KOYO Paraside

育児日記1999/09


990904 ガイアのいない夜

ウルトラマンガイアが終わって初めての土曜日。なんか気抜けしてさびしいものがある。それほど我が家の楽しみだったのだ。ガイアの歌がはじまると途端にテレビの前ではしゃいで踊り出す亮佑と晃志がおもしろかった。ビデオでみてもそうはならない。リアルタイム放映されている番組とビデオとでは緊張感が違うのだ。

990906 交通整理のおじさん

近くでマンションが新築工事中である。その工事用トラックの往来が激しい。周辺の交差点の要所要所に交通整理のおじさんが配置されている。冬の寒い時期でも立っていたから、もうずいぶんになる。なかでも自宅に一番近い交差点のおじさんは、仲良しだ。亮佑が幼稚園に通うときいつもあいさつしているらしい。パパも出かけるときは必ずあいさつしていた。足が悪いらしく引きずって歩いていたが、工事用のトラックだけでなく、すべての交通を整理してくれてた。小柄で愛嬌のある目をしていた。そのおじさんが、土曜日の午前中の勤務中に心不全で亡くなったらしい。今日、次の交差点に立つおじさんが、ママに話しかけて教えてくれた。その日、おじさんは、3回くらい次の交差点のおじさんのところに来ては、しきりにのどが渇くと訴えていたそうだ。普段はほとんど持ち場を離れることがないないのに、その日に限って、何度もきたそうだ。思えば、体調が芳しくなかったということだったのだろうか。残念だ。ご冥福をお祈りします。

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990911 ママの名前は?

パパは仕事で行けなかったけど、ママとおばあちゃんと子供たちで、ひいおばあちゃんのお墓参りに行って来た。その道中、ママと晃志の会話。

ママ「ママのお名前は?」
晃志「きーちゃん」
ママ「パパは?」
晃志「うーん、しやん」

周囲にいた人たちはおもわず笑った。それに気をよくした晃志は、「しやん」を連発するようになった。パパが帰宅してこの話を聞いたとき、ママが再現しようとしても、「ママのお名前は?」「しやん」「パパは?」「しやん」「いくつ」「しやん」。晃志は、どうも天然ヨシモトらしく、とにかく人を笑わせるのが好きだ。

「おなまえは?」ときくと、いつも手をチョキにして突き出しながら「2さい!」と応える。何かにつけて、ウケねらいの反応をする晃志に、ママは幼稚園の面接でホンマにアホやと思われるではないかと心配している。

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990912 誰か助けて

今日もパパは仕事に出かけた。夕食の時間には帰ってきた。二人ともすでに食事を終えようとしていた。晃志が「だっこ」と言いながら駆け寄ってくると、「りょうちゃんも」と言って亮佑も寄ってくる。結局二人を抱え上げてぐるぐる回してやる。晃志に高い高いしてやると、亮佑が同じ事をして、と寄ってくる。亮佑に何かしてやると、「こうちゃんも」と寄ってくる。二人がまだ起きているときに帰宅してからの10分くらいは、人間遊園地マシンと化すパパ。

食事を終えて入浴までの間、腹ごなしをかねて二人を連れてたばこを買いに行った。日が暮れて暗くなると、山肌は真っ黒に見える。たばこの自動販売機のあるお店の裏手は、真っ暗だ。「このおくにヤマンバがいるねんで」と脅しながら連れていく。ヤマンバは山に住む妖怪。和尚さんのお札がないと退治できない。我が家では、夜おそくまで起きている子供を見つけるとヤマンバが山から下りてきて食べられてしまうことになっている。「ヤマンバとこ、いこか?」と誘うと二人とも「いやや」と猛烈に反対する。

自販機までたどり着くと、手が届くところにキャスターワンのボタンを見つけた亮佑は「パパのたばこ、これ!」と言ってうれしそうである。ボタンを押したいのだ。晃志も自販機のボタンを押したい。ママに聞くところによると、バスの中では「つぎ降ります」ボタンの争奪戦が激しいそうだ。どちらも譲らない。晃志が負けることが多いそうだが、負けた晃志はダダをこねて、バスから降りようとしないそうだ。

パパは、2箱セット(おまけ付)を買うつもりだった。それは亮佑の手の届かない上のほうにボタンがある。こういうときは、いつも、抱きかかえてボタンを押させるようにしている。「こっち買うから、押したらあかんで」といいながら千円札を入れた。金額が表示され、ボタンが赤く点灯し、二人を抱きかかえようと思ったとき、亮佑が手の届くところのボタンを押した。

