ウルトラマンガイア

●ウルトラマンガイア論?

990626 アグル復活

やっぱりヒーローはこうでなくてはならない。アグルはニヒルでカッコイイ。

藤宮が自身の存在価値を何に見いだしたかは、「おれには守るものがある」の言葉に現れている。藤宮が地球を守ろうとするときに人間の存在に意味を見いだし、しかも子供たちに未来を託しているところが、ヒーローなのだ。地球上の生命がすべて子孫を残すために生きているのと同じ様に、人間の社会活動で重要なことは、子孫の繁栄である。かつては人類が独占的に繁栄すればよいと考えられていたが、人類と自然とが共生する方向へと考え方が向いているのが現代社会だ。生態系の保全だけでなく、世界遺産を定め、人類が残した偉大な功績を後世に伝えていくことも地球を救う運動の一つと言える。そうした社会活動一つひとつの意義を考え、地球にとって何が必要かを子供たちに伝えていくことが大人の役割である。アグルが守るべきものはそうした人間社会であり、純真な子供たちなのだ。少なくとも子供たちにとってはそういうヒーローでいてほしい。

藤宮が我夢の声を聞き、我夢がそれに応えたとき、藤宮の心のなかで走馬燈のように子供たちの姿が駆けめぐる。画面はそれを詩的に演出するが、我夢が連れ去られていく速度とアグルがそれを助け出すタイミングからして、1秒にも満たないわずかの時間の間にたどりついた結論だったはず。

それにしても、藤宮の心の変化に応えた地球が再びアグルの力を与えるときの、映画「十戒」のモーゼの導きのもとに割れる海のようなシーンは迫力ものだ。割れた海の底に、しゃがみ込んで現れるアグルの姿は、映画「ターミネータ」で現代に転送されたきたときの姿(裸のシュワルツネッガー)を思い出す(ロダンの考える人にも似ているけど)。

アグルが怪獣に光線を浴びせた後、後ろを振り返ってその場を立ち去りかけたとき、後方で怪獣が木っ端微塵に吹っ飛ぶ光景は、まるで「北斗の拳」。おまえはすでに死んでいる、とパパが呟いてもうちでは誰も笑ってくれなかったのがさびしい。

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990703 クローン技術は悪用される

今日(7/3)のお話は、「銀色の眼のイザク」。1970年代に絶滅した銀色の眼のトラの最後の一匹がイザク。その細胞からのクローン再生の実験をしている研究所が根源的破滅招来体に襲われ、クローンイザクを持ち去られる。イザクは宇宙怪獣として蘇るが、その脳裏には人間に襲われ銃撃されたときのことが焼き付いていて、人間を憎んでいる。石油コンビナートを襲撃するイザクを分析する我夢は、その細胞組織が地球生命のものであることに気づき、XIGファイターの攻撃を止めさせる。しかしコンビナートを破壊するイザクを目の当たりにした梶尾リーダーは堤チーフに攻撃命令を執拗に迫る。堤リーダーはしかたなく攻撃命令を出すが、XIGファイターの攻撃の前に突然青い光の筋が現れる。アグルだった。藤宮はクローン再生中のイザクの脳波に同期した夢をみて、あわてて研究所に駆けつけるが、破滅招来体に先を越されてしまったのだ。怪獣がかつてイザクであったことを知る藤宮は、アグルに変身し、イザクを攻撃の手から守り、イザクの怒りをおさえようとしたのだった。イザクになされるままになるアグル。ついにイザクの口からでる炎をまともに胸に受けて倒れてしまう。病院にかつぎ込まれた藤宮を介抱する我夢に、藤宮はイザクに倒されたときイザクが「おれは生きたい」と訴えたと言った。しかし、地球生命の痕跡を残しながら人類への憎しみのみを増強した怪獣として蘇生させたのは破滅招来体である。イザクへの哀れみから攻撃の手を緩めると自分がやられると、我夢に忠告した。再びコンビナートに現れたイザクに我夢はガイアに変身して立ち向かう。闘い半ばでフォトンストリームを使おうとしたとき、イザクの「おれは生きる」という声を聞いたガイアは、それをやめ、力の限り投げ技で勝負を挑む。しかし、ついに限界に達し、空中高く飛び上がってから蹴り落とすガイアキック(?)でイザクを破壊してしまう。ガイアから人間の姿に戻った我夢は、力つきてそのまま地面に倒れ込んでしまう。イザクを倒したことを後悔していると藤宮がきて言い放つ。人間は変わるとおまえは言った。イザクの悲劇を心に刻み、過去の過ちを繰り返さない人類になることをおれは期待する。我夢に闘いへの確信が戻る。

