☆ロマサガ3帝王学講座〜施政のスゝメ


 施政は、ミカエル主人公でのみ可能な玉座イベント、いわゆる国家経営シミュレー ションです。まあ、国を運営する以外にもいろいろ旨味があるのですが…ロマサガ2 の皇帝モードを受け継いだとも思えるこのミニゲーム、どうやったらうまくいくの? という方のために、簡単な手引きを用意しました。

○何のための施政なのか?〜目的は自分で決めるのだ

 施政でひとつ困ったところは、他のミニゲームシミュレーションのように、特別な目標が定めにくいということです。ゲーム中でも、明確な指標は語られていないようですし。
 前作のように政治の進め方によって、町並みに変化が生じるわけでもなければ、政治に不満を持つ住民たちが蜂起するわけでもない…では一体、何のために施政イベントは存在するのでしょうか?

 そんな疑問に対するひとつの答えが「エンディングを変えるため」というもの。
 ご存知かとは思いますが、今作においては、それぞれの主人公キャラに複数のエンディグが用意されています。たいていのキャラの場合、分岐の条件となるのは特定の行動なのですが、ミカエルの場合この引き金となるのが個人的事情ではなく、ロアーヌ侯国の「国威」だったりするのです。
 別室に控える大臣も「ロアーヌはもっと発展せねば」とのたまっている事ですし、ここは施政の指針を「国威を高め、より強大な国家を目指す」と定めるのが、妥当なのではないでしょうか?

 もちろん、「官は公僕であって民に仕えるために存在する。故に、政治は民衆の幸福を約束するために行われるものだ」という方もいらっしゃるでしょうけど。実際、「住民を不幸にして自分だけが玉座でふんぞり返っているよりも、国の体面を犠牲にしてでも住民みんなを幸福にしようと頑張る方がずっとかっこいい」なんて声もあることですし…至言ですな。はし○ゅうにでも聞かせたいっス(^^;

 とはいえ、民衆にしても弱小ヨワヨワの国家に属するよりは、強力無比な政治的土台の上に立った方が安心かもしれません。特にモンスター増加中、アビスの恐怖に日々脅えているゲーム中のような世界情勢では…まあこのあたりはプレイヤーそれぞれが、自分なりの判断で決めればよろしいかと。
 では。実際の政務のノウハウについて、解説を始めましょう。


○だって、領主さまだもん〜早速仕事にとりかかろう

 施政の始め方ですが、まずはロアーヌ宮殿内の玉座に座ってください。影武者を立てていない状態なら、きちんと選択肢が出るはずです。
 …こらこら、そこで休んじゃいけませんよっ。「仕事をする」を選ぶと、いよいよ領主としての務め、施政モードに突入です。

 はい。なにやら色々並んだ、メニューが出現しましたね。ここで、使用したいコマンドを選択して決定すれば、部下がその命令を実行してくれます。なにしろ領主さまですから、自分では汗水たらして動かなくてもいいんです(笑)。
 施政のコマンドはほとんど、選択決定すればその場で結果が出ます。侯爵家にはかなり優秀な部下が、揃っていると見えますね。成果はその場で報告されたり、施政メニューに反映されたりしますので、きちんと確認も怠りなく。

 やることをやり終えたら、初期メニューの「終わり」を選ぶと、玉座を離れてまたあちこちと、歩き回れるようになります。最初はついつい、あれもこれもと試してみたくなるでしょうが、多分そこまで予算が続かないはずなので(^^;、ほどほどのところで休みましょう。働きすぎはいけないって、モニカも言ってましたよね?

 ただし、この直後に部下から『ご注進!』が来ることもあるので、くれぐれも気を抜かないように。


○…って言うか、世の中カネだろ?〜税の正しい?集め方

 何はともあれ、政治を行うにはやはり先立つものが必要です。軟弱なトレードと違い、費用をかけずに使えるコマンドは施政にはありません(笑)。という訳で、まずは税の絞り取りかたについて(^^;考えてみましょう。

 徴税は、住民感情を犠牲にすることで行われます。当然といえば当然なんですけどね。いかにして住民をなだめすかすか、についてはとりあえず後回しにして、ここでは効率重視で話を進めましょう。

 徴税の方法には、以下の3種類があります。

軽い税 住民の満足度の低下率は普通の約1/2。税収も約1/2
普通
重い税 住民の満足度の低下率は普通の約2倍。税収も約2倍

 ご覧の通り、税収の程度は住民の感情の低下に比例しています。ですから「税」コマンドを行う場合、「軽い税」を連続して納めさせるよりも、一度に「重い税」を課してしまう方が、より効率よく資金を稼げます。ただしこの場合、アフターケアをしっかりしないと次から、税金を納めてもらえなくなったりしますが…。

 しかし、ゲーム開始当初いきなり税を徴収してみても、その金額はたいしたモノではありません。何故でしょうか?
 その原因は「住民」感情の程度と「産業」の発展具合にあります。つまり、「産業」が発展していなければ住民それぞれの所得も低く、当然税収は伸び悩んでしまいますし、一方「住民」が不満たらたらな状態では、支払いたくもない税を納めてもらえる訳がない、ということなんですね。はああ。


○アメとムチとは使いよう〜内政のいろは

 前述したとおり、効率よく税収を得るためには、「住民」への配慮と「産業」の振興が欠かせません。そんな訳で、次は住民をなだめすかす手段(笑)、「社会政策」と「産業政策」の出番となります。

