2017年11月号

ここでは、芦屋市民の生活圏ともいえる阪神間の地域情報及び一般社会生活に於ける
各種情報もを盛り込んでいます。
    

 更新日  あしや瓦版
2017/11/29  眼科医療の拠点「神戸アイセンター」来月開設 
2017/11/26  ふるさと納税返戻金 芦屋市が143品目に拡充
2017/11/25  カードを預かる詐欺が急増 被害の9割が女性高齢者 
2017/11/23  iPSで認知症薬 既存3薬を組み合わせ 
2017/11/21 芦屋出身の女性が設立のNPO 日米高校生ネットの絆 
2017/11/20  国の文化審議会が芦屋仏教会館などを登録有形文化財に答申
2017/11/19  芦屋市立美術博物館で生誕220年歌川広重展開催中 
2017/11/11  認知症割合 OECD加盟国で日本が最多の2.33%
2017/11/09 芦屋市を含む4市が移住促進事業
2017/11/08  認知症予防に挑む 地域性の違い 発症に差
2017/11/07 現代の名工に「ビゴの店」フィリップ・ビゴさん
2017/11/06  芦屋市民文化賞にみやび流押絵と椹野さん
2017/11/05 甲子園球場グラウンド整備体験に応募殺到 
2017/11/02  南海トラフの津波に備え、一斉避難訓練









(2017/11/29) 眼科医療の拠点「神戸アイセンター」来月開設

 神戸・ポートアイランドの医療産業都市に12月1日、眼科分野の基礎研究から治療、リハビリまでを包括的に担う「神戸アイセンター」(中央区港島南町2丁目)ができる。11月26日に開設記念式典があり、関係者に内部がお披露目された。

 センターは7階建て(延べ約8600平方メートル)で、総事業費約40億円。神戸市の外郭団体が建設し、1〜6階に市立神戸アイセンター病院が入る。

 5階には理化学研究所も入り、iPS細胞を使った再生医療の研究に取り組む。6階にできる先端医療振興財団の細胞培養施設では、再生医療の実用化にむけ、細胞の培養や技術開発にあたる。

 ログイン前の続き2階の一角は、一般市民も利用できるオープンスペース(約500平方メートル)で、弱視者や視覚障害者らの日常生活を支援する「ロービジョンケア」の拠点となる。就労や生活相談のほか、料理教室なども開き、社会復帰や交流を後押しする。音や光を発する視覚障害者向けのクライミング用の壁もできた。

 網膜再生医療に取り組む理研の高橋政代プロジェクトリーダーは「センターを医療と社会や福祉の接点とし、ここから新しい医療のあり方をつくっていきたい」と話した。

 内覧会に参加した全盲のMさん(61歳・神戸市中央区在住)は「料理やクライミングなど、いろんなことにチャレンジでき、やれることが広がりそうです」と期待をふくらませた。




(2017/11/26) ふるさと納税返戻金 芦屋市が143品目に拡充

 ふるさと納税を地域の魅力発信に生かすため、芦屋市は返礼品を従来の63品目から143品目に増やすなど制度を拡充した。

 芦屋市では20日から、これまで3万円としていた寄付金の下限を1万円に変更。これに伴い、返礼品の下限も6000円相当以上から3000円相当以上に引き下げたため、参加事業者が従来の25店から44店になり、選択肢が増えた。

 さらに、これまで返礼品を紹介するだけだったカタログを、事業者の創業年や事業内容なども記したガイドブック(A5判、52ページ)に刷新。寄付を募るだけではなく、市に関心を持ってもらえるようにした。

 ガイドブックは市役所などで無料配布するほか、これまでに寄付してくれた人にも送った。市地域経済振興課は「素材にこだわった高品質の商品も多い。芦屋に行ってみようと思ってもらえれば」としている。





(2017/11/25 カードを預かる詐欺が急増 被害の9割が高齢者

 金融機関の職員などを名乗って高齢者宅を訪れ、キャッシュ・カードを直接だまし取る手口(カード手交型)の詐欺被害が、兵庫県内で急増している。10月の被告は40件(総額約3000万円)を超え、前年同月の8件(同約1430万円)の約5倍に達した。県警は「『キャッシュカードを渡さない、暗証番号を教えない』を徹底してほしい」と呼びかけている。

