四国に行ってみる、の研究 その1


8月末に、
四国に行った。
飛行機のバースデイ割引が適用になるのがこの時期だったので、前から旅をしようと企画していた。
それにしても、
何故四国なのか?
理由の一つに、
「今までに言った事が無い所に行きたい」という心の奥底の放浪願望があげられる。
僕は、生れてこの方、四国に足を踏み入れた事はない。沖縄や九州には行ったが、四国はまだだ。
しかも今、四国はブームである。
作家、村上春樹が著作
「海辺のカフカ」で四国を舞台にして以来…というか、人気ローカル番組「水曜どうでしょう」が四国にこだわって以来…、というか、僕的には「恐るべき讃岐うどん」という本を読んで以来、「いつかは是非!」と、堅く心に誓っていたのだが、いかんせん、四国には気球の大会もドロップゾーンも無い。
行く機会が無かったのだ。
それでも、純粋にプライベートで行きたい!と、今回の旅行を決行する事にした。
(じゃぁ、気球とジャンプはプライベートじゃないのかよ?)

当日、朝一番の便で札幌から東京へ、さらに東京から高知「龍馬空港」へと乗り継いだ。
道中、飛行機内では何もやる事がないので、山本周五郎、「長い坂」を読んだ。僕が周五郎を読むのは、たいてい飛行機の中である。別に、地上にいる時に読めばいいのだが、どうしても、地上にいる時読むと、色々な雑念が浮いてきて、ちっとも集中できない。多分空中だと、余計な物がないから、きっと周五郎を読めるのだと思う。
(そうかと言って、ジャンプの時に
セスナに文庫本を持ち込んだら馬鹿みたいだ)
高知便は今年に入って6回目の(旅客目的の)飛行機だが、まだ読み終わらない。
このままだと、彼の出した本を読み終える為に、
いったい地球を何周しなければいけないのか。
ほとほと困ってしまった。

そんな事を考えているうちに、飛行機が、高知龍馬空港に着陸態勢に入った。
と、ここで、
かなり驚きの出来事があった。
実は、この龍馬空港、海辺の近くにある。そして、飛行機は、海側からアプローチをしていった。
ところが、高度300メートルくらいで降下を止め、そのまま空港を過ぎてしまった。
「あれ?」
と、僕は飛行機から離れていく飛行場を見つつ、少し考えてみた。
今の時間は昼近く、と言う事は、浜から丘へ風の吹く時間帯である。なるほど、逆風だからUターンして、山側から海側に向かってファイナルアプローチをするのだな、と納得した。
『でも、それにしたら、ちょっと飛行機の高度が低くないか?』
疑問が頭をかすめた瞬間、僕らを乗せたB767は
『ぎょぇ〜』と叫びたくなるような急旋回を始めた。
実は高知はその地質学的な理由で、海からわずか1キロ程度で山になってしまうので、それほど深く陸地に入れずにファイナルターンを切って、最終アプローチとなるらしい。
従って、低く進入し、急激なターンを、着陸に要するのである。
その高度は地上でサッカーに興じている
中学生の顔が判別できるくらい低く、飛行機に弱い人間は一発で酔うくらいの角度で、過激なターン。
正直、絶対安全なディズニーランドの乗り物なんか目じゃないくらいオソロシイ。
マジで、僕もビビった。
手足を壁や椅子に押しつけ、
踏ん張った状態で、無事龍馬空港に着陸した。

この時点で、かなりぐったり来ていた…
(続く)



←当然八十八カ所も行った。
  もちろん全部じゃないけど。
  因みに、写り込んでいるのは、
  心霊写真じゃありません。
←高知空港で食べた、
  カツオのタタキ。
  はっきり言って、旨くなかった。
  でも、来週、
  美味しかった所の話も出ます。
  因みに、道中口にしたのは、
  うどんとカツオだけ。(笑)