うずら・エサの常識、
ウソ?ホント!


97年11月18日、ちょろの様子がおかしいので、病院に連れていきました。

問題は肝臓で、この原因はなんとずっと食べさせてきたエサにあったのです!

今回、このエサについて、「横浜小鳥の病院」の先生にいろいろ伺ったので、

ここに記しておきたいと思います。

ちょっと文字ばかりになってしまいましたが、ぜひご一読のほどを・・!



ここに書いてあるのは、ちょろの主治医の先生に伺った事や、

うずら掲示板へいらしている方達から伺った事をまとめたものです。

残念ながら、私は獣医でも鳥の専門家でもなく、

いろいろな理論的な事もわかりません。

でも、せっかく伺ったいろいろなご意見を、

少しでも多くのウズラーの方に見て頂きたく、このページを作りました。

でも、食餌についてはいろいろな考えの方が多くいらっしゃいます。

このページのことも、あまり盲信することなく、いろいろな先生や経験者のお話を伺いながら、

あくまでも1つの参考として読んで頂きたく思います。


主食について

今まで私はちょろに、「ヒヨコ・ウズラのエサ」「ニワトリのエサ」とかをあげていました。
ところがこれがいけなかったのです。
ニワトリやウズラは家禽として飼われているのが通常、私のようにペットとして飼っている人はまだ少数派のようです。
そこに問題があります。
家禽ならば、とにかく卵をたくさん産めばいいわけで、別にそう長生きしなくてもいいんですね。それは、卵を産まなくなったらお肉にしてしまうのですから・・。
だから、一般のニワトリのエサはとにかく必要以上に高カロリーになっているそうです。
さて、そんな高カロリーのエサを食べ続けていれば、肥満体になりそうなものですよね、なのに太らないんです。
実は、こういうエサを食べ続けていたちょろも、痩せ過ぎ、と今回先生に指摘されてしまいました。
”高カロリーのエサを食べながら、太らない”これは肝障害のせいだそうです。「太らない」というより「太れない」んですね。
肝障害の原因は、まだ推定ですが、エサの中の魚粉、大豆カスにあるようです。
「魚粉」これは新鮮なものならば、それは上質のタンパク質になります。が、エサの中の魚粉は大体すでに酸化し変敗してしまっているものが多いようです。
「大豆カス」、これは精製する段階で処理剤を使っています。
これらが肝毒性となり、胆道系に障害を引き起こすようです。(出来立ての新鮮な物ならば問題はないそうです。問題は、回転の悪いお店などでずっと置きっぱなしになっている古い物です。)
それではいったい何を食べさせたらよいのでしょう?
もしお金に糸目をつけないのであれば、ちょっとお高いですが、自信を持って薦められるのが、アメリカの獣医さん達が太鼓判を押した「ラウディブッシュ社のペレット」です。
これは鳥の状態によって、ブリーダータイプやメンテナンスタイプといろいろあります。ただ、横浜小鳥の病院の先生によると、産卵中の雌うずらにはブリーダータイプがもっとも適している、とのことです。産卵していない雌や雄の場合は、ローファットメンテナンスが向いています。
ネックは最初にも書きましたが、お値段が高いこと(750gで\1400〜\1700位)と、入手が困難だということです。
ただ、ペットショップCAP!の通販で扱っています。(ローファットメンテナンスは病院のみでの販売)
あと、横浜市内にチェーン店を展開している「ヨネヤマプランテーション」(含・ペットエコ横浜)でも売っています。

副食について

副食とは、タンパク質の摂取に尽きます。
今まではあまり考えずに、ちょろの大好物のお豆腐とかを時々あげる程度でしたが、野鳥であるちょろにとって、タンパク質はとても大事なものだったのです。
そこで先生のお薦めは・・
「ミルウォーム(ミルワーム)」・・・ペットショップに売ってる、生きてるイモムシ(!)。正確にはチャイロゴミムシダマシの幼虫。ただ、売っている状態ではミルウォームのエサとしてフスマがはいってますが、これを食べているようではミルウォーム自体に栄養がないので、そんなのを鳥に食べさせても無意味。そこでミルウォームにもちゃんとしたエサを食べさせることが大事。今回はミルウォームにもラウディブッシュ社”のペレットを与えました。でも、あげすぎに注意!せいぜい1日に10匹が限度です。というのも、ミルウォームにはリンが含まれているので、あまり多量に摂ると、体内のカルシウム分を排泄させることになりかねないからです。
また、うずらちゃんにあげる前に、ちょっと抵抗あるかもしれませんが、ミルワームの頭を潰すか切り落とした方がよいそうです。なぜかと言えば、ちゃんとベシベシと床にミルを叩きつけてから食べる仔はよいのですが、丸飲みしてしまう仔の場合、まれに生きたまま飲み込まれたミルワームが、うずらの内蔵に噛みついてしまう事がまれにあるそうですので。
※ミルワームの写真はこちら。 成虫の写真はこちら
 気温が上がって成虫になってしまった場合、成虫同士が交尾して、次の世代のミルワームが誕生する事もあります。(自家養殖(^^;)
「コオロギ」「イナゴ」・・・これはナマでも乾燥でもOK。ただ、市販されているものの方が安心だそうです。そこら辺でつかまえたコオロギやバッタやミミズだと、寄生虫を持っている可能性があるからです。
「ゆで卵」「豆腐」「枝豆」・・・これらもよいそうです。
「プロテイン」・・・これは人間用のでかまわないそうです。
「エビオス」・・・某ビール会社が出している薬。ビール酵母で出来ていますが、これも体によいそうです。
そういえば実家のネコはこれが大好きで、よくカリカリ食べていたなぁ・・。
ビタミンについて