 「あなたのクレジツトカードで買い物をしようとしている者がいる」「引き落としの口座を停止したので本人確認のため暗証番号を教えてくだきい」など、神戸市須磨区の女性(75歳)宅に今月6日、家電量販店員や預金保険機構の職員らをかたる男から次々と電話があった。「職員を派遣するので、古いキャッシュカードを手渡してください」と指示された女性は、自宅を訪ねてきた同機構の職員という男にキャッシュカード3枚を渡した。直後に約40万円が引き出されたという。

 阪神間でも今月、被害が続いている。13日、西宮市内の女性(79歳)が、金融組合職員などを名乗る男らから電語を受けてキャッシュカード1枚を詐取され、1日の利用限度額になっていた50万円近くを引き出される被害に遭った。

 17日には同市内の別の女性(80歳)が、「カードが不正に使われているおそれがある」などと預金保険機構の職員だという男らから告げられ、キャッシュカード5枚を取られた。西宮署の調べでは、女性は3日後に銀行から高額出金の問い合わせを受けるまで被害に気付いておらず、預金口座から10回以上、計474万円を不正に引き出されていた。

 22日にも芦屋市内の女性(82歳)が芦屋署員を名乗る男から「市内で振り込め詐欺の電話が多数かかっている。キャッシュカードを預かる」などと言われ、カード2枚をだまし取られた。被害は150万円に上った。

 県警によると、被害者の9割以上が高齢者。電話の直後や通話中にカードを受け取りに訪れ、家族らに相談する余裕を与えない特徴もみられるという。

 県内のカード手交型の詐欺被害は1〜9月も140件(総額約1億1500万円)に上り、昨年同期26件(同約3500万円)から急増。県警は「不審な電話があればすぐに警察に連絡を」と注意喚起している。

 それにしても被害を受けているのはいずれも高齢の女性ばかり。女性は男性に比べて警戒心が薄いのではないだろうか。特に一人住まいの高齢者には普段からの家族のサポートが必須だろう。




(2017/11/23) iPSで認知症薬 既存3薬を組み合わせ

 アルツハイマー型認知症の患者から作ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、発症の原因物質を減らすことができる薬の組み合わせを見つけたと、京都大などの研究チームが発表した。既存の3種類の薬を同時に使うと効栗があることが、細胞レベルの実験で確認できたという。iPS細胞を創薬に応用する新たな成果で、米科学誌セル・リポーツ電子版に22日、論文が掲載される。

 アルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞で「アミロイドβ」というたんぱく質が作られ、過剰にたまることが主な原因とされる。症状を緩和する薬はあるが、アミロイドβそのものを減らす薬は研究段階で実用化されていない。

 京大iPS紬胞研究所の井上治久教授(幹細胞医学)らは、患者の皮膚からiPS細胞を作って増やし、脳の神経細胞に変化させて培養。既存の1258種類の薬をふりかけ、アミロイドβを減らす薬を探した。

 その結果、パーキンソン病とぜんそく、てんかんの治療に使われる3種類の薬を同時に加えると、最も効栗があることが判明。患者9人のiPS細胞から作った神経細胞で試し、48時間後に調べたところ、アミロイドβの量が3〜4割減少。8割減った細胞もあった。

 3種類の薬は、神経の伝達物質の働きを強めるなどの作用がある。井上教授は「アミロイドβの量が4割減れば、発症や症状の進行が止まると期待できる。詳細な仕組みを調べ、将来的な臨床試験につなげたい」と話している。

アルツハイマー型認知症
 脳が萎縮し、日時や場所が分からなくなるなどの障害が起きる。認知症の5割以上を占め、国内の患者数は数百万人と推定されている。




(2017/11/21) 芦屋出身の女性が設立のNPO 日米高校生ネットの絆

 2011年の東日本大震災をきっかけに芦屋市出身の女性によって米国で設立されたNPO法人が、インターネツト上で日米の高佼生が半年間にわたって交流を重ねる活動「グローバル・クラスメート」に取り組んでいる。6年目を迎え、参加者は延べ約6500人に達し、絆の輪が広がっている。

 NPO法人は「キズナ・アクロス・カルチヤーズ」。スメサースト文子さん(38歳)が設立し代表を務める。2007年、米国人との結婚を機にワシントンに移住し、日本で語学を指導する米国人を派遣する事業に携わった。東日本大震災の被害に衝撃を受け「被災地の高校生に夢を持ってほしい」とネットでの交流を発案。日本で語学教師の経験がある米国人らと協力し、プログラムを作った。

