21世紀初の社外ライブ
八幡さんの知人の紹介で久々に社外で演奏をさせて頂く事になりました。
2002年4月14日本番当日に至る迄の経過を簡単に紹介させて頂きたいと思います。
(ちょっと昔の某ベストセラー本風に書いてみようと思います。)
1月初めに話を頂き,いろいろ悩んだ結果「とりあえず参加してみよう」と決断してから
すぐに選曲にとりかかりました。
今回は社外演奏かつ日曜日にわざわざ会場迄足を運んで頂くという事で,
やはり完成度が高いものを優先しようとまず考えました。ちょっとセコいようですけどね。
そこで真っ先に選んだのがレベッカの「フレンズ」。
この曲は,いろいろなメンバーで何回か演奏しているのですが,いつどんなメンバーで演っても,
まあそこそこの出来には聴こえると言う実に有り難い曲なのであります。
それに気付いた私達は黒板にこう書きました。
「まさかの時の"友"こそ真の"友"」
このように1曲はすんなり決まりました。
残りはというと,「8人が無理なく参加できる」という点でサザンのナンバーがいいだろうと考え,
ライブ向きの「ホテルパシフィック」と「いなせなロコモーション」を選曲。
次に当時練習中の曲だった「冒険者たち」と「スムース」をチョイス。
これで5曲。ここで私達はふと気付きました。
「かなり普通やなあ」と。
どうせテクでは勝てないのだから,やはりゼンザエースらしいインパクトの強い曲を演らねば。
そこで「男2人でパフィーを唄う」企画を採用し,「アジアの純真」を選曲。
(都合により最終的には原口君・斎藤さんペアの曲になってしましいましたが。)
これに両角氏の往年の名作,アニメとロックのコラボレーションとも言うべき
「ジャンピングジャックおばけのアッコちゃん」を追加。
これでなかなか華やかなラインアップになったと喜んだ我々は壁にこう記しました。
「バンド演奏と宴会芸は紙一重の差しか無い。」
そして猛練習が始まりました。
しかしどうもしっくり来ません。
そこで私達は行動に出ました。
「アジアの純真」でどうしてもボコーダが必要だと感じると,
ボコーダ機能付のアナログシンセを購入。
「フレンズ」のギターで重厚さがもの足りないと思うとすかさずエフェクター(ディレイ)を購入。
「スムースってラテンやな。」と思いつくとすかさずボンゴを購入。
「窓に風鈴が無いな。」と不満に思えばチャイムを購入。(これは余計だ。)
このように機材の充実を繰り返す内になんとなく形になってきました。
これに感動した私達は再び壁にこう記しました。
「技術の無さは金で買うのが一番。」
順調に思えました。
このまますんなり本番を迎えられると思いました。
が,本番を2週間後に控えたある日,突然キーボードが故障しました。
今回は曲中でかなりの音色チェンジをする必要があるので
今更操作性の異なる他機種のキーボードを調達するのは非常に困難。
"よりによってこんな間際になって故障するとは・・・・"
途方にくれた私達は力なくその場にくずれおち,床にこう刻みました。
「人生には時としてドラマよりドラマらしい時がある。」
困ってばかりもいられません。
ここで考えられた手段は3つ。
@とにかく同じ機種のキーボードを探してレンタルする
Aなんとか即日で修理してくれる楽器屋を探す
Bどうせなら最新機種のキーボードを原口に無理矢理買わせる
@,Aが理想なのですが,
私達の使っているキーボードはいかんせん「YAMAHA SY55」というかなりのビンテージもの。
言うなれば「ベータのビデオデッキを探す或いは修理する」様なもので,非常に期待薄。
Bの場合,原口氏が「楽器を買うのが趣味」みたいな人なので可能性が無くもないのですが,
するとこれ迄練習してきたSY55での操作手順を全てオジャンにする事になるので,今度はキーボード奏者の方が壊れてしまうかもしれません。
とりあえず@の方向で谷本氏が探してみる事になったのですが・・・
案ずるより生むが易し。
次の日にはな,なんと谷本氏がレンタル楽器店よりSY55を見つけ出してきて無事解決。
ほっとした私達は部室のドアにこう書きつけました。
「マメな奴が一人いればバンドは救われる。」

最大のピンチはなんとか乗り越えましたが,まだまだ問題は山積みです。
メンバーが8人もいれば演奏の際の楽器の配置にも苦慮しますし,
当日の衣装もまだ決まっていません。
特に頭を悩ましたのが演奏時のステージのライティング(照明)についてです。
楽器配置や衣装はまだ自分達で考えられますが,照明の知識となると・・・私達では手におえません。
会場側からは音響及び舞台照明案を出す様に指示されていたのですが,思いつかない事には出しようがありません。
そこで私達は考えました。
「やはり餅は餅屋と言うし,漠然としたイメージだけ伝えて,あとはプロの照明技師のセンスにおまかせしよう。」と。
そこで提出したのが,左の表。
しかし・・・「ディスコ風」とかはまだましとしても,「アドベンチャーな感じ」ってどんなのでしょう?
