るメリテージュ・ワインも増えてきている。
 樽熟成に使用するバレル(220〜250l容量の樫樽)にはフレンチ・オークと アメリカン・オークの2種類がある。高級ワインには一般にフレンチ・オーク が使われるが、一部では天然乾燥させフレンチ・オークの樽と同じ造り方 をしたアメリカン・オークの樽も使われている。
 ぶどうの素質に加え、ブレンドの割合、樽熱成の期間、あるいは新樽か 数年使用した樽を使うかなどの違いにより2、3年で飲めるものから10年、 20年あるいはそれ以上熟成が可能なものまで様々なスタイルのワインが造 られている。