NOTE - 回路設計編 - 逆接防止回路
last update - 2002/09/04

ロボコンの会場では、バッテリの逆接で上がる煙を見ることが多いです(^^;
これを本番直前にやってしまうと、泣くに泣けません。
電気的な設計、製作の段階で、逆接しない/逆接しても壊れないようにする方法をいくつか紹介します。

端子:ケーブルの色分け / コネクタ形状 / ダイオードによる方法 / リレースイッチ / FETスイッチ /

端子:ケーブルの色分け
基本ですね。
電源ケーブルくらいは色分けしましょう。
よく使われるのは、+赤/-黒 ですね。

このほかの逆接防止法を使う場合でも、この色分けはしましょう。

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コネクタ形状
コネクタを逆に繋ぐことのできない形状にします。
(よく使われ、お手軽なのはRCカー用の7.2VNiCdバッテリパックに使っているコネクタですね。)

実は一番確実です。

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ダイオードによる方法
 
  ダイオードの基本機能に、電流の逆方向阻止というのがあります。
これをそのまま使います。ダイオードが 0.6〜1.1V程度電圧降下するので、小電力-主に制御系電源の場合に使います。

少しでもロスを減らしたいときは、ショットッキーバリアダイオード(SBD)を使うと、電圧降下を0.4〜0.6V程度にすることができます。
 
また、リレースイッチ、FETスイッチを使う場合にも、補助電源はダイオードで逆接を防止します。
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リレースイッチ
ダイオードは(ふつう)大電流を流しにくいので、基本的にパワー系には使えません。
そのような場合に使います。
DC電源の場合はFETスイッチの方が便利ですが、AC電源の場合は絶縁性の確保などを考えるとリレーの方が楽だと思います。
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FETスイッチ
 
  FETを図のように接続します(FETの向きに注目)。
このままだと、ゲート電圧が確保できないので、チャージポンプ、フォトボル、絶縁トランスなどの手段でゲート電圧をつくります。(個人的には、ロボコンで使う場合、フォトボルがおすすめです。)

一種の理想ダイオードですが、このままだとたぶん、反応速度は遅いです。しかし、電源の逆接防止に使うには十分だと思います。
 




  さらに改良版として、よりアクティブに使うために、NchFETを2個、背中合わせに接続し、スイッチにします。
こうすることで、制御系からパワー系電源のコントロールができるようになるので、制御系のイニシャライズが終わるまでパワー系に電源を入れないようにしたりできます。

また、私の場合パワー系に、デカップリング用のコンデンサを大量(1,000uF〜30,000uF)に入れる場合が多いのですが、このときパワースイッチを入れておかないと、バッテリーを繋ぐときに突入電流ですさまじい火花が飛んで、端子が吹き飛びます。(実証済み)。特に、24V以上にする場合は危険です。

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