 英語コースなどで学ぶ日本の生徒と、選択科目で日本語を学ぶ米国の生徒らがネット上の専用掲示板を使い、週1回交流。「好きな音楽」「学校紹介」などテーマを設けて日本語と英語で書き込み、写真や動画も載せて話題を広げる。インターネット電話「スカイプ」で交流することもあった。

 初回は2012年9月からの半年間で岩手、宮城、福島の3県と米国の高校各13校がペアを組んで交流。「相手の文化への理解が深まった」と好評で、2013年以降は東北の高校を優先しながら対象を全国に拡大させた。

 日米とも定員を上回る応募があり、今年9月〜来年2月の6回目は、両国各31校の計約1700人が参加している。

 初参加の近畿大付属高(大阪府東大阪市)はカリフォルニア州のクパチーノ高と交流。11月上旬には雑貨や菓子などプレゼント交換があり、生徒たちは動画で感謝の気持ちも伝えた。2年生のKさん(16歳)は「ネット交流は参加しやすく、同世代の外国人と知り合えたことはいい経験になる」と喜ぶ。

 今夏には日米の参加者の代表12人がワシントンで直接交流。東日本大震災の発生時、在日米大使館の首席公使だったジェームス・ズムワルト氏が講演し「大使館のスタッフらはどうしたら力になれるかを心から思い、激務をいとわなかった」と振り返り、生徒たちも日米のつながりを実感したという。

 同法人は今後も交流の規模を拡大する予定。スメサーストさんは「手軽に取り組める国際経験を通し、つながりを深めることが将来にも役立つはず」と話す。




(2017/11/20) 国の文化審議会が芦屋仏教会館などを登録有形文化財に答申

 国の文化審議会はこのほど、「史跡大坂城石垣石丁場跡 東六甲石丁場跡」(西宮市)を国史跡に、「芦屋仏教会館」(芦屋市)と「旧西垣家住宅」(丹波市)の2か所計4件を登録有形文化財にそれぞれ指定・登録するよう文部科学相に答申した。正式決定すれば、兵庫県内の国史跡は54件、登録有形文化財は189か所の661件となる。

 西宮市教委文化財課によると、東六甲石丁場跡は徳川幕府による大坂城再建で使われた採石場。西宮市から芦屋、神戸両市にまたがるが、今回は詳細な調査を終えた西宮市の約6万4000平行メートルが対象となった。

 県立甲山森林公園の敷地内にあり、県や市が2005年度以降に調査。縦横1.5メートル、高さ3メートルに切られ、外様大名だった佐賀藩の鍋島氏の刻印が入った花崗岩などを100個以上確認し
た。さらに、母岩の周囲を掘って採石する「露天掘り」の跡や、谷筋から搬出前の石を一時貯蔵した痕跡なども見つかった。

 同様の採石場は瀬戸内海の島などに点在しているが、その中でも最大級という。早くから詳しい状況が判明していた小豆島の採石場は1972年、国史跡に指定されており、今回は追加指定される形となる。

 同課は「切り出された巨石から、当時の築城技術の高さや、広く権威を示そうとした徳川幕府の思惑がうかがえる。今後、より多くの人に公開する方法を検討したい」としている。

 一方、芦屋仏教会館は鉄筋コンクリート造の4階建てで、大阪を拠点に活躍した建築家・片岡安氏(1876〜1946年)の設計。1927年に丸紅商店杜長(当時)の伊藤長兵衛氏が私財を投じて建てた。近代建築に東洋風とインド風の意匠を取り入れたとされる。2003年には阪神淡路大震災の復興区画整理事業で、約2.5メートル西へ動かされた。

 旧西垣家住宅は地元で建設業を営んだ西垣竹蔵氏(1856〜1937年)の自邸で、主屋や旧納屋、塀の3棟が答申の対象となった。主屋は木造2階入り母屋造りで明治後期に築かれ、正面2階3か所の格子窓が特徴。旧納屋も同時に造られ、竹蔵氏の孫で染織家の西垣和子さん(1918〜2008年)がアトリエとして使った。





(2017/11/19) 芦屋市立美術博物館で生誕220年歌川広重展開催中

 浮世絵師歌川広重(1797〜1858年)の生誕220年を記念した展覧会「生誕220年 広重展ー雨、雪、夜 風景版画の魅力をひもとく−」が、芦屋市伊勢町の市立美術博物館で開かれている。

