NOTE - 回路設計編 - モータドライバIC
last update - 2002/10/14

小出力のモータドライバがほしいときは、モノシリックのドライバICを使うと便利です。
ドライバICは、過熱保護、過電流保護など、保護回路が内蔵されているものが多いので、モータを壊す心配をしなくてすむという利点もあります。

TUTでは、(あまり有名ではありませんが)ナショナルセミコンダクタのICを使っています。
最近は、小型のマシン(=ちいなさモータ)が増えてきたので、東芝のTA系も使うことが増えました。

トランジスタタイプについて
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TA7257P / TA8429H /
FETタイプについて
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LMD18200T /

トランジスタタイプについて
トランジスタでHブリッジを構成したタイプです。
東芝の TAxxxx の系列が有名と思います。

安価で入手もしやすいのですが、あまり電流が取れないものが多いです。

このタイプは、ブリッジに使われるトランジスタの飽和電圧が存在するため、電源電圧に対して出力電圧が 1.0〜2.8V 程度電圧降下します。このため、12V以下の電源電圧で使うと電圧降下による出力低下が結構馬鹿になりません。
また、飽和電圧による損失は電流に比例するため、低電流でも結構発熱するので放熱をきちんとやらないといけません。

ちなみに、トランジスタタイプはなぜか Anti Lock-Phase PWM が使えないものが多いです。
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TA7257P
メーカ
東芝









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TA8429H
メーカ 東芝
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FETタイプについて
高性能ですが高価です。
でも、ほとんどの場合、元が取れます。

特性として、トランジスタタイプは飽和電圧で損失が発生するのに対して、FETタイプはON抵抗のオーム損で損失が出ます。このため、同じ電流容量のものでも、低電流領域ではFETタイプが著しく損失が少なくなります。
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LMD18200T(National Semiconductor)
FET化されているHブリッジです。
オン抵抗が、上下段あわせて0.6〜1.0ohmと小さく、データシート上、連続3A/瞬間6A(完全放熱時)流すことができます。
詳しいデータはメーカのデータシートを参照してください。

このICの便利なところは、高周波の4象限ドライブに対応していることです。
その為、自動制御ロボットを作る場合はとっても便利です。

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