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 <始まりは1本の電話・・>   

2001年10月24日・・その日は、「内田康夫のミステリーツアー」で長野から帰ってきたところで、少々疲れつつも、こたつにうずくまり、のんびりとTVをみていた夜10時。K子からの電話。  
「なぁ、明日ヒマ?京都に舞妓さんしに行かん??」  
「・・・え?」   

まぁ、だいたいK子からのお誘いは突然の事が多いのだけど、今回は突然だといことよりもその内容に驚い た。バリ島旅行記の中でも書いた通り、K子はいわゆる「扮装」のたぐいはことごとく断ってきたからだ。だから、まさか彼女の口から「舞妓したい」と言うとは思わなかったのだ!  
一方の「扮装」大好きありすとしては、前々からやりたいとは思っていたものの、なかなかチャンスがなく今まで来てしまっていた。  
「どうしたん?急に。そういうのキライじゃなかったん?」  
「いや、舞妓さんは30歳までにしとかんとあかんと思ってた」 (←なぜに!?)  
・・らしい。母に言うと「今日TVでやってやーたで、それを見て思いつかんたんかなぁ」って言ってたけど、実はそうだったらしい。 なんでも上沼恵美子さんたちがやっていたのだそうだ。  
K子曰く「上沼恵美子には勝てるやろ」  <^^;> 

というわけで、いざ舞妓になるべく京都に行くことに!   

京都で舞妓さんに変身するところは多数あるけれど、今回はTVでも訪れていたという「舞香」というお店に行くことになった。   
 

<まずは・・>   

お店を入ると、普通の家と同じくらいのトコロだったので、スタジオのような広いところを想像していた私には意外だった。しかもそう広くも・・いやほんとに狭い玄関に結構な数のくつが。  
入っていいものか迷っているとスタッフに促されて中へ入る。  

まず1階にカウンターのようなところで、受付と説明を受ける。  
変身のお値段は「6400円から」ということだったが、やはり6400円という一番低価だとあまり新しい着物の柄がなかったり、それになんといっても!カツラの付け心地があまりよくないらしいので、お店の人は「お金に余裕があれば、BかCあたりをお勧めします」と言っていた。  

コースでは、A:6400円 B:10000円 C:12000円 D:15000円 DX:20000円とある。C・Dコースになると少し外が歩けたり、またDコース希望すればにスタジオで撮影することもできる。(ただし、ただスタジオに行けるというだけで、写真は別料金)  
上のランクになると遠くまで歩けたり、追加料金で人力車を呼んでもらえてお店の人同伴で外出もできるらしい。   
  
 

<白塗り初体験!・・>     

コースの選択は着物を選ばないとできないので、準備をしてまず化粧をしてもらう。更衣室で肌襦袢に着替え、3階へ。ここで化粧落とし用にと濡れタオルを貸してくれるので化粧を落とす。(スッピンでいくのが妥当でしょう)  

3階の6畳くらいの部屋に四人くらいのお姉さん方が小さいイスに腰かけて次々と化粧をしていくのだ。お客はお姉さんの前にペタリと座り込む。まず背中におしろい。  
そして前を向いて顔の化粧。この時かなりお姉さんと接近しなければいけないので少々照れる。顔にも白粉、そして目元口元の化粧を終える。 ここがポイント!)  

私たちはよく旅行雑誌”るるぶ”なんかに出ているようにお化粧中の写真も撮りたかったのだけど、しっかり「化粧中は下着姿なので撮影禁止!」と書かれていた。もっとも二人いっぺんに化粧をしてもらってるので、そんな余裕はなかったのだけど。  
化粧中は近くに鏡がないので、自分がどんな顔なのかさっぱりわからない。入り口付近にある鏡でチェックできたらしく「不満があったら直します」みたいな張り紙があったらしいのだけど、全然そんなとこまで見てなかった。(しまったなぁ〜) 

そして、今度は隣の部屋へうつり、着物を選ぶ。壁にモデル着用時の写真があるから、それを見て決める。同じ部屋に着物が置いてあって、気に入ったものを実際に手にとって見せてもらうことができるので、遠慮せずにどんどん出してもらう。写真で見ているのと実際に目にしたのでは結構違っているものだったりする。  (モデルも違うしね)たくさん種類があるからなかなか決められないものなのだ。高いお金を払ってるから後悔したくないしね! 