今までは、市販の粒状でカラフルな「ビタフード」というのをあげていたのですが、実はこれも×
カラフルなのは合成着色料で、体によいわけがないし、あと困るのが、人間の薬と違って、動物用のこういう補助食品には認可が必要ないという事です。
人間の薬であれば、厚生省の認可が必要ですから、「○○g中、ビタミンAが○○IU、ビタミンEが○○mg」とかいう表示がありますが、動物用のものを見てみて下さい。
「ビタミンA○○IU、ビタミンD3○○IU」とかの表示があっても、それがいったい何g中にそれだけ入ってるのかが明記されていません。
私もそうでしたが、普通、袋の裏にそういう数値が書いてあれば、「ああ、これ一袋でこれだけのビタミンが摂れるんだな」と思ってしまいますが、じつはその数値は、もっと大量の(例えばキロ単位の)中に含まれているものなのかもしれないわけです。
ただ、ちゃんと「動物用医薬品」と書いてあるものは、農水省の認可(動物用は厚生省じゃなくて農水省になるそうです)が下りているものなので、安心だそうです。ただ、私は、普通のペットショップで「農水省認可」の商品を見つけることはできませんでした。
それではいったい何からビタミンを摂ったらよいのでしょう?
原点です。つまり、緑黄色野菜にんじんかぼちゃ小松菜ピーマン等々・・。で、与える時は自然に近い状態、つまり生の方がいいようです。
確かに野鳥は、だれにもお野菜を茹でてはもらってませんものね。
ミネラルについて

これは、多くの鳥を飼っていらっしゃる方が与えていることと思いますが、「カットルボン」(いかの甲)、これはよいそうです。
先生にお話を伺ったなかで、ここでやっとホッとする事が出来ました。(^_^;だってここまでのお話は今まで私がどんなに間違ったことをしてきたかの反省しかなかったんですから・・。
あと、「ボレー粉」。これも「ああ、よかった。」と思いきや、やっぱり×
私はよく売っている、緑色のボレー粉を与えていたのですが、「緑色」!これは合成着色料を使ってるんですねー。で、与えるのならばやっぱり着色されていない白いもの(というより灰色かな?)がいいそうです。また、このボレー粉、そのままは与えずに2・3回水洗いした後煮沸し、天日で干してから与えた方がよいようです。というのも、市販のボレー粉を分析すると、なんと有機リン系の物質が検出されたそうです。つまり鳥のボレー粉用の牡蠣は非食用域から採られたものとも考えられ、ヘドロや汚染のある海域から採取されたものである可能性があるそうです。うぅ、コワイ・・(--;ただ、この有害物質も3回の洗浄と一回の煮沸と乾燥で検出不可になったそうです。(^。^;)ホッ
他には「卵のカラ」もいいそうです。ただし、「ゆで卵のカラ」。熱湯消毒されていますから安心!
ただし、この時に使う卵は、出来れば少し高級品のよい飼料で育てた鳥の卵の方が、良いそうです。
普通の安売り卵の殻では、悪い飼料(普通のボレー粉、酸化魚粉、大豆かす)の毒を貰ってしまうからだそうです。

これらの

主食副食ビタミンミネラル

をバランスよく食べさせる事が大事です!


2005.5追記 この食生活を生まれてすぐに始めた我が家のヒメウズラのチッチ(♂)、
めでたく満7歳を元気に迎える事が出来ました!m(^-^)m

ウズラという鳥は、本当だったら10年位は生きる鳥だそうです。
なのに、こういう産業用に作られたエサのせいで
飼いウズラも短命を余儀なくされているそうです。
ちょろはもうすぐ4歳。もっと早くエサを変えてあげられればよかった、と
後悔することしきりですが、せめて今からでもよいエサを与えて、少しでも
肝臓の負担を減らして健康になれるようにがんばっていきたいと思います。
ちょろも、初めてのミルウォームなのに、野生の血が騒ぐのか
バクバクとすごい勢いで食べています。
やっぱり自然のままがいいんだなぁと痛感しています。
(でもチョットだけあのウゴウゴは気持ちワル〜イのですが・・)


ちょろの部屋へ

このページで使っているBGMは”MIDI素材室”から頂きました