なかなか、シリアスな話である。クローン技術が抱える問題、絶滅する自然動物の人間の手による保護の問題、いままで人類が行ってきた自然体系への破壊活動に対する批判、エコロジー運動に対する人間のおごりの問題、などなど、いろいろ考えさえることがあるが、子供には分かりづらい。イザクが悲しい怪獣であるということだけは伝わったかな。

イザクがトラなら、やっぱり四つん這いのトラがいいなあ。二本足で立っているととてもトラの怪獣には見えないもの。

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990710 ガイアとアグル

天才頭脳集団のアルケミースターズが根源的破滅招来体のワームホールを分析し、本拠地がM91惑星であることをつきとめた。地球からそこに向けてワームホールを作り、惑星間ロケットを改造したミサイルを撃ち込み、惑星を破壊する計画である。

我夢は反対した。宇宙怪獣がどうして攻撃してくるのかを古代生物研究所に尋ねる。そこではじめて宇宙怪獣がテリトリー外に連れ去られたから攻撃的になっていることを知る。そんなこと、もっと前に考えておかねばならない根本的なことやと思うけど。

そこで我夢は、千葉参謀とコマンダーに、計画の中止を進言する。その惑星は宇宙怪獣の生息地でこそあれ、破滅招来体の本拠地ではないはずだからだ。破滅招来体は単に宇宙怪獣を転送しているに過ぎない。人類がその宇宙怪獣の生息地を破壊するような攻撃をすると、破滅招来体はまた別の宇宙怪獣の生息地を見つけて、そこの宇宙怪獣を送り込むだけ。となると人類は全宇宙の生物を絶滅させるまで攻撃を続けなければならなくなる。破滅招来体の思うつぼである。

コマンダーは納得したが、全権はジオベースの参謀にあると我夢にけしかける。あわててその参謀のところに駆けつける我夢。しかし我夢は掘り出され、攻撃は始まった。とつぜん現れた藤宮に「どうするウルトラマン」と言われ我夢はガイアに変身してワームホールを造る装置を破壊しようとする。コマンダーにたとえどんなものであれ計画を阻止しようとするものは攻撃せよ、と命令されていた堤チーフは、チームクローに攻撃命令を下す。しかしチームクローのリーダーは、ガイアを攻撃できない。このリーダーはM91攻撃計画に反対する我夢に「あなたはやっぱり軍人にはなれないわね」と言い放ったのに、自分自身も上官の命令を遂行できないのだ。情けない軍人である。

と、そのとき、破滅招来体は人類のワームホールを利用して自らのワームホールを重ね合わせ、宇宙怪獣を送り出してきた。ガイアはワームホールを消去すべく地上からのエネルギー波の前に立ちはだかるが、力つきて倒れる。それと同時に2頭の巨大な宇宙怪獣が出現した。宇宙怪獣が用意してあったミサイルに向かって攻撃し始めた。千葉参謀が「あのミサイルは惑星をも破壊する威力がある! 人類は自ら造った兵器で滅亡するのか」と嘆いた。そんな危険なものなのに、結構無防備に扱っているような気がする。

あやういところで、ガイアが力強く立ち上がり、走り寄って2頭の前進を阻止する。チームクローもいまこそとばかりにガイアを援助する。宇宙怪獣に悪意はなく、ただテリトリー外に連れ出されたので暴れているだけだ。しかしだからこそ、余計に厄介なのだ。と言いながら藤宮もアグルに変身してガイアを援助する。

初めてみるガイアとアグルのコンビプレー。リードするのはアグルだ。それは藤宮と我夢の関係そのものだ。アグルV2 出現までは、悩める藤宮君だったので、ストレートな思考の我夢がいつも慰めていた。しかし、アグルv2 になった藤宮は常に我夢をリードしている。それは変身しても変わらない。ガイアを励ましたり、変身を助言したりする。ちょっと饒舌すぎるアグル。二人のウルトラマンのプレーはまるでプロレス。でも、カッコイイ。

最後は二人で同時に光線を放ち、2頭の怪獣を破壊した。何度も手をたたき合って喜ぶ姿がしつこい。でも颯爽と空を飛んで去っていくのは、昔のウルトラマンを彷彿させて、よろしい。帰還した我夢はコマンダーから、M91惑星が単に宇宙怪獣の生息地であることが確認されたとの報告を受ける。そんなに簡単に確認できるのなら、攻撃前にちゃんと確認しておけば、今回の話はなかったのに、と思う。

