といれ
いず まい ふれんど
りたーん
トイレ イズ マイ
フレンド
今回は昔の苦労話を・・・
それは俺様がまだ、いたいけな中学生の時だった・・・
「うおっ!!」
俺は授業中に突如尿意を催した。
当然、がまんしたが最終防衛ラインが真直に迫っていたので
俺は挙手して言い放った。
「先生、トイレ行って来ていいですか!!」
その時の授業は教育実習生だった。
俺の顔もくどい系だが、比較にならないほどのくどい顔をした教育実習生の答えは
こうだった。
「がまんしろ。」
「しょ、しょんな?」
俺は我慢した。
最終防衛ラインが突破されても、その後方にまだ戦線を引いて俺はがんばった!!
そしてあわや首都陥落・・・という所で、教育実習生はトイレに行く事をようやく許可した。
じょは?
「ああ、すっきりした・・・」
トイレで全てのリミッターを解除した俺は安心して授業に戻った。
しかし、この時点で既に俺の体は蝕まれていたのだった・・・
異変は次の授業に起きた。
授業の半ばにまたしても尿意を催したのである。
どうにも我慢できなかったので先生に許可を求めた。
その先生は直ぐ許可を下ろしてくれたので、
すぐさまトイレでリミッターを解除したのだが、
ちょろろ・・・
程度だった。
そしてまた次の授業中にもまた・・・
おかしい。
何かがおかしい。
俺は放課後、病院に行った。
先生「膀胱炎だね。」
俺様「膀胱炎?!」
やたらと尿意を催した原因はこれだった。
俺は尿意を我慢に我慢した挙げ句、膀胱炎にかかってしまったのだ・・・
それから膀胱炎の直るまでの1週間は大変だった。
授業の度に
「先生、トイレ行って来ていいですか?」
と言わなければならなかった。
しまいにはほとんどの先生が事情を知り、
俺「先生!!」
先「行ってこい!!」
と、阿吽の呼吸すら見られるようになった。
別に「トイレに行く」という行為は恥ずかしくはなかったが、
尿意を我慢するというのは実に辛かった。
更にはいったん授業の流れを止めてしまうので
先生にも他の皆にも申し訳なかった。
(我が中学はバリバリの武闘派ヤンキー中学で
TVも取材に来るような所だったが、
授業妨害は年に1,2回程度だったのだ。
真のヤンキーは他の生徒を余り巻き込まないのだ。)
1週間がたった。
ようやく膀胱炎も直ってこれで日常が訪れるのか・・・と
安心した俺だったが、尿意は頻繁に訪れた。
それも授業中や車の中だけでだ。
そう、自由にトイレに行けない環境下では
尿意を頻繁に催してしまう様になってしまったのだ!!
「先生!!」と言う日々が続いた。
辛かった。
尿意は完全に精神的なものから来ていた。
でも抑える事が出来なかった。
「どうしてこんなんなっちゃったんだろ・・・」
ちょろろ・・・と放尿しながら何度も泣きそうになった。
ほんと辛かった。
そんなある日、音楽の歌唱テストがあった。
テストは先生とサシで行われる。
他の皆は準備室で待機していなければならなかった。
そして待機中に俺はまたしても尿意を催した。
うう、トイレに行かせてもらおうか・・・と思っていると同じく待機していた
クラスメートのヤンキーが言った。
「お前、それ精神的なものなんだろ?
このままじゃ一生なおんねえよ。
ここで、がまんしてがんばってみろよ。」
すなわち、心の呪縛を自分で解き放て、と彼は言ったのだ。
「う、うんわかった。」
俺は我慢した。
皆ももう少しで授業終了だ、がんばれ、と応援してくれた。
そして俺はついにトイレに行くことなく、授業終了のチャイムを聞いた。
ヤ「やりゃ、出来んじゃん。」
俺「うん、我慢出来たよ!!」
授業中、がまんする事が出来た、という事実が俺に自信をつけた。
授業中に「先生!!」と言うはなくなった。
助言してくれたヤンキーや応援してくれた皆には感謝してやまない。
しかし、完全に克服出来たわけではなかった。
授業の前、車に乗る前のは必ずトイレに行っていた。
高校に進んでもそれは同じだった。
特に修学旅行は大変だった。
修学旅行はトイレ無しバスで移動する事が多く、
何分トイレに行けないのかが分からず不安で
移動中は尿意を催しっぱなしだった。
奈良〜京都の移動間は死ぬかと思った。
また、東京の電車にはトイレがついていなかったので、
「こんな所では暮らせない・・・」
と真剣に思った。(笑)
(北海道の電車(汽車と呼んでいたが)はトイレ付き車両がついているのだ。)
そして、高校卒業を期に尿意を催す事は無くなった。
理由は分からないが、まぁ何かが落ち着いたのだろう。
おかげで東京でも暮らす事が出来るようになった。(笑)
・・・が、10年以上たつ今でも時々不安になる。
トイレに行けない状況で、いつ尿意を催すか、と。
トイレにない電車に1時間以上乗るのは勇気がいる。
渋滞が恐いので車の旅行等は好きになれない。
多分、この不安と一生付合う事になると思う。
肝っ魂の小さい俺様なのだ。
それにしても、思い出す度に腹が立つ!!
くどい顔の教育実習生め!!
精神的苦痛の慰謝料として1億円くらい貰いたいよ、ほんと。
もし出会う事があったら、先っちょをアロンアルファでとめちゃるから
覚悟しとけ!!(笑)
追伸:もしかしてこれを読んでいるかもしれない先生達にお願い。
授業中に生徒がトイレに行きたいと言ったら、
冗談でも焦らす様な事はしないで下さい。
先生にカミングアウトする時点で生徒は既に
最終防衛ラインを突破されてかけているのですから・・・
りたーん