148点の展示品には、25種類ある東海道シリーズのうち、11種類が含まれている。中でも「保永堂版東海道五拾三次之内」は、全55枚がそろって貴重という。

 雨や雪、夜などを強調して描いているのも特徴で、S学芸員(56歳)は「後ろ姿など顔が見えない人物も多く、気持ちを想像しながら作品を楽しんでほしい」と話している。

 展示は今月26日までで20日休館。阪神芦屋駅から南東へ徒歩約15分。入場料は一般1000円、高校大学生は700円、中学生以下
無料。なお、19日は関西文化の日で一般も含めて無料。

詳しい問い合わせは同館(TEL 0797-38-5432)まで。





(2017/11/11) 認知症割合 OECD加盟国で日本が最多の2.33%

 今日、11月11日は「介護の日」。日本の認知症患者の割合(有病率)は、経済協力開発機構(OECD)加盟35か国の中で最も高いことが10日、OECDが公表した2017年版の医療に関する報告書でわかった。年齢が上がるほど認知症有病率は高まる傾向にあり、日本は世界で最も高齢化が進んでいるためとみられる。

 報告書によると、日本の人口に対する認知症有病率は2.33%で、OECD平均(1.48%)を大きく上回り、最も高かった。2位はイタリアの2.25%、3位はドイツの2.02%だった。日本の有病率は20年後の1937年にはさらに上昇し、3.8%に達すると推定されている。

 OECDの担当者は「日本は高齢化がほかの国より早く進んでいる。認知症を含め、加齢に関連した病気への対策が喫緊の課題だ」と指摘している。

 近い将来、85歳以上の約2人に1人が要支援・要介護状態になると言われており、個人的にも社会的にも深刻な問題になるようだ。





(2017/11/09) 芦屋市を含む4市が移住促進事業

 芦屋、神戸、淡路、洲本の4市が首都圏や関西圏からの来訪や移住を増やす事業に、協力して取り組むと発表した。明石海峡大橋を
挟んだ都市部と淡路島を一つの生活圏に見立て「自然と文化のいいとこどり暮らし」とPRし、人口減少対策につなげる狙いがある。

 4市はいずれも首都圏などへの人口流出対策が課題となっており、芦屋市の呼びかけに、ほかの3市が応じた。事業期間は2018年度までで、国の地方創生交付金を活用する。

 事業は「都市で暮らし島で遊ぶ」、「島で暮らし都市で働<」「島で暮らし都市で遊ぶ」の3種類のライフスタイルを提案。4市の住民計18人を「暮らしナビゲーター」に任命し、3種類をそれぞれ体感できる旅を企画してもらい、首都圏などの希望者に体験してもらう。第1弾は12月9、10日に実施し、5000円の参加費で各10人の参加者を募る。

 女優の戸田恵梨香さんが主演するショートムービーも作成し、インターネットでの公開を始めたほか、フェイスブックや、インスタグラムなどのソーシャル・ネットワーキング・一サービス(SNS)を活用して4市の魅力も発信する。

 神戸市の久元喜造市長は「様々なライフスタイルを発信し、4市全体に人を呼び込みたい」と意気込む。





(2017/11/08) 認知症予防に挑む 地域性の違い 発症に差

 「同じ市内でも、山側と市街地・海側で、認知機能が低下した人の割合に差が見られる」 9月、岡山市で開かれた日本認知症予防学会で、大分大学神経内科准教授の木村成志(なりゆき)さんは発表した。

 大分大学は大分県臼杵市と連携し、認知症予防事業に取り組んでいる。2011〜2016年、主に60歳以上の約530人に、タッチパネルを使って記憶力や注意力などを調べる認知機能の検査を受けてもらった。すると、認知症か、正常よりやや低い軽度認知障害(MCI〉に相当する人が23%いた。

 その結果を地区ごとに見ると、市街地・海側では該当率30〜70%台が目立った。一方、農家が多い山側は10%前後が多く、0%のところもあった。

 山側と海側で参加者の年齢層に大きな違いがあるわけではないのに、この差の要因は何なのか。

 木村さんは、「地域性の影響」とみる。「臼杵市は、山側に農家が多く、農作業や坂道の上り下りが運動になるうえ、古くからの住民が多く、地域の結びつきも強い。市街地のほうは人の交流も希薄になりやすい」。運動や社会参加が認知症のリスクを減らす、とする研究報告が多いことに着目した仮説だ。

 農家の多い地域で暮らす斎藤利明さん(86歳)は今年から大分大学の研究に参加しているが、10月の脳検査では、アルツハイマー病の原因と考えられる物質は見られなかった。

