以下は、木下・野村・神谷Pの黒部別山北尾根〜源治郎尾根の記録です。
残雪が少なかったために当初予定の劔沢大滝登攀は断念。
「黒部童子」掲示板に記載された記録を以下に転載します。

                            by 管理者:NG(noguring)


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        黒部別山北尾根〜源治郎尾根〜劔岳  (by 野村&木下)



 木下P昨日下山。行動内容は大きく変わり、別山北尾根(大滝は取付の雪渓がパックリ割れて取り付けなかった<らしい←野村は合流迄にばててテントキッパーしてました>)〜源次郎。4日の雨の日に十字峡から真砂沢迄一気に越え、ところが凍えそうなのにテントを設営しようとするとポールは折れるは、中に転がり込んだら今度は酸欠でガスが消え、かつ湿気で全員のライターがお釈迦となり、あれが真砂沢で周りに”お助け”をもらいに行けなければ或は死んでた?かも。翌日は晴れたのですが(朝起きたら長次郎出合迄大規模なデブリが発生していた←八ツ峰T稜の側壁が大きく崩壊したもの)、シュラフずぶ濡れで疲労蓄積でペースあがらず、昼に行動を打ち切りT峰手前で十分に雪を切って濡れ物を干すという贅沢な一日を過ごし、翌6日快晴の下、本峰を越えて一気に馬場島に下りました。馬場島は、春を通り越して初夏でしたねぇ〜。
 黒部童子Pは内蔵助出合を通過できませんでしたか。僕はいつものサンダル、いつものライン=本流との合流間近の浅瀬を難なく通過できました。そこから別山谷出合迄84Pの澤田くんら(←中尾根支稜)と一緒となり、そこ迄は良かったのですがそこからぐさぐさの白竜峡を一人通過しました。死ぬかと思った!真砂沢ではぶなの三浦くんとバッタリ。剱尾根南のコルから池ノ谷をドロップだって!僕自身は5日辺りから靴(2シーズン前購入のベガ)との相性が悪くなり、多分インナーの仮止めの金具が脛に当たるようになって両足骨痛まで引き起こす事態に陥り、その日以降まともに歩けなくなり文字通り足を引っ張ってしまいました。木下くんはともかく、今回初めて一緒させてもらったYCCの神谷くん、強いしいいセンスしてました。機会あればまたご一緒下さい。(以上、野村)

 野村さんが概要を書いてくれたので、前半部分を。
 M木下(JAC青年部)、神谷(YCC)、野村(左京労山)
 2日は、鹿島槍ダイレクト尾根の予定が、真っ黒で登る気にもならず、鎌尾根から入山。猛烈に暑くて、荷物も重かったけど、その日に鹿島槍を越えて牛首支稜の1900mラインまで降りる。(1800mアップの900mダウン)
 3日は、朝から盛り上がらない気持ちの中、ひたすらヤブ漕ぎ800mで十字峡まで(10時)。目指す剱沢大滝が見えるが、ゴルジュ真ん中のD滝に水が流れているようにしか見えない。上から見た黒部川はとっても渡れるような水量に見えないが、近づくとスノーブリッジはおろか、雪堤もない! が、運良く工事用ロープが張られていたので、チロリアン35mで抜ける。この際だから、落ちたらどうのこうのという話は考えないことにした。13:20に野村さんと無事?に合流できたので、一路剱沢大滝に向かう。別山北尾根を100ちょっと登り、トラバースしたのち、2ピッチの懸垂で剱沢へ。トサカ尾根末端付近にTSを張り、いざ大滝にフィックスを張りに行くが、なんと取りつき手前でシュルントが4mも開いていてアウト。この時点で、大量のボルト、あぶみ、フラットソールはその他はただの重荷になりました。

 あとは野村さんの報告にお譲りしますが、私自身土砂降りの中の黒部別山越えの日は、足は痛いわ、どういうわけか?体の調子は今イチだわで、全くペースが上がらず、「休ませてクレー」と弱音をはいてしまい、神谷君、野村さんに非常に負担をかける結果になってしまいました。要修業。(以上、木下)