今回のお話に限ったことではないが、ストーリーの詳細部分での詰めの甘さが見立つ。とくに今回のはよく目立つ。だんだん、入れ込んできたからだろうか。

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990717 同時進行ドラマ

子供が邪魔をしてよく話を理解できなかったが、いままでの登場人物が一つのテーマにまとまりつつある展開になってきた。

冒頭、我夢が藤宮に何かのデータを手渡す。破滅招来体にテリトリー外に連れ出された怪獣を鎮める方法はないかと悩む我夢。

アツコとやっと退院したその姉が、沿岸の公園のベンチで会話している。戦うだけの人を好きになってはダメよと諭す姉。

お寺参りをする柊准将と風水師の女性が出会う。なぜ戦うのかを問われ、守るものがあるからとの信念を語る。

カラスの化け物か、天狗をイメージしたのか、そんな装束の宇宙怪獣が突如出現して、ガードの国際フォーラムを攻撃する。敏捷な動きはホントに烏天狗。アグルが攻撃を阻止しようとするが、光線を一旦胸にうけた怪獣は、それをそのまま蓄えたのち、反射する。自分の光線を浴びせ返されたアグルは衝撃を受け、ライフゲージが点滅する。すると怪獣はライフゲージをもぎ取り、アグルの力を握りつぶしてしまう。怪獣は国際フォーラムを攻撃して去っていく。

力つきて倒れ込んでいた藤宮に、柊准将が力を貸せと言って、抱きかかえて連れ去る。あれっ、なんで藤宮が青いウルトラマンってこと知ってんの? 心配して駆けつけた我夢が現場に到着したときには藤宮の姿はなかった。

再び登場した烏天狗。ところが地底から怪獣ティグリスが出現。烏天狗に向かっていく。そこに烏天狗の攻撃を阻止しようとしてXIGファイターが到着したがことごとく撃墜される。柊准将は、かつて自らの地底貫通弾作戦で殺したはずの怪獣ティグリスが、烏天狗と戦っているのを目の当たりにして、考えの変更を迫られたようだ。藤宮に協力を頼むが、先の闘いで力を使い果たしたため変身できない。バズーカ砲でティグリスを援護する柊准将。

現場に到着した我夢は地上の藤宮をみながらガイアに変身。しかし敏捷な動きの烏天狗に翻弄される。光線を放っても跳ね返され、アグルと同じように倒れ込む。ライフゲージが点滅し始め、烏天狗はアグルのときと同じようにそれをもぎ取ろうと迫る。そこにXIG地上部隊の援護射撃。ティグリスも力を振り絞って援護。立てガイア、と柊准将も戦車にのって砲撃。

前回のガイアとアグルの連係プレーではなく、今回は危機的なガイアに人間と地球怪獣が協力して外敵(地球外生命からの攻撃)を排除しようとする。子供にはとても分かりやすい構図。それらに励まされたガイアがようやく立ち上がり、最後の力を振り絞って光線を放つ。しかしそれを体内に吸収する烏天狗。それでも光線を放ち続けるガイア。ついに飽和状態になった烏天狗は反撃できない。柊准将らが地上から烏天狗の腹をねらって集中砲火。飽和状態のエネルギーとともに烏天狗の腹が破壊された。そこにガイアが新たに光線を放ち、ついに倒すことができた。

墜落した戦闘機を脱出して血塗れになりながらも「ここで死ぬわけにはいかない」と歩き続ける梶尾リーダー。

やっぱりもういちど会ってみるとアツコに告白する姉。

それぞれのドラマが終焉に向かってまとまりはじめたような気がする。しかし、やっぱり子供向けの番組なのか、やたら説明的な会話がどうも気になる。会話をよーく聞いてないと、筋が分からなくなる。まあしかたないか。この手の番組にこれ以上のことを望むのは。

でも昔のウルトラセブンなんて、子供の頃の印象だけと、とても前衛的な作品が多くて、子供心には退屈なものもあったが、いまとなっては映像的に優れた作品が多かったのではないかと思っている。もう一度ゆっくり見てみたい。

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990731 石室コマンダーが!