「あっ、なんで勝手に押した!」とパパが怒った。「勝手なことするやつはヤマンバに喰ってもらう!」と怒鳴ると、亮佑は血相を変えて泣き出した。「うわーっ(泣)、いややあ、だれかたすけて!」「誰も助けてくれへんわ。晃志と二人で帰るから、おまえはヤマンバとこ行け!」

泣き虫な亮佑は、怒られるとすぐに泣き出すが、最近の口癖は「だれかたすけて」である。家のなかでは「だれかたすけて、ママたすけて」となるが、ここはお外。だれも助けてくれる人がいない。亮佑は窮地に陥った。

実は亮佑の自販機ボタン事件はこれが初めてではない。1年くらい前だが、買い物に行って自販機のある休憩所で休んでいたら、よその子が自販機にお金を入れてからどれにしようかと迷っているわずかのスキに、勝手にボタンを押してしまったことがある。傍らにいたお父さんが怖い人でなくてよかったけど、恥ずかしかった。

「なんで押してん?」
「上のは手が届けへんから」
「こんな無駄な買い物してもうたやないか!」
「(泣きながら)無駄ちゃうやん。パパのたばこやん!」
「(なかなか言うやンヶ、こいつ。口答えがうまくなったぞ。確かに無駄ではない。)余ったお金で二人にジュース買ったろと思ってたのに、お金足りひんようになったやないか。ほれ、こんだけしかあれへん。」
「....」
「罰として、りょうちゃんのジュースなしや」
「うわーっ(泣)、いややあ、りょうちゃんもジュースほしい!」
「でもお金ないもん。なあ、晃志」

亮佑が怒られいるの間、じっとしていた晃志は、とりあえずここはパパに逆らわない方が無難と判断した、かどうかしらないが、「うん」と頷いた。「晃志と半分こするか?」「うん」

結局亮佑も参加してジュースを選び、CCレモンを買ったものの「これは、パパとこうちゃんの。亮ちゃんのは、なし」とイケズいうと「うわーっ(泣)、いややあ」。「ほな、亮佑が晃志の手を引いて、ちゃんと家まで連れて帰えれたら、ジュースあげる」「パパは?」「パパはここにいるから、二人で帰りい。ヤマンバくるで。」「うわーっ(泣)、いややあ、パパも帰ろう?」「ほなうしろからついてったるから、先に帰りい」「パパも来てや」

亮佑は晃志の手を引きつつ、パパがちゃんと後ろから来てるかどうかを始終確認しながら、歩いていった。パパが電柱の陰とかに隠れると、「うわーっ(泣)、パパあ!」と泣き叫ぶ。晃志は、おとなしく手を引かれるままについていく。そして、どうにか家までついた。

玄関までママが出てきてくれた。晃志は早速ママに報告しだした。「あのねえ、あのねえ、パパおこってん」

晃志もちょっとヤマンバが怖かったみたい。

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990918 トイレトレーニングその後

晃志のトイレトレーニングはほぼ終了したと言っていいだろう。おしっこのときは、かならずトイレに行っている。トイレでするようになると、トイレにいくまで我慢するようになって、パンパンに溜まっているときもある。パンツを下げた途端に我慢の限界をこえて、ズボンや便器をよごすこともあるが、愛嬌のうち。ただ便器におちんちんが届かないので、まだ一人でできないのだ。

起きてるときは大丈夫だが、ここ3日くらいは、おねしょが続いたらしい。晃志は寝てる間にタオルケットを身体に巻き付けてるので、タオルケットが吸収して被害は少ない。量も少ないからだろう。亮佑がおねしょしたときは、量も多いので敷き布団がびっしょり濡れて大変だ。おねしょ対策は、寝る前の水分補給を減らして、からなずトイレに行ってから寝るしかないだろう。それでもするときはする。

おしっこはすぐトイレでできるようになったが、うんちがなかなか出来なかった。頃合いを見計らって、トイレに連れていって便器に座らせてみるが、「でない」と言ってすぐに降りてくる。そして、たいていその直後くらいに、パンツのままウンチをするのだ。なんで、さっきせえへんねん、とつい怒りがちだが、座ってウンチするというのは結構難しいのだろう。いままでは立ったまましてたのだから、力の入れ具合が違う。

