トレードは、全ての主人公でチャレンジ可能な商会経営、いわば事業育成型シミュレーション・ミニゲームといえます。設備投資などのコマンドはありませんが、相手の出方をうかがいながら自社の資産を増やしていく、という流れを楽しめます。
ここでは、大商人にのし上がっていくため、知っていると得になりそうなポイントを解説しておきます。
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このセクションでは、念のため商売の基礎知識をおさらいしてみましょう。ゲームの基本ルールやシステムなど、知らなかったり、忘れていたってことが、意外とあるかもしれませんので。 もちろん、まずはフルブライトから、会社経営の依頼を受けることが先決です。ピドナでゴン救出に成功したら、トーマスを連れてはとこの家に戻ってみましょう。告げられた来客こそが、フルブライト23世。彼の申し出を素直に了承してください。 トレードは最大3回、トライが可能です。ピドナで受ける1stでは総資産1億オーラムの達成、ウィルミントンで頼まれる2ndではドフォーレ商会を叩く、そして3rdではアビスリーグを殲滅する、とそれぞれ目標が設定されており、各目的を達成すれば一旦クリア、終了します。 プレイの基本は、物件買収行動です。買収は、各町ごとに存在するエージェントに話しかけることで行なえます。一応、以下に所在一覧をあげておきます。
買収バトルを終えると1期が終了、収支が総資金に加算され、トレードゲーム中の時間が先に進みます。まずプレイヤーが行動しなければ、トレードは先に進まないのです。 |
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エージェントに話しかけてメニュー画面を出したところで、自社に関するデータの見方について、説明していきましょう。己自身の状態を知ることから、勝負は始まります。ゲームの進行によりデータは刻々変わっていくので、こまめにチェックする習慣をつけましょう。 <<初期画面;>>
注目したいのは、やはり総資産・順位と総資金額ですが、次期収支予想も重要なファクターです。前者の2つは「今までどれだけ儲けたか」というだけですが、収支予想は「これからどれだけ儲かるか」という、明日への展望に関わるもの。商売は儲からなければダメ、ですからね。 以上はメニュー初期画面で見ることができますが、もう少し突っ込んだ情報を知りたいのなら、「情報を見る」画面も開いてみましょう。 <<「情報を見る」画面>>
この中で大切なのはやはり順位表、そして「グループ技」「かけひき技」になるでしょう。順位表は見れば解るとして、これらふたつの技について少し、解説をしておきます。 『グループ技』 物件にはそれぞれに、参加可能なグループが設定されています。 グループに参加している物件には、それ単独にも資金・生産面のボーナスがつきます。グループ技には、高額の買収資金を一回で供出してもらえる他に、物件そのものを成長させる旨味もあるのです。 グループは主に、生産・取扱品目によるもの、物件の所在地によるもの、その両方の要素を持つもので作られることが多いようです。同一の業種・地域の物件を多く持つことが、結成への第一歩。複数のグループにまたがって参加できる物件もあり、その場合は両方からボーナスを受ける優良物件になってくれます。 『かけひき技』 かけひき技は、買収バトル中にゲージ移動その他を調整するための、重要な技です。 技の知識を得るためには、さまざまな条件が設定されています。特定の物件を所有していることが必要なもの、商人としての信用度が一定値に達していないとダメなもの、果てはバトルに負けて初めて覚えられるものなど、その条件はさまざまです。うまくいくとバトル終了後に「○○の知識を得た」と表示されるので、メニューで効果・所要金額を確認しておきましょう。 かけひき技には、買収ターゲットの物件に対するもの、ライバル会社に対するもの、そして自陣営に対するものなどがあります。その効果も、ゲージの移動速度を加・減速させるもの、一気にゲージを移動させるもの、双方のコマンド使用に関連するものなど様々。…中にはコマンド選択した後、タイムラグをおいて発動するものなどもあります。 いずれの技も、入手のためには買収バトルをこなしていく必要があるはず。次のセクションからは、買収の実際について説明していくことにします。 |