最後の曲に至っては「エンディングな感じ」ですからね。なんのひねりもありません。
案の定,クレームがきました。
最終的にはなんとかしてくれる事になったのですが,やはりこんなんじゃダメのようです。
その時悟った教訓はこうです。
「餅屋にも限界はある。」
そんなこんなで,いよいよ本番当日を迎えました。
幸いにも好天に恵まれましたが,私達の気分も晴れやか・・・というわけにはいきません。
果たして何人の方達が聴きに来てくれるのか非常に不安だったからです。
今回は社外という事で,事前にチラシを作って配ったりして
動員に努めましたが,所詮はアマチュアバンドの身勝手な独りよがり。
さしたる義理も理由もない人々が本当に集まってくれるものなのか?
そんな疑問を抱きながら,午後2時30分リハーサルに突入。
ところがこれが,セッティングに時間はかかるわ,キーボードの音はなかなか出ないわと大苦戦。
制限時間内に予定の半分の曲も練習できないままリハ終了。
私達の不安を更に増幅するだけの結果になってしまいました。
これはマズいぞマズいぞ〜と思ってみても,今更何もなす術無し。
あとは運を天にまかせるしかありません。
その時ふとこんな言葉が脳裏をよぎりました。
「練習は決して嘘をつかない。」
これは女子バレーボール日本代表が大変強かった頃の代表監督の言葉です。
私達もここ数ヶ月,当バンド比2倍強の練習を積んできましたから,それを信じるしかありません。
そう思うと重い雰囲気が数百グラム程軽くなりました。
そして午後7時。ついに私達の演奏が始まりました。
驚いた事に私達の予想を遥かに遥かに上回るお客さんの数!
大阪人のなんと情深いことでしょう。
余りの嬉しさに少々気持ちが舞い上がってしまいました。
そして肝心の演奏の方はと言うと・・・・
1曲目 オープニング〜アジアの純真
・オープニングに使用したのはErectric Light Orchestraの「TIME」と言うアルバムに収録されている
プロローグ曲をアレンジしたものです。
「アジア」の方もいい感じに演奏できたと思いマス。
懸念していたボコーダの方もまずまず順調に作動してくれましたし。
2曲目 フレンズ
・今回も手堅い演奏が出来ました。ゼンザの十八番&切り札っすね。
特に佐藤君のギターソロパート。過去最高の出来かもしれません。
3曲目 Pacific Hotel
・緊張も多少ほぐれテンションも上がってきましたから,演奏テンポの方もかなり上がってしまいました。
途中で伊藤さんのギターが鳴らなくなってしまったのが残念。せっかくの見せ場だったのに。
4曲目 冒険者たち
・もともと難易度の高い曲なんですけどね。演奏後,谷本君かなりヘコんでました。
5曲目 ジャンピングジャックおばけのアッコちゃん
・これはゼンザ史上最高傑作ですからね。楽しんでもらえたと思います。
作者である両角氏に感謝。
6曲目 Smooth
・最初から予想していた事ですが,やはり場違いでしたね。
でも唄ってて楽しかったです。佐藤君,"怪しいサンタナ"との声ちらほら。
7曲目 いなせなロコモーション
・この頃には既にワタクシかなりバテバテでした。
これに対し原口君 めちゃ元気。いつもながら彼のエンターティナー根性には感心します。
別にうらやましくはありませんが。
こんな感じで良くもあり悪くもありの演奏でしたが,少なくとも私達の方は充分に
楽しませて頂く事ができました。
演奏終了後,私達は決して消える事のないインクで,心の片隅にこう刻みつけたのであります。
「聴きに来てくれた皆さん,本当に有り難うございました!」