紙おむつのときはウンチをしてても報告しない晃志だったが、布のパンツだとやっぱり気持ち悪いのだろう、ウンチをするとすぐに訴えるようになった。しかも、股を開いて歩きにくそうにしている。そして半泣きになって訴える。「うんち、しちゃったあ」。なれてくると、これが「うんち、するう」に変わった。

それも、ここ一週間くらいの間に、ほぼ毎日トイレでウンチができるようになった。

ところが、昨日。ウンチというので、トイレに連れて行って座らせると、いつものように「パパ、あっち行って」と言われる。しばらくして、「でたあ」というと、お尻を拭きにいってあげた。これで今日のウンチは大丈夫と思ったのが甘かった。

そろそろ亮佑を幼稚園まで迎えに行くころに、晃志が「あしっこ」。いつものように慌てて連れていって、パンツを下げてやった。おしっこがおわると「うんちも」というので、下げたパンツを脱がせようとすると、あれ! すでにウンチで汚れている! よくみると少し柔らかめのウンチの塊が床に落ちている。えーっ! パパはそれを踏んでいる! てなわけで、晃志はウンチを拭ったあと丸裸にして風呂場で洗い流したが、トイレの掃除、マットや汚れた衣服の洗濯、とあわただしい。結局間に合ったけど、こういうときに限って、ウンチするんだよな、こいつらは。

今日の夕方ごろ、晃志はなにを思ったのか、無言で独りトイレに向かい、パンツを下げようとしてたら、おもらししちゃった。ママに見つかったが、ママはトイレでいたずらしてるのかと思ったらしい。どうも、独りで勝手におしっこをしたかったようだ。そういえば、この夏の間に、亮佑が無言でトイレに向かいようになってきた。以前は、亮佑も「おしっこ!」と言いながらトイレに向かっていたが、パパもママも亮佑にはかまわずに「勝手にいったら」とか「いそげえ」とかしか言わなくなったからかも知れない。「あ、おしっこ」と小声で独り言をいってトイレに向かうようになったなあと思っていると、無言のときもある。晃志はそれをまねしたかったのだろう。

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990920 七五三

ちょっと時期的には早いけど、すでに写真館の広告は7月から七五三の写真になっている。夏休み中だと撮影料が安いのだ。とうぜん11月だと高くなる。混雑するから早めに需要を処理しておこうという魂胆だ。おかげでお参りはしないけど、写真だけは撮るという家庭もある。うちもその仲間。亮佑は2歳のとき、数えで3歳の七五三だったので、写真だけ撮った。今年は亮佑が4歳、晃志が2歳で七五三の歳である。男の子の五歳は本格的に、ということで、さて、衣装をどうするかということになった。和服なら、羽織袴を着ることになる。袴はママの弟さんの子供ときの袴があるそうだ。ちなみにパパんちにはない。亮佑のお宮参りのときの産着を仕立て直して羽織りにするのがいいのでは、と考えたが、着物の柄が羽織りにすると台無しになってしまう。羽織袴は化繊のものでもセットで4万円くらい。正絹になると羽織だけで4万円から。上をみてはキリがない。結構高いけど、亮佑が着たあとは、晃志、ママの弟んとこのヒロちゃん、パパの弟んとこの今度生まれてくる男の子、と4回使える。レンタルだと、その場かぎり。だが、着付けと撮影料込みで化繊のを買うのと同じくらい。当日の5時までに返却すれば、撮影後は自由。羽織袴を自前で揃えると、撮影は別途頼まないとならないので、結構物入りである。ボーナスカットの家計への影響は深刻で、7月以降毎月赤字続きである。どうしよう。

あれこれ考えて、一旦は見送ることにした。ママの実家からもってきた袴を合わせてみて、衣装が大きすぎる(亮佑が小さい)ということになった。レンタルするにしろ、購入するにしろ、衣装が大きすぎて合わないだろうから。満5歳の七五三もいいじゃないか。

でもやっぱり七五三は数えで五歳のときにしないとね。ということで、やっぱり今年が七五三。

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990923 運動会

台風の影響による秋雨前線の活動が心配されたが、ウソのように晴れ渡った。朝5時半に起きて空模様を見た限りでは、小雨は降っていたものの、東のほうに晴れ間が見えていたので、ひょっとして晴れるかなと思ったが、ここまで晴れるとは思わなかった。昨夜からの雨の後ということもあって蒸し暑かった。太平洋高気圧も最後のあがきか。