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では、いよいよ買収の本番です。まず、メニューの「物件買収」を開いてみてください。秘書に代って現在いる町のエージェントが登場し、買収可能な物件について、次のようなデータを教えてくれるはずです。 <<「物件買収」画面>>
ここで買収したい物件を選び、選択するわけですが…最初は数が多くてつい、目移りしちゃいますね。ではここで、物件を選ぶポイントについて少し。 ・何のために買収するのか 物件には資産としての価値が設定されており、買収して所持物件が増えればその分、総資産額も増えます。一方、総資金はどうやって増えるかというと、決算時に現在所有している物件からの収支が、総資金に加算されるしくみです。つまり所持物件を増やすことには、資産と資金を両方増加させる効果があるのです。 ・ほんとうに手に入れられるのか 上から考えると、相場も高く収支も良好な、大型物件を手に入れたいところですが…初期のうちは、頼りの物件数もごく少数、資金もほんのわずかです。身の程しらずの勝負をかけて失敗、破産の憂き目は避けたいもの。 ・所有することで得になることがあるか 金額面でいくつかをピックアップできたら、次に右下の欄に注目してください。 同じ品目を扱う物件を集めていけば、その品目で取扱トップに踊りでることもできます。品目にこだわって得意分野を作っておくのは、生産力=企業パワーの拡充につながるはず。また関連のある品目を扱う物件間では、活動面での協力体勢が敷かれる可能性もあります。小麦を原料にビールの増産、それをパブが店に出して儲ける…こうしたリアリティのある展開も、期待できるでしょう。 こうして目的の物件が絞り込めたなら、とりあえず選択してみましょう。「この物件を買収しますか?」とエージェントが問いかけ、画面中央に買収バトルの相手になる企業が表示されるはずです。 ここで、相手の社名が買収物件とは違っていたら、要注意。この物件は他のライバル企業が所有している、「傘下物件」です。あなたは、他人の持ち物に手を出す形になるわけで… ・本社物件(物件を所有している物件) 自社と同じく、他の物件を買収して所有している物件で、いわばカンパニーの本社という扱いになります。買収バトルではこちら同様、所持物件やグループから資金が出たりするので、かなりの難敵になるでしょう。総資産・資金も大きいので最初のうちは、とても勝ち目がありません。 ・傘下物件(他の企業に所有されている物件) 自社も含めた上記“本社物件”に、所有されている物件。買収先選択画面で物件名と所有社名が違っているので、すぐ解ります。これに買収をしかけると、実際のバトルの相手はその本社、黒幕の登場です。無論、上で述べたように強敵。 ・独立物件 他を所有せず自らも所有されない、独立独歩の物件です。グループ技も資金要求先も持たないため、対抗策が弱く与し易いはず。初期から相場前後の決着を狙い、こつこつ集めておきましょう。手頃な物件というのは、ライバルに横取りもされやすいもの。価格の低いものは特に早めに、押さえておくのが正解かも。 初期の時点では、黒幕に注意。資金力に押し潰されて敗退を繰り返すようだと、物件数増加どころか、資産増大もおぼつきません。 |
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目標の物件を定め、エージェントの問いかけに「はい」を選ぶと、所定の手数料が支払われ、さあ買収バトルの開始です。まずは、全体的な注意点をいくつか。 買収バトルは、背景のゲージを先に向こう端まで移動させた方が勝ち、となります。このため時には、相手より多くの金額を積んだ状態で負ける、というケースも発生します。買収資金の捻出よりも、ゲージ移動に影響を与えるかけひき技の使いどころの方が、重要なポイントとなる場合も。やりくりに夢中になり過ぎて、このあたりがおろそかになっては困ります。 またこのバトルは、リアルタイムで進行します。コマンド選択中はポーズがかかるとはいえ、ここでの時間は貴重なもの。のんびり考えていたり、ついコマンドを出し忘れるなどしていると、あっと言う間に劣勢に追い込まれることもしばしば。 よろしいですか?では、ここでの画面について説明しておきましょう。 <<買収バトル画面>>
