「あなた、ひょっとして…」の研究
初対面の人と話していて、よく言われる言葉がある。
「あなた、ひょっとして
B型ですか?」
……何とも失礼な言葉だと思う。
只普通に会話しているだけなのに、言葉の端々から僕の出生の秘密を嗅ぎ付け、あまっさえ、公衆の面前でその秘密を暴露するに及ぶのだ。
そして僕が返答に窮して黙り込むと、
『やっぱりね…』と勝ち誇った様に、急に僕を見下した態度に出る。
言った相手が女性の場合は、その後に
『クスッ!』などと笑いが入ったりする場合もあり、いっそうたちが悪い。
僕という人間をよく知りもしないくせに、変えようもない生まれついての僕の烙印を発見しただけで、人格全てを否定されてしまうのである。
実に悔しい。
明らかに、B型と言うだけで、僕は差別を受けているのである。
部落差別の問題は人権救済委員会に言えばいいのだろうが、僕のこの問題は何処に訴えたら救済されるのか。
JAROかグリンピースか。

今年に入って、すでに2回、僕はこのような差別を受けた。
何故、僕はB型と決めつけられて、その上、失笑までされなければいけないのか。
毎度、毎度、納得がいかない。
獣医師で、気球とスカイダイビングが趣味で、『空耳アワー』が好きな奴は、みんなB型だとでも世間は言うのか?
だいたい僕がB型で、何か世間に迷惑を掛けたとでも言うのか?
僕の血液型がAなら、
日経ダウ平均株価が上がるとでも言うのか?

かように、日本という国はB型にとってはイバラの日々を強いられる国である。
ところで、気球の創生期には、かなりの割合でB型の人間が混じっていたと言うが、本当だろうか?
だとしたら、僕が飛び続けるのは、きっと血の叫びなのかも知れない。

結論 Rhマイナスだったら、同情されたのになぁ。