 「最後まで土に接する」が信念で、今でも畑仕事を続ける。周辺住民で野菜を物々交換する習慣もあり、近所同士は親しくつきあう。「自然な営みで意識していなかったけれど、こういう生活習慣が認知症予防によいかもしれないと言われると何だかうれしい」と斎藤さんは笑う。

 市街地や海側の地域も、手をこまねいているわけではない。市街地や海側に住む利用者が多い介護施設「緑の園」では、介護予防教室の中で、同県作成の「認知症予防体操」を採り入れている。例えば、リズムに合わせて、突き出す手をパー、胸につける手をチョキにして左右交互に動かす。頭と体を同時に使う体操だ。

 2年前から週1回通う女性(84歳)は、「以前は日中、家でゴロゴロしていたけれど、通い始めてから、おしゃべりも楽しいので気分が明るく前向きになり、家でも運動するようになりました。海側も、がんばらないと・・・・・・」と話す。

 大分大学は市民の日常活動と認知症リスクについて、さらに詳しく調べている。



(2017/11/07) 現代の名工に「ビゴの店」フィリップ・ビゴさん

 卓越・した技能を持つ、その道の第一人者を表彰する今年度の「現代の名工」が、厚生労働省から発表された。兵庫県内からは8人が選ぱれ、6日に東京都内で表彰式が行われた。パン店「ビゴの店」(本店・芦屋市)を経営するフランス人のパン職人、.フィリップ・ビゴさん(75歳)が居ます。日本の食文化にフランスパンを浸透させたとして「フランスパンの神様」と呼ぱれる。その功績が高く評価され、欧米人として初めて受賞した。

 人懐っこい笑顔で「恐れ入ります」。滑らかな日本語で喜ぴを語る。フランス出身で父はパン職人。子どもの頃から仕事を手伝い、14歳で本格的に働き始めた。1958年にパリの国立製粉学校に入学。世界的権威のレイモン・カルヴェル氏に師事し、「うるさいぐらいパンの話ぱかり。パンヘの愛情を学んだ」。

 .転機は1965年。師匠と共にハ東京国際見本市で製造実演をするため初来日した。当時、日本ではフランスパンはほとんど知られていなかフた。試食した人は「こんなにおいしいパンがあるのか」と驚き、レストランからは注文が相次いだ。

 これをきっかけに、神戸・三宮が本店の老舗製パン業者に招かれ、同年から働き始めた。米が主食の日本で、ただ作るだけでは売れない。「和食も好きだけどパンも、となれぱいい」。北海道に赴任した時は、自衛隊員の朝食に提供し、アピールしたこともあった。

 1972年に独立し、芦屋市で、「ビゴの店」を創業。「頑固な職人」を自負し、仕込みに妥協は一切ない。パン生地は温度や湿度、発酵時間などで刻々と変化し、「手のかかる子どものようなもの」という。

 昧わいを引き出すため、パンを焼くまでに6時間をかける。乾燥の原因となる風を防ぐため、暑くてもエアコンを使わず、窓も開けない。「大切なのは、お客さまを喜ばす心と努力。楽をしたらあかん」と関西弁で強調する。

 1995年の阪神・淡路大震災では、停電の影響でパン作りの命とも言える天然酵母が腐つてしまったが、他店に分けてあったものを元に、自慢の昧を守った。

 来日から半世紀以上が過ぎ、県内外に12店舗を展開。育てた弟子は150人以上に上る。今も手頃な値段でパンを提供することをモットーに、ワインや様々な料理によく合うという伝統的なライ麦パン「ルヴァン」などを焼き続ける。「パンは人生そのもの。おいしく焼き上がった時は苦労を忘れる。体力は落ちたが、ごれからも喜んでもらえるものを作り続けたい」と気を引き締めた。




(2017/11/06) 芦屋市民文化賞にみやび流押絵と椹野さん

 芸術活動などを通して芦屋市の文化の発展に貢献した人に贈られる「第51回芦屋市民文化賞」の贈呈式が文化の日の3日、業平町の市民センターで行われた。

 今年は創流130周年を迎えた流派「みやび流押絵」と、元監察医の小説家、椹野道流(ふしのみちる)さん(48歳)が選ばれ、山中健市長から賞状などが贈られた。

 「みやび流押絵」は、押し絵を芸術作品に発展させた。2代目家元・小西絹甫さん(86歳)は「3代目、4代目がさらにみやび流を広めるきっかけを与えていただいた」と笑顔を見せた。