集合時間の9時にはすでに完全に晴れ上がって、暑い日差しが照りつけていた。

出かける直前に、パパの弟夫婦とこに第二子が誕生したとの電話がはいった。母子ともに健康、約4000グラムの男の子。おめでとう。

9時半に開会。去年いた幼稚園では、入場行進における整然さは軍隊のように足並みを揃えて入場させ、園旗掲揚、プログラム進行係が絶えず言葉を発し、絶え間のない進行で、一昔前の国体のよう。こちらは最近のオリンピックのごとく、自由気ままに入場行進して、園旗掲揚なし、園長先生のお話は手短、プログラム進行は間が空いてもお構いなしのゆったり気分。それでも関係者(保護者もたくさん手伝う)の一生懸命さが十分伝わってくる暖かみのある運動会だった。

運動会での亮佑は、昨年の幼稚園のときと比べて、あまり成長が感じられない。昨年は、年少組で演技をするときの入場で、列を大きくはずれて先生に連れ戻されるということがあったが、今年も列をはずれてた。後ろの子がしっかりしてたので、亮佑のあとを追うこともなく、亮佑を追い抜いていったので、みんなに迷惑はかけなかったが、相変わらずどんくさい。曲に合わせて踊るお遊戯も、安心してみてられない。

挙げ句の果てに、保育実習のお姉さんに、「おじいちゃんに会いたかったから」と親の観覧席まで連れてきてもらったのには驚いた。みんな園児席で観覧しているのに。まあ、昨年は「ママがいない!」と言って泣きじゃくってたから、それよりは成長したか。

競技「チュウチュウネズミの大冒険」では、ネズミになって猫を倒して、チーズを家の形をしたカゴに投げ入れる。亮佑は、投げたチーズがカゴのなかに入らなかったのがよっぽど悔しかったのか、なんども振り返っては、カゴのそとに落ちたチーズを眺めて、その場を立ち去ろうとしなかった。

思えば昨年、ママと亮佑と晃志は、この運動会にわざわざ来て、幼稚園への中途編入が可能かどうかの感触を確認したのだった。そのとき、一般参加の景品としてもらったオモチャがまだ壊れずに残っている。

お昼は、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒にお弁当を食べた。おばあちゃんは、亮佑のリクエスト通りにおかずをつくってきた。亮佑は満足。そういえば猪名川花火大会のときはパパ方のおばあちゃんが亮佑のリクエストということで、お芋とお茶をわざわざ持ってきてくれた。両祖母、両祖父とも孫のいうことは何でも聞く。自分が育ててもらったときはもっと厳しかったぞ、どないなってんねん、と言いたいパパとママ。

運動会が終わると、さすがに疲れたパパとママ。パパはビデオとカメラを同時撮影。ママは親子競技に亮佑と晃志と一緒に出演。子供を巻き添えにしてお昼寝した。

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990923 猿まねデザイン

子育てとは関係ないですが、iMacユーザとして一言。

今朝の朝日新聞朝刊の天声人語がe-oneをiMacの猿まねとする痛烈な批判をしていた。e-oneの販売中止の仮処分が決定したことを報じた内容だ。ただし、今回の仮処分のもとになった訴訟は、「工業デザインを問題とする意匠権や特許権等の侵害ではなく、 形態の類似した商品を出すことで消費者の混同を生じさせることを禁じた 不正競争防止法を理由にしたものであり、消費者が誤認・混同するか否かが争点」(ソーテック)というものであり、天声人語子が工業デザインの問題として扱っているのは若干ニュアンスが違うかもしれない。しかしiMacがなければe-oneもなかったとする天声人語の結びは、そのとおりだと思う。あれだけ酷似したものをオリジナルデザインだといってはばからないのは、企業精神が高度経済成長期のエコノミックアニマル時代から脱却してないからでしょう。はずかしくないのでしょうかねえ。

モノはいいものつくってんだから、何もiMacの真似しなくても売れると思うのに。でも、ソーテックは高性能だがデザインがダサイから安いというイメージがあった。だからe-oneのおかげでそれは払拭したかなと思われた。いや猿まねだったら余計にデザイン能力のない企業だと思われるかもしれないなあ。今後の展開(裁判ではなく販売戦略)に期待しましょう。

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