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風連湖は根室湾に続く潟湖(手元の資料では湖の周囲は65kmとされているものと90kmとされているものがある)。
風蓮湖は大白鳥の飛来地として有名なところだが、野鳥の数は240種くらいにのぼるそうだ。
10月に訪れたときは国道沿いの林の中から風連湖を優雅に泳ぐハクチョウたちを見た。林の中は紅葉した落ち葉が足元に積りそれを踏んで歩くときのカサコソという音と、木々の間を渡る風の音以外は、時折湖で白鳥が鳴く声が遠くに響くだけという秋の深まりを感じさせるいい雰囲気だった。その静寂の中急に何かの気配を感じて振り向くと、大きなイヌワシ(だったと思う)が林の中を低空飛行していった。初めての経験に友人も私も思わず低く「おぉぉ」と唸っていた。
9月に夫と訪れたときには季節はずれの暑さで、日向では27℃くらいの気温だった。その暑さの中、今度は林とは対岸になる春国岱の方へ行ってみた。
春国岱は砂州が細長く続いているが、水辺では貝を取る人たちは多く見られた。この時期は白鳥はいないので見られるのは殆どカモだった。
9月というのは異様に蚊が出没する時期で、車を降りるとたちまち体中を蚊が取り巻いた。そんなわけだから暑いのだが、ジャケットを脱ぐわけには行かない。黒っぽいものばかり身につけていた夫は特に蚊に好かれていた。顔や耳のあたりの蚊を散らすのに必死になっていて、落ち着いて風景を見ることなんてできなかった。
ゆっくり散策したいなら、時期を十分に検討しろという教訓になったのは間違いない。 |