迷いに迷ったすえ、私たちは15000円の「彦星」と12000円の「菊づくし」にすることにした。その部屋でささっと着付け。こんな簡単に着付けられるん?っていうくらい早かった。  

最後にかつらをつけて完成〜。 

<お待ちかね撮・影・会・・>  

さていよいよ写真撮影。2階が撮影場所となる。  

ここで初めて自分の顔を見た。その感想は・・「これは一体誰???」  

写真は自分で自由に撮ってもいいし、お店の人がポーズをちゃんとつけてくれてポラロイドで撮ってくれるのもある。撮ってもらう場合は、15種類くらいあるポーズが壁に貼ってあるので、その中から選ぶ。4畳半くらいの撮影用の部屋があるので、そこで小道具を持ったり、いろいろポーズをつけてもらう。頼めば自分のカメラでも撮ってくれる。  
この写真は1枚500円で、4枚頼むと台紙に入れてもらえる。最初四ポーズ撮ってもらったのだけど、K子のとったポーズもよかったので、更に1枚追加してもらう。カメラマンのおばちゃんは苦笑しながらも快く撮ってくれた。  

お店の人に頼まないで自分で勝手に撮るのはいいんだけど、それだとやっぱりなかなかキレイに格好がつかないので、記念になるようないい写真を撮ってもらうのがいいと思う。  
その後は同じく2階に勝手にもう1部屋あって、お茶道具がおいてあったり、掛け軸があったりと撮影できるようになっているのでそこでも写真を撮る。  

そうこうするうちに少し混んできたので、外へ出ることにした。外に出るときはかならずお店の人がついてくれる。  
これは、自分たちだけで外へ出ると本物と間違えられてしまい、それなりに舞妓らしく歩いてればいいんだろうけど、こんな格好をしてもタバコを吸ったりなんだりと態度の悪い人たちがいるので、本物の舞妓さんたちから苦情がでているらしい。  
外に出るといっても私たちの選んだコースではすぐ近く(10mくらい離れた)の神社まで歩いて門のところで写真を撮っておしまい。でも”ぽっくり”をはいて歩くのはかなり難しくとてもそれ以上歩く気はしなかった。  

それからまた2階に戻る。K子はかなりかつらが痛かったらしく、「もういいわ」とかつらを取ってもらった。私もあと数枚写真を撮って「満足満足」とかつらを取ってもらう。  

と、ふと目に入ったアフロヘアー。お店の壁にも「記念にどうぞ」とアフロヘアーの天使姿の写真はあった。K子はノリノリでかぶってみる。と意外に白塗りの顔にマッチしていたので、二人そろってまたまた撮影。周りの人に笑われながら・・。  

最後にもう1枚、かつら・着物を取った姿を撮影。しかし、この写真が一番怖かった・・・。  
そんなこんなで、大満足に想い出の変身は終わったのでした! 
 

<おしまい ・・>   

さて終わった後、白粉を落とすのがまた一苦労。(クレンジング・洗顔フォームはお店で買うこともできる)専用のクレンジングがあるのかと思いきや、持参したもので顔から首から背中まで落とさなければいけないので、かなりの量が必要。  
洗顔するときは、ムームーのようなものを貸してくれるし、タオルも貸してくれる。(私は事前に本に書いてあった通り2枚持っていったのだけど、使わず終いだった)  
なお、水道はお湯が使えないので、真冬に行く時は覚悟していきましょう。   

ちなみにこのお店、男性の変身もOK。私たちが行った時も若そうな人と、夫婦で変身している人を見かけた。男性でも白粉を塗ってしまえば、もう誰だからわからなくなってしまうし、みんな自分のことに一生懸命のなので、誰も他を気にしていない。せいぜい「背が高い人だなぁ」くらい。ただ、たくさんの女の子が背中が大開きの襦袢姿で、しかもスッピンでうろうろしているのでご注意を!

 
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