 椹野さんは今年、デビュー20周年。監察医の経験を生かしてミステリー小説を手がけるほか、芦屋市が舞台の小説「最後の晩ごはん」シリーズが人気を呼んでいる。椹野さんは「コツコツと積み上げてきて良かった。受賞で初めて親孝行できた。これからも小説で芦屋を発信したい」と話した。





(2017/11/05) 甲子園球場グラウンド整備体験に応募殺到

 阪神甲子園球場(西宮市)で今月18日に行われるグヲウンド整備の体験会に応募が殺到している。1日に募集を始めたばかりだが、3日午後6時現在ですでに定員(60人)の8倍以上となる.約500人に達した。球場を管理する阪神園芸が、プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)で水浸しのグラウンドを見事に整備した「職人技」が注目されたためとみられるが、主催の甲子園歴史館も「ボールを使わないイベントが、これほど人気になるとは思わなかった」と驚いている。

 同館は球場の芝生でキャッチボールを行ったり、マウンドから投球したりするイベントを定期的に開催。甲子園は球児の憧れで、いつも応募倍率は10倍程度になるという。グラウンド整備体験は、過去のイベント参加者の要望で初めて企画されたが、担当者は「応募はいつもより少ないと思っていた」と話す。

 グラウンド整備が注目されるきっかけとなったのは、先月のCS・阪神対DeNA戦。15日昼の試合では、雨でぬかるんだグラウンドに足を取られる選手の姿がテレビに映り、16日の試合も雨天中止。ところが、17日の日中に阪神園芸のスタッフが急ピッチで排水や砂を入れる作業を進め、夜の試合は雨の影響を感じさせないグラウンドで行われた。

 この仕事ぶりに、インターネットの投稿サイトでは、「神整備」「CSの最優秀選手(MVP)は阪神園芸」など、称賛する投稿が相次いだ。今回のイベントはCSの数か月前には決まっていたが、阪神園芸が脚光を浴びたタイミングと重なる形となった。

 18日は午後5時15分〜7時35分に、15人ずつの4グループに分かれて実施。阪神園芸スタッフの指導を受けながら、「整備カー」を運転し、内野部分の土をきれいにならす。阪神園芸の金沢健児・甲子園施設部長(50歳)は「体験を通じて、甲子園の野球を支える裏方の仕事に思いをはせてもらえれば」と語している。

 申し込みは同館ホムページで6日まで。抽選を行い、当選者にはメールが送られる。参加費は一般2000円、小中学生1500円。詳しい問い合わせは同館(TEL 0798-44-3310)まで。なお、主催の甲子園歴史観のホームページのURLは下記の通り。


http://www.koshien-rekishikan.com/system/news_topics/detail/382



(2017/11/02) 南海トラフの津波に備え、一斉避難訓練

 南海トラフ巨大地震による津波に備え、兵庫県などは1日、県南部の15市町を対象に「津波一斉避難訓練」を実施した。午前11時13分ごろ、約400万人の携帯電話に緊急速報メールを送信。このうち平日昼間に約37万人がいるとされる津波浸水想定区域内では、小中高校や幼稚園、企業など約260施設の5万9千人余りが訓練に参加した。

 対象は同区域がある神戸、芦屋、尼崎、西宮、明石、加古川、高砂、姫路、相生、たつの、赤穂、洲本、淡路、南あわじの14市と播磨町。

 「訓練を通じ、津波への防災意識を継続して持ってもらいたい」と県災害対策課の担当者。一斉避難訓練は昨年11月に次いで2回目で、前回は日曜に実施したが、今回は学校や企業の参加を促すため、平日を選んだ。

 マグニチュード9、最大震度7、最高津波高8.1メートルの南海トラフ巨大地震が発生したとの想定で、緊急速報メールでは「命の危険があります。身を守るための、適切な避難行動をとってください」と呼びかけた。

 神戸市中央区東川崎町6丁目の大慈(だいじ)幼保連携型認定こども園では、0歳児を含む園児約170人が避難訓練に参加した。

 地震の発生を知らせる放送が園内に鳴り響くと、事前に訓練があることを知らされていなかった園児たちは教諭の指示で、頭を手で覆い、低い姿勢を取った。県から避難指示のメールを受け取った園長は子どもたちを園庭に集合させ、人数を確認した。

 4〜6歳の園児約80人はさらに約1キロの道のりを歩いて湊川神社(同区多聞通3丁目)へ避難した。高橋登美子園長(57歳)は「この道がふさがっていたらどうしよう、と考えながら歩いた。いざという時に備え、普段から色々な避難路を探しておきたい」と話した。