エリアルベースが破滅招来体の攻撃によって大破する。コマンダーは艦もろとも宇宙怪獣に突っ込んで自爆する。それも自爆寸前にコマンダーを守ろうとして飛び出したガイアが逆に捕まってしまったので、それを助けようとしての行為だった。まあ、ガイアだけを助けようとしたわけではなく、地球を守るために犠牲になったわけだが、それにしてもあっけない。

もうすこしドラマチックな演出が欲しかった。古くは「眼下の敵」の潜水艦の艦長のように最後の最後まで闘い抜いて破れるってのがいいのに。

エリアルベースから避難するとき、ジョジーが、「こんな闘い、いつまで続くの?」と嘆いていたが、唐突で説得力がない。むしろただの泣き言に聞こえる。いつもは戦闘の後方、つまり安全圏から指示をだす側にいるのに、自分が逃げるときになってこんな言葉を吐くからだ。しかもエリアルベースが壊滅的な打撃を受けたのは、はじめてのことなのに。それにXIGの隊員はいままで誰も死んではいないし、ジョジーが今までどれほと戦闘の悲惨さを体験してきたのかが十分に描かれていないからだ。こういうセリフは、いつも逃げ惑うだけの一般市民が言ってこそ効果的だろう。

「ガンダム」でアムロがシャーの部下の女性を撃墜し、同じニュータイプ同士闘わなければならないことを嘆くのと次元がちがう。残念。

破滅招来体の使者は、人類を宇宙に生息するウイルスにたとえ、それを排除しなければ宇宙が破滅すると説明した。使者にさらわれたレイコを助けに来た藤宮に対してだ。この例えは、破滅招来体が人類を悪者扱いしているということを示すために用いられたのであろうが、あまりよくない。人類とウイルスの闘いは、ウイルスが勝利するかもしれないからだ。

少なくとも人類は種々のウイルスを根絶させることはできず、共存することで生き残っている。現代医学においてもウイルスによる発病に対してはほとんど対処療法だ。もし、破滅招来体があくまでも人類をウイルスというのなら、対処療法はできても根絶させることはできないはずだ。

レイコの反論は当然だろう。そして闘いや憎しみからは何も生まれない。今回のウルトラマンたちがいろいろと悩んだのはこのことだ。単に怪獣たちを始末するだけの巨人ではないことがここに示されている。しかし、ウルトラマンは弱者を守る勇者でなけければならない。強さに裏付けられた優しさが真の優しさであるとき、力は何向かって放つべきか。

破滅招来体が人類を超越した科学力をもつことは明らかである。しかし、その文化的水準は大国覇権主義的で植民地政策と同じ。優れた科学力をもち宇宙を自由に飛び回る種が、すでに人類が到達している環境共生の文化水準に達していないのがおかしいが、それこそが破滅招来体こそ独善的侵略者であるということを暗示している。オープニング曲の歌詞にある「邪悪な願い」である。破滅招来体にとって人類は自らの野望を邪魔するただの厄介者にすぎない。このことを、どうやって子供たちに伝えるのか、楽しみだ。

ところで、藤宮がレイコを助けようとして部屋を訪れたとき、机上にあったのはiMacだった。そういえば、ジオベースやいろいろ出てくる研究所で使われているのはApple製のモニターだったりする。本体は何つかってんだろう。

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990807 ガイアとアグルの正体

なーんだ、石室コマンダーは結局ガイアに助けられたんだ。どうやって終盤までのストーリーを展開させるのかと思っていたが、コマンダーが生きているのなら話は別。でも死んだ方がかっこよかったのに。

ジオベースに司令室を設けたエリアルベースの首脳陣。ウルトラマンを差し出せと要求する破滅招来体の使者。いま、まさに我夢が出ていこうとすると石室コマンダーが「待て! 策はあるのか?」と問いかける。そこへファイターを失ってしまったパイロットのチームリーダー3人がそこに現れた。我夢とコマンダーの会話を不審に思いながら聞き入る梶尾リーダー。一生懸命演技しているって感じが伝わってきていい。がんばれ梶尾リーダー。

我夢がコマンダーに制止されている間にアグルが一足早く登場する。藤宮はレイコに目で訴えてその場で変身する。しかしアグルは変身した死神怪獣に太股を刺されてしまう。それを見ていた我夢はおもわず「藤宮!」と叫ぶ。そして「策はありません。でも一緒に戦ってきた仲間が苦しんでいるのを見ていられない」といって出ていってしまう。

この場面ではじめてアグルが藤宮であり、我夢がガイアであることにみんなが気づく。でもどうして石室コマンダーだけは最初から知っていたのだ? 再放送がまちどおしくて仕方がない。しかし、それにしても、他のスタッフはいままでなんら疑問を抱いたことはなかったか? それに、どうしてあんなに素直に受け入れられるのだろう? コマンダーが知っていたことに対しては不思議に思わなかったのだろうか。

