ここでは、うひょの雑感を紹介していきます。
前回「TO BE CONTINUED...」と書いたからには
続編を書かなくてはなりません。
しかし、土日はプレステの花札ソフトにハマってた...
嗚呼、ダメ人間な私。



続・気になっていた事(副題−さよならを教えて)(2002/01/23)

前回、9年間もずぅっと記憶の底に眠っていたフレーズが、フランス語の歌で
呼び覚まされ、さらにその曲は戸川純がカバーしていた!
というところまで書いた。

さて、戸川純まで出てくれば、こっちのものである。
ここから調べて行けば、このフランス語の原曲もわかるかも知れない。
曲名は忘れてしまったが、確か戸川純のベスト盤「東京の野蛮」の最初の曲だ。
こうゆーディープなアーティストの事だから、必ずやその道の人が、
ネット上にマニアックなサイトを展開している筈だ。

案に違わず、すぐに戸川純のディスコグラフィーは見つかった。
「東京の野蛮」の1曲目。そうだ!そうだよ!!
「さよならを教えて」だよ!!!!

さらに、この曲に的を絞って調べていくと、原曲はフレンチポップでは有名な
フランソワ=アルディの「Comment te dire adieu」(邦題=さよならを教えて)
である。どうやら、彼女の代表作とも云うべきヒット曲らしい。
(洋楽に詳しくない私はフレンチポップというジャンルを初めて聞いた)


さて、原曲がわかれば、折角だから聴きたくなる。
レンタル屋へ行き、CDを借りてくる。
ついでにカバーした方の戸川純のアルバム「好き好き大好き」も借りる。
往年の70年代のフレンチポップに、80年代のテクノポップ(なのか?)の戸川純。
見事にちぐはぐな取り合わせだが、カウンターにいるバイトの10代の娘っ子には
わかるまい。


さて、両方を聴き比べる。まったく別の曲のようだ。
原曲の方はかなり無表情に淡々と語るように唄う。途中に台詞もあるが、
どちらかというと、バックの演奏に合わせてブツブツと独り言を呟いている感じだ。
一方の戸川純は、これは最初から知っていたが、声を限りに叫ぶように唄う。
戸川純は、結構声量もあって、まっとうに歌を唄えばかなり上手い筈だが、
あまりにリキが入り過ぎて音を外すのと、おどろおどろしい歌詞のおかげで
独特な雰囲気(何も知らない人が聴いたら、恐いと思う)である。
台詞の部分も、まるで新劇の台詞かと思うほどの過剰演技だ。


と、こう文字で書いても、その雰囲気がわからないだろう。
一番いいのは、CDを聴くことをお薦めするが、ここでその片鱗だけお見せしよう。
それは歌詞である。
戸川純の歌詞は最初から知っていたので、このCDを借りたとき、原曲は
どんな歌詞なんだろうと興味津々だった。歌詞カードに、日本語対訳もついていたので
それとともに紹介する(著作権違反になるかな?)。何ともはや、こんな歌詞だったとは。
まるで中学生のラブレターのような甘くせつない歌詞ではないくわっ!

こうして、並べて見ると、戸川純の詞が、特に台詞の部分がいかに凄まじいかわかる。
どこかのサイトには「原曲のストーカーバージョン」と書いてあったが、さもありなん。
ストーカーなどという言葉は当時なかったが、しかし......原曲の切なさはいずこへ...

(お詫び:技術不足の為、フランス語の発音記号が表示されていません。あしからず)
COMMENT TE DIRE ADIEU

Sous aucun pretexte, je ne veux
Avoir de reflexes malheureux
Il faut que tu m'expliques un peu mieux
Comment te dire adieu

Mon coeur de silex, vite prend feu
Ton coeur de pyrex, resiste au feu
Je suis bien perplex, je ne peux
Me resoudre aux adieux

(Parle)
Je sais bien qu'un ex
Amour n'a pas de chance… ou si peu
Mais pour moi
Une explication vaudrait mieux

Sous aucun pretexte, je ne veux
Devant toi sur exposer mes yeux
Derriere un Kleenex, je saurais mieux
Comment te dire adieu
Comment te dire adieu

(Parle)
Tu as mis a l'index
Nos nuits blanches, nos matins gris bleus
Mais pour moi
Une explication vaudrait mieux

Sous aucun pretexte, je ne veux
Devant toi sur exposer mes yeux
Derriere un Kleenex, je saurais mieux
Comment te dire adieu
Comment te dire adieu
さよならを教えて(対訳)

どんな言い訳であっても
私は不幸になりたくないの
あなたは私にもう少し教えてくれないといけないわ
何と言ってお別れを言うか

私の心は火打ち石、すぐに火がついてしまう
でもあなたの心は耐熱ガラス、恋の炎に侵されない
困っちゃった
もうさよならなんて言えない

(語り)
私にはわかっている
この恋は不幸だと...
でも
私は教えてほしいの

どんな言い訳であっても
私はあなたに見せたくないの
クリネックスの下で隠れている私の涙を、私はわかるでしょう
あなたに何てさよならを言うか
あなたに何てさよならを言うか

(語り)
あなたはすてたの
私たちの白い夜とブルーグレーの朝を
でも
私は教えてほしいの

どんな言い訳であっても
私はあなたに見せたくないの
クリネックスの下で隠れている私の涙を、私はわかるでしょう
あなたに何てさよならを言うか
あなたに何てさよならを言うか
さよならを教えて(戸川純 詞)

私は待っているわ
愛してくれるまで
貴方を待っているわ
さようなら

いつでも待っているわ
愛してくれるまで
貴方を待っているわ
さようなら

(台詞)
例え大惨事が起きて
濁流が走り、街中が廃墟と化しても
シェルターの重い扉を開けて
貴方の名前を呼ぶ私

私は待っているわ
愛してくれるまで
貴方を待っているわ
さようなら
さようなら

(台詞)
例え私が事故で死んでも
ほっとしちゃいけない
幽霊になってもどって来るわ
貴方の名前を呼ぶ為に

私は待っているわ
愛してくれるまで
貴方を待っているわ
さようなら
さようなら


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