LEDの光らせ方
last update - 2000/04/08


用語
 
LED ってのは、こんな部品です >

日本語っぽくすると、"発光ダイオード"といいます。

そのまんま、"光る"ダイオードです。
さすがに照明に使えるほど明るくはありませんが、消費電力が少なく、
何色か色があるので、簡単な状況表示によく使われます。

# でも、最近照明に使えるレベルの LED も
# 開発されつつあります。

実際に光らせる場合は、順方向に電流を流します
"ダイオード"なので、逆方向には電流は流れません
 

実際に使うためには、いくつか注意点があります。

1.電圧と電流

LED に電流を流すには、電流の大きさによらず、一定の電圧が必要になります。
その大きさは、LED の種類にもよりますが、だいたい 2V です。

# ただし、青色や白色LED、IrLED などは、必ずしも 2V にならないです。
# これらを使うときは、この後の計算の数値を修正します。

しかし、LED の明るさは、電流に比例し、一定以上の電流が流れると焼き切れてしまいます。
電子回路によく使う大きさの LED では、5〜20mA くらいでちょうどいい明るさになります。

LED を壊さないで使うためには、このことを考慮した上でまわりの回路を作ります。
 

2.直列抵抗
電流を制限するためによく使われるのは、
LED と直列に適当な大きさの抵抗を挿入する方法です。

この場合、まず、電源電圧 V を決めます。
LED で 2V 電圧が下がるので、抵抗 R にかかる電圧は (V - 2)Vになります。
このとき、流れる電流 I は、

I = (V - 2) / R

になります。
この I が 10〜20mA 程度になるように R を調整します。


3. 5V系での計算

実際に、ロジック回路でよく使われる 5V系電源での計算をしてみましょう。

電源電圧は 5V なので、

I = (5 - 2) / R = 3 / R

I = 5mA のとき、

R = 3 / I = 3 / 0.005 = 600

I = 20mA のとき、

R = 3 / I = 3 / 0.02 = 150

というわけで、150 〜 600Ω を選択します。

私は、明るさを要する場合は 220Ω、消費電力が気になる場合は 330Ω〜470Ω
よく使います。

5V 以外の電源で使う場合は、計算し直しましょう。


4.その他の電流制限法

また、抵抗以外の手段としては、定電流ダイオードを使うやり方もあります。
定電流ダイオードは、自分に流れる電流が一定値になるよう、自分自身の抵抗が
調整されるダイオードです。様々な電流値の物がありますが、そのなかから
LED に必要な物を選び出して、LED に直列に挿入します。

抵抗を使う方法と違って、電源電圧が変わっても安定して一定の電流が供給でき
ますが、欠点としては、一定電流を保つための最低電圧が高め(3〜5V以上)、
抵抗と比べると価格が高いといったことがあります。
 

また、LED に与える電流を PWM 制御して、平均電流で明るさを調整する方法も
あります。抵抗や定電流ダイオードで制限する方法に比べ、消費電力を下げることが
できますが、照明用でもない限り、手間がかかりすぎるので普通は使いません。




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