祇園祭山組み立て&曳き初め@新町通り-July13 '02


7月17日は京都では祇園祭山鉾巡行の日。13日の夕方から巡行まで、毎晩、各鉾や一部の山ではお囃子を聞くことができます。
私的には、祇園祭を見ないと、お囃子を聞かないと、夏が来たと言う気がしない。平安時代にできた公家の祭りを応仁の乱以降、京都の町人によって守られてきた祇園祭。飾り付けからは、当時、このあたりの呉服屋が、トルコや、ペルシャとの貿易(中国を通じて)を盛んにしていたということがうかがわれる。
また、お囃子は、雅やかで、暑さを忘れさせてくれる。同じように聞こえるけど、山車ごとにすべて違う。私的には、金の鳴り物のかわいい鶏鉾と、とても雅やかな菊水鉾のお囃子が好き。

山車のタイプには鉾と山があり、上に笹の塊がついていれば、鉾。松の木が乗っかっていたら山。
鉾には、でっかい車輪がついていてお囃子付き。まっすぐしか動けないので、巡行時の辻回し(四つ角を90度に曲がること)は、竹を被いて、水を蒔き、その上を滑らせ角度をかえるので、見物。お囃子も、辻回しのときには速めのテンポのお囃子に変わる。鉾の先の笹は、音楽やきれいな飾りでおびき寄せられた悪霊がつかまる所。祭りの後、笹と供に燃やされていたが、現在では、笹は持ちかえられているらしい。。。え?悪霊もお持ち帰り???
山は鉾より小さく、下にコロがついていて、とりまわしが楽。山ごとに物語があり、それにちなんだものを奉っている。ほとんどの山はお囃子がつかない。例外もあり。
今年は13日が土曜日ということもあり、前日から姉の家に泊まりこみ、北観音山の組み立てを観察。

北観音山の組み立て

朝6時50分午前10時30分
午後12時30分青空にそびえる松

山だけど鉾のようにお囃子と車輪がつく、山としては例外の北観音山を、朝、6時半からチェック。
朝6時半に、外に出てみる。ひょろっとした松と、骨組みしかない。そして、新町通りの山と鉾はいっせいに組み立て準備に入っていた。朝早くから、雨の降るなか、ごくろうさま。「おまえ、さっきからにこにこしてるだけで、手ぇ動いてへんでぇ〜。。。」なんて、カツがとんだりしている。
10時半にまた、様子を見に行く。屋根がついて、少し山らしくなっている。え〜かんじ、え〜かんじ。。。
12時半に買い物帰りにまた寄ってみる。おぉぉぉ、、、できている。。。車輪はついていないものの、飾りつけは終了しており、音頭取の紐の長さをみたり、微調整に入っている。
14時20分、がーーーん、、、しゃ、、、車輪が入っている。。。どうやって、車輪をいれるのかを見たかったのに、、、逃してしまった。。。

曳き初め

曳き初めはみんなで。。。本番さながら。。。

14時59分、お囃子が聞こえ出したので、慌てて新町通りに出てみると、北観音山の曳き初めが始まっていた。 今朝、6時半から山を組み立てる工程を見守りつづけてきたこともあって、動くお囃子付きの山は、感動でした。。。
普通、祇園祭に女の人がかかわることは無いけど、このときは、一緒に引いても良いことになっている。子供達や女の人が、新町通りを、六角通り→錦通り→六角通り(南に北に南に)と、わきあいあいとした、曳きぞめでした。
新町通りには、北観音山のほかに、南観音山、放下鉾があって、3機(?)一斉に引き曳き初め。とてもにぎやか。

南観音山放下鉾

写メールの荒い画像で見にくいですが、南観音山を見れば(屋根の下にはやし方がてんこもり状態で乗っています)、山車ごとに浴衣が違うということが分かってもらえるはず。北観音山の浴衣は白地に藍色の柄。南観音山は青い浴衣。
放下鉾には、悪霊のつかまる笹が。。。
北観音山と南観音山では、一緒に松を2本取り寄せ、くじかなんかで、勝った方が先に松を選ぶことになっている。今年はどうみても、あ、、、北観音山が勝ったのね、、、って感じでした。

京都の街中では、地の人じゃないと祇園祭にかかわる機会(曳き手を除く)なんかなかったのに、最近、街中は高齢化の上、人口も減り、危機に。船鉾では、はやし方(お囃子を演奏する人)を募集していました。これから、祇園祭存続の為に、いろいろ変わっていくのでしょうね。女性がはやし方として鉾に登れる日も近いかも。あ、、、ちなみに、京都の街中で地の人とは、応仁の乱のときから住んでいた人のことを言うそうです。

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