社会政策 住民の満足度を上げる。「最悪」になると税がとれない。住民の満足度は以下の6段階。
「最悪」「不幸」「不満」「普通」「満足」「幸福」「最高」

激安 15万 普通の約1/4の効果
安い 30万 普通の約1/2の効果
普通 60万 「住民」が約1ランクあがる
高い 120万 普通の約2倍の効果
バカ高 240万 普通の約4倍の効果
産業政策 産業を高める。高いほど税が多くとれる。
「普通」「充実」「強力」「完全」の4段階。
(「普通」より下は見たことありません)

金額は「社会政策」と同じで、「普通」の予算で1ランクあがる。

 実際にやってみると解るとは思いますが、これら二つのコマンドは効果の高いものを1度行うよりも、同じ金額を細かく分けて使った方が有効なように感じられます。何故かというと、例えば「激安」を4回行えば「住民」は確実に1ランク上昇するのですが、「普通」コマンドを1度行っても「住民」が上昇しないことがあるからです。
 また、「住民」の満足度は時間の経過によっても上昇していきます。具体的には、モンスターとの直接戦闘を重ねていけばよいのです。が、上昇のスピードは極めて遅いので、あまり頼りにはなりません。
 報告によれば、「『最悪』から2晩の間、水晶の廃墟で『自動レベル上げ』をして、ようやく『不満』」にまで回復したとの事。結局のところ、ほとんど実用的ではないようです。ただ、この報告には産業の程度については記述されていなかったので、こちらを上げておけば多少、上昇スピードにも変化があるかもしれません。

 さぁ、これで国家の運営はバッチリ、と思ったら、そうも上手くはいかないもので。…ロアーヌの生み出す甘い汁を吸わんとする不届き者も、世の中には大勢います。内政のみに専念し、平和ボケしたままでは、こういった連中に太刀打ちすることはおそらく困難なものとなってしまうでしょう。


○こんどは戦争だ(^^;〜国家の楯となる

 こちらにはその気がなくても、難癖をつけて無茶な要求をし、それが通らないとなると武力で持ってその言い分を通そうとする…古今東西、現実虚構を問わず、こんな連中のいない世の中は、あいにく存在しません。
 もちろんロマサガ3の世界も、例外ではないのです。国連もPKOもない以上、降りかかる火の粉は自分で、振り払わなければなりません。

 軍事コマンドのうち、「傭兵」と「戦術開発」の2つはマスコン対策のものです。「傭兵」は、文字どおり優秀な兵を雇って自軍の戦力強化を図るもの。「戦術開発」もそのままで、戦況をより有利に進めるための陣形・戦術を開発するためのコマンドです。腕に自信があれば2つとも使わずに、余った予算を他に回してみるのも一興かも知れません。費用はどちらも、1回5万オーラムとなっています。
 なお、マスコン全般については別途詳しい解説がなされていますので、そちらの方も参照してください。

 一方、「武器開発」と「防具開発」の2つは、施政そのものとはあまり関係がありません。ですから、予算がないならば無理に行わなくてもよいでしょう。
 しかし、通常材料を用意することなしには入手できない、希少な武器・防具を、金にものをいわせて製造できるのは十分に、魅力的ではあります。こちらの予算もやっぱり5万オーラム。
 ちなみに、発注した武器・防具の完成報告は、工房ではなく出来るだけ玉座で、受ける様にしてください。そうすれば、普通1つしか手にすることのできないアイテムを2つ入手することができます。「竜鱗の剣」を人数分揃える、なんてできるのも、ミカエルならではの役得。


○外遊へ行こう!〜国威を高めるには

 産業も充実し、国庫にも余裕が出てきたら、ようやく「外交」コマンドの出番となります。

 国威を高めるのに、最も安易かつ確実な手段である「外交」ですが、1つだけ大きな欠点があります。それは「金がかかりすぎる」という事。
 弱小勢力が相手であれば、予算は10万単位で事足りるのですが、これが普通規模の都市群となると最低で100万、さらに神王教団をはじめとする大勢力と国交を結ぶためには、さらに10倍の1000万という、普通にプレイしていたのではまずお目にかかることのないような(笑)、膨大な資金が必要になってきます。
 「外交」だけで国威を「最高」にするには、一体どれだけの予算が必要なのか…ちょっと、考えたくもありません。

 実は、国威を高めるにはもう一つ方法があります。話がやや前後してしまいますが、マスコンに勝利し続けることでも国威は上昇していくのです。
 具体的には、リブロフ戦後「普通」から「充実」に、神王教団戦後さらに「強大」へと変化します。ですから、少なくともこの段階までは「外交」に手を出す必要はありません。
 神王教団戦後、自国の国威を確かめた上であらためて、「外交」を行うようにして下さい。

 「外交」コマンドは、内政コマンドとは異なり、費やす金額が違っても効果自体に差は出ません。たとえ30万オーラム使ったとしても、10万オーラムの予算で外交を行ったのと、結果は変わらない様なのです。おまけに「弱小勢力」と国交を結ぼうが「大勢力」と親密になろうが、結果に差はないという始末。
 ですから、無駄遣いをしたくないのであれば、弱い順(費用の安い順)に国交を結ぶ相手を、選んでいけば良いでしょう。

 国威は「普通」「充実」「強大」「最高」の順に変化し、それに伴いエンディングも少しづつ変わってきます。それぞれにどんな結末が待ち受けているのかは、ぜひ御自身の目で確かめてみてください。
 貴方の施政は、自分にとって満足のいくものだったでしょうか?

(担当/枯野星、データ協力/マイかぐら)