FMV-BIBLO NC620(以下、NC620)は富士通製のA5ファイルサイズ、重量1.1kgのサブノートPCです。 もともと、2.1GBのハードディスクドライブ(以下、HDD)を積んでいたのですが、かなり昔から容量一杯になり、これ以上ソフトもデータも入らない状態でした。 最近手が空いたので、HDD換装に挑戦してみました。
NC620のメモリーモジュール追加は裏蓋を開けるだけで簡単に行えるのですが、HDD換装は本体を分解する必要があります。 メーカーの保証が効かなくなり、自己責任が伴います。
あらかじめNIFTYなどで換装方法、換装できるHDDの仕様など情報を集めていた私はこの日、 某PCパーツ店でHDD (IBM製 DBCA-206480 2.5inch 6.4GB 9.5mm 4200rpm) を購入した。 その日のうちに早速NC620の分解に取りかかる。
HDDの換装をすませ、切れた配線は何もしないまま、本体を組み立て直した。 電源を入れるとBIOSは立ち上がり、HDDをきちんと認識しているようだったが、 HDDが動作する度に左スピーカーから ジリジリ という音が・・。
昨日の組立直しが難儀だったため、もう一度分解することをためらったが、結局分解して、スピーカーの配線をどーにか半田付けすることにした。
切れた配線の皮を若干剥いて、ボード側のコネクタの端子の付け根部分に直接線を半田付けした。 (再度分解することは考えていない。) 半田部分に無理がかからないよう、配線の数カ所をセロハンテープでペタペタ本体に張り付けた。
再度組立直し、Windows95をリカバリーする。
今度はスピーカーからジリジリという音はしなかった。
しかし、フロッピーからは立ち上がるのだが、HDDからは立ち上がらない。
なんで?
これは昨日NC620を分解する前、デスクトップPCで買ってきたHDDのFDISKとフォーマットをしたのだが、これがいけなかったらしい。 NC620で再度FDISKとフォーマットを行うと正常に起動した。 Win95の起動画面を見てホッと一息。 左右のスピーカーから正常に音が出ているようだった。
というわけで、無事(?)HDDの換装は成功しました。 今のところ問題は出ていません。 以前との違いはHDDの動作音と電源を切ると「ピューン」という音が出るくらいです。 それにしても分解しづらく、組み立てにくい機械でした。 富士通の製造の方も補修の方も、とっても偉いと思います。 ベンチマークの結果は下の通りです。 若干ですが速くなったことは体感できます。
交換前 日立 DK237A-21 全容量2.1GB | ||||||
ALL | Integer | Float | MemoryR | MemoryW | MemoryRW | DirectDraw |
3610 | 7664 | 5875 | 4294 | 5265 | 6639 | 4 |
Rectangle | Text | Ellipse | BitBlt | Read | Write | Copy |
4384 | 5128 | 558 | 25 | 5038 | 3024 | 1441 |
交換後 IBM DBCA-206480 全容量6.4GB | ||||||
ALL | Integer | Float | MemoryR | MemoryW | MemoryRW | DirectDraw |
5728 | 7680 | 5888 | 4344 | 5266 | 6647 | 4 |
Rectangle | Text | Ellipse | BitBlt | Read | Write | Copy |
4548 | 5306 | 573 | 25 | 8998 | 9641 | 3437 |
両HDDともにUltraDMAに対応していますが、DMAにチェックを入れると値が悪くなりました。 上はどちらの場合もDMAにチェックを入れずに測定した結果です。
このページに関する質問・要望等はお答えしかねる場合があります。
「もっと詳しい改造方法を教えてください」とか
「このPCに、このHDDは対応しますか?」とか
「このページ見てHDDを換装したんだけど、成功しませんでした。何故ですか?」とか
「自分がやっても巧く出来そうにないから、代わりに換装してくれませんか?」とか
これらのような質問・要望は全て却下します。
改めて書きますが、ユーザーによるNC620のHDD換装はメーカー保証対象外であり、その結果何らかの損失が起こってもユーザーの責任になります。