買収に要するアクションは、すべてコマンドを表示し選択・実行することで行ないます。一度コマンドを実行すると、しばらく経たなければ再表示・指示はできません…一種のアクティブタイム・バトルですね。 <<買収コマンド>>
コマンド使用のポイントは、効果とタイミング、そして収支を常に念頭に置いておくことでしょうか。資金要求・グループに要求の際には、いくら出してもらえるのか、本当に出してくれるのかを。かけひき技使用の際には、効き目が見込めるかどうかが重要な判断になります。 ・資金要求は飴とムチ 物件への資金要求は、グループ技をひらめくために不可欠です。特に序盤ではなるべく多く、「ジャングルフィーバー」「ポドールイの千の夜」などの優良技を入手しておきたいところ。ついびしばしと要求を出してしまうことでしょう。 ・かけひきは阿吽の呼吸 かけひき技は、効果とタイミングの見極めが大切です。こちらが使った技だけでなく、相手の使ってくる技にも注意してその効果を見ておけば、効く・効かないの判断材料になるはず。意味のない技を使ってコマンド1回を無駄にするのは、時間と費用の浪費ですよ。「スマイル」「ささやかなプレゼント」「時代の風」「正義を説く」など、効果のほどは丁半博打、的技は結構多いようです。 ・自分の懐は痛めない さて、自社資金ですが、これは極力使わずにとっておくのが無難です。 |
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さて、無事買収に成功すると(しなくても)決算です。所有物件数の増減、買収投資と物件群からの収支が差し引き精算され、自社の新たな総資産額がはじき出されます。…今回の儲けは、いかがなものだったでしょうか? このセクションでは、次の一手の読み方から他社とのパワーバランス調整、そして洗練された手練手管の世界など、奥深い商売の裏のウラまで、足を踏みいることにしましょう。 ・逆買収に備える ようやく買収に成功し、苦労して育てた物件は可愛いもの。そんな虎の子の所有物件に、ライバルが食指を動かしてくることがあります。このセクション冒頭で述べたように、おおむね決算終了後に発生します。 ここでのバトルでは、まず物件の独立危険度に注意してください。買収の対象となっている物件には、資金の要求ができないのもつらいところ。最初に一定額だけは自動的に積んでくれるので、ある意味こちらが先手を取れるのですが…。 ・相手の出方を読む こういった逆買収は、他企業傘下の物件に手を出した直後に、よく発生するようです。 ・パワーバランスを調整する 攻め落とすライバルを決めたなら、まず相手の手足をもぎにいきましょう。価格の手頃な物件から次々にぶんどって、カンパニーとしての体力を弱めてやるのです。こちらは物件・グループの要求資金だけでまかない、相手が大きく張り込んできたなら「あきらめる」のも、こすい手ですが(笑)効き目アリ。余裕があれば「物件独立工作」も、連発しといてやりましょう。 ・物件取得の傾向を知る ライバルになりうる他カンパニーは、大体守備範囲というものが決まっています。ドフォーレ商会ならヤーマス中心、ラザイエフ商会はリブロフ主体、など。また、本社が扱う品目関連の物件を、優先して集める傾向も多少あるようです。物流を手掛けるメッサーナキャラバン、こいつはランス陸送隊やスタンレーキャラバンなどを持っていると、横からちょっかいを出してくることが。 ・時には非情に、ずる賢く 2ndプレイから利用できる同盟資金ですが、これは同盟マークのついた物件に手を出したとたん、買収に成功しなくても破棄になってしまいます。とはいえ、自社の総資産が同盟各社のそれを上回り、単独でランキング1位を争うほどになったら、無理に温存する必要もありません。彼らの総資産合計は、「同盟など」メニューの「同盟リスト」で確認できるはず。 また、1stトレードは特定物件を買収しなくても、総資産が所定の額に達すればOKですよね。もしもメニュー初期画面で確認した収支予想額と、現在の総資産額の合計が1億を超えるようなら、ただ買収バトルに突入してあきらめるだけで1期が終了、目的達成になっちゃいます。逆買収がなければ終始これだけでも、1stクリアは可能かもしれない…相当根気が必要ですが、単に「フルブライトを仲間にしたい」だけの人には、いいかも。 ・より多くの物件に出逢う 各町には、自社に対する信用度の設定があります。これはその町における物件所有数に影響されるのですが、このポイントもぜひあげていきましょう。信用が高ければその土地での買収や収入にも、好転がみられます。またそれまで名前すら出てこなかった物件が、買収可能になることもあります。 とはいえ、なかなか手の出しにくい物件というのも、中にはあります。品目欄にマイナス数値(コスト、パトロンなど)がついている物件は、そのままでは収支に悪影響が出ると予想されますし。 |