まあ、いいか子供用のドラマだから。素直に受け入れれて、梶尾リーダーみたいに一緒に戦ってきた仲間として認知するほうが、盛り上がりがあっていい。でも、ウルトラマンは「仲間」なんだ。救世主ではなくて。オープニング曲の歌詞にあるように、ぎりぎりまで頑張ったけどどうにもならないときに助けに来てほしい「仲間」なんだ。だから助けに来てくれるのはウルトラマンでなくても、「仲間」だったらいいわけだ。また最初からウルトラマンに頼ってはいけない。自分たちで何とかしないといけない。それを子供たちに伝えたいんだよね。

極秘に進められていた新しい戦闘機の開発が間に合い、3機がいきなり実戦に使用されることになった。リーダー3人が乗り込む。梶尾リーダーの意気込みがいい。ガイアが我夢であることによって、ウルトラマンを援護するときの意気込みが違ってくる。とくに梶尾さんと我夢の関係があるからセリフが生きるよね。これは再放送をみてないと分からなかったこと。

米田リーダーは相変わらず死に急ぐって感じなのか。でも怪獣の電磁バリアを瞬時に解析するのって我夢がいなくてもできるんだ。だったらもう我夢の居場所がなくなるよ。それにしても、急降下攻撃であんなに怪獣に近づきすぎたら避けられないのはわかっているのに。たまたま怪獣の手にあたったことになっているけどね。墜落してしまった。

みんな死んだと思ってたよ。コマンダーはガイアが助けたけど、米田リーダは助けることができなかった。でも大丈夫。そこは子供向け番組。みんな生きているんだ。それにしても機体とともに倒れていたところを見つけるなんて! 墜落時には緊急脱出するハズでしょう。どうして機体が散乱しているその場所に倒れているだ! もうすこし離れたところに倒れてて下さいな。

米田リーダーの生存の確認が終わったあとの我夢と梶尾リーダとチームクロウのリーダと3人でよろこびはしゃぐ場面が青春ドラマしててよかった。我夢にふかく追求しない梶尾さんたちもやさしいね。

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990814 アツコがついに

いきなり全世界におそいかかるイナゴの大群みないな変な怪獣。いままでに現れた怪獣の特徴をすべて併せ持っているという超デカ昆虫。カメみたいな顔なのに。藤宮と我夢がその発生源を解析しているという。どうして藤宮がジオベースにいるのだろう。いままでみたいにアウトローしてないと藤宮らしくないよ。

その藤宮がコマンダーに「どうして我々を戦力として利用しない?」と詰め寄る。「君たちは兵器ではない。仲間だ」 そう、一緒に戦ってきた仲間。ウルトラマンは仲間なんだ。これって、ぼくたち大人が抱いてきたウルトラマン像と食い違うような気がする。いままでのウルトラマンのように宇宙から飛来した超人ではないのだ。ガイアとアグルは地球から力をもらったのだ。地球の力なんだから。だから、ともに生きるなかま。

東京上空の発生源に突っ込んで攻撃した梶尾機は機体に損傷を負う。それを見ていた我夢は、いつものように黙ってコマンドルームを出ていく。それをいつもとはちがう表情で見送るスタッフたち。

通路では藤宮が待っていて、闘いに向かう我夢に同調する。なぜ二人いるのか。二人だからよかったと。再放送みたから言えるけど、アグルとガイアは互いに闘い会うことでお互いの能力を磨いてきた。戦闘能力に磨きがかかったのはガイア。精神的につよくなったのは復活してからのアグル。まあ、ひとりしかいないとお互いここまで悩んでいるだけだったかもしれない。

しばらくして、アツコが我夢の後をおって出てきた。いきなり泣き出しそうなアツコのアップ。もうすでに顔が半分くずれている。「どうして何も言わないで出ていくの?がんばってしかいえないけど」。なんかアツコが急に女の子になってしまった。いままで我夢の先輩ってかんじでいばってたのに。だんだん泣き崩れていくアツコ、結構いい演技。ついに告白しちゃったって感じ。それに陽気に応える我夢。

我夢は別格として、梶尾リーダーにしろ、アツコにしろ、ときどき爆笑ものの演技があるけど、それなりにいい味だしている。

全世界の通信がおかしくなるなか、テレビだけが生きているというのは、以前のサイコメサードを思い出させるよね。テレビ中継させようという魂胆でしょう。実際KCBのスタッフは頑張ってウルトラマンの闘いを中継した。このままやられてしまうところを中継させるのかと思ってたら、天から天使がおりてきた。点滅していたカラータイマーはその光を浴びて青く戻った。

「恐れるなマリア、あなたは身ごもって、男の子を産むでしょう。」といったのは天使ガブリエル。堕天使サターンとの闘いに敗れたのはデビルマン。ウルトラマンに出てきた天使は、1999の7の月に降臨するハズのもの? 

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