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さあ、ここまでくればあなたも立派な商売人。最後に、役に立つ・立たないは別にして、上で紹介できなかったワンポイントを、まとめてど〜んとご案内しちゃいます。 ○最長不倒を目指せ! 敢えて目標クリアを目指さず、ひたすら決算を繰り返せばかなりの期数粘れます。時々自社資金を放出すれば、1stでも非クリアは可能。まあ、これだと逆に破産の危機も考慮しなければなりませんが…。その前に飽きちゃうかな(笑)。 ○独裁者への道 上より食指をそそられそうなのが、全物件制覇への道。2ndから可能になるのですが、達成のためには目的物件(2ndならドフォーレ、3rdならアビスリーグ傘下)を最後に残す必要があります。2nd終了時にこれを達成していると、3rdトレードはエージェントに接触した途端、終了するらしい(笑)。 ○始末屋の後始末 とはいえ、絶対買うことのできない物件も、世の中にひとつだけ存在します。ピドナ所在の「物件始末屋」がそれで、こいつは一切買収不可能。仕掛けてみると、金は出さずにセリフだけで応じてくれます。この文句のつけ方が、何ともおかしくて…決算で収支を組み込むだけなんかの時、試しに見てやってください。 ○最大の敵は神王の塔にあり さて、トレードバトル最大最強の敵とは、悪辣ドフォーレでも凶悪アビスリーグでもありません。商売人の敵は商売人、という訳で、神王の塔のエージェントが最も恐ろしい。 ○裏切りのフルブライト フルブライト商会を買収・入手しちゃうのは、ちょっと良心が痛む…という人は、いっそ「フルブライト演説」でとどめを刺してみては。社長自らが登場して説得するんだから、商会の皆さんもきっと得心してくれるはずです。 ○好きなあの子と買収行脚 「同盟など」の「秘書変更」コマンドで、秘書のグラフィックを、現在いる町の住人のものに変更できます。他の町にいっても別に自動変更はされないので、グレートアーチの水着美人を連れて、雪の町ユーステルムで物件チェック、なんてこともできちゃいます。能力はどれでも同じなので、ビジュアルだけにこだわればOK。 ○かけひき技を使いこなす かけひき技には、ちょっと見落としがちな特性や、意外な効果がまだまだあります。本編で解説していないものや、応用例をいくつか挙げておきましょう。工夫の余地は充分、残ってますよ。 「おもてなし」は効果のある物件も多く、かなり利用価値が高いはず。次の日の初めに発動する性質を利用して、発動時にうまく自社の出している資金を相手の出している資金より多くしておけば、ゲージを加速して一気に片をつける事ができます。ちなみに相手が使ってきた時でも、慌てずにこちらもおもてなしを返しておけば、次の日にはこちらのおもてなしが先に発動するので結局、優位に立てることになります。 「ネマワシ」は、グループ技が増えてくると必ず欲しい技。中盤以降はグループ技とネマワシの繰り返しだけでもたいてい何とかなるでしょう。100万オーラムは初期こそ痛いものの、後半ははした金。これで供出資金が倍増するなら、安いものですって。 「せきを立つ」はあまり目立たない技ですが、これでゲージの動きを速くして、さらに「ニセ情報を流す」で相手の動きを遅くすれば、資金の豊富な企業が相手でもこちらの反応に追いつかなくさせる事が可能です。逆に場にオーラムが出過ぎたために、ゲージの動きが加速し過ぎて、自分の反応が追いつかないような時に使うのが「クールアズアイス」、なんだけど…。そんな事してる間に資金を出した方がいいかも(^^; 「物件独立工作」は、所有物件の多い大企業を相手に、繰り返し使うと効果が大きい技です。しかし、あまり使いすぎるとその企業を買収した時、一緒に手に入る物件も少なくなってしまうので程々に(^^;。 | |||
(担当/FUU、わに100%) |