今年の冬ころからワタシは「鮮血がぁ〜」状態であった。トイレットペーパーに鮮血が残るようになっていたのだ。 とは言ってもごく少量だったので,そんなに気にもしなかった。おそらく卒研でヘロヘロになっているからだろうと考えていたが, 発表が終わっても学校を卒業しても春休みになっても一向に改善されなかった。とりあえず悪化する様子も見られなかったので, 大丈夫だろうと思いほおっておいたのだが…
「それ」は突然やってきた。4月21日,朝のトイレで。いきなり「おいおい兄さん,マジですか?赤飯炊かなきゃ・・(おいおい)」 というくらいの出血が起きたのだ。とりあえずその場をなんとかやり過ごしたが,1日中激痛が走りまくり状態で, 立ったり座ったりするのに30秒くらいかかるのは当然として,歩くのもじっとしているのもつらい状況であった。 なんとか帰ってきて,お風呂に入りながらとりあえず患部周辺を触ってみる… 「うぎゃっ」。そりゃー驚きましたよ,ええ。 お風呂であったまって血行がよくなったせいか,とりあえず「うぎゃっ」なブツは戻ったが,動くのがつらいのは変わらない。 さっさと横になりたいところであるが,宿題があるのでそうも行かない。ヘロヘロになりながら宿題を終え,チャットして寝る(やめなさい)。 寝ながら腰が引けてるのはつらいんですけど…
21日の独り言,ああいうこと書いていますけど,その裏ではメチャメチャ激痛に耐えていたんですねぇ。
次の日。どうやら痛みはおさまったようなので一安心。学校の保健センターに行って,先生に病院を紹介してもらう。 なんだ,けっこう近くにあるじゃん>病院。
教えてもらったその病院は,その筋では有名な先生らしく,かなり評判はよいそうである。それは安心ね。 だがしか〜し,これから僕が行くのは「肛門科」である。別に内科行ったり外科行くのは恥ずかしくも何ともないが,なんてったって「肛門科」である。 おそらく「行くのが恥ずかしい病院ランキング」のベスト3に入ってしまうだろう。お尻だろう?見られちゃうんだぜ?奥まで。 あれだよ,某上野クリニック並に恥ずかしいじゃないか(笑)(そう言えば某上野クリニックの「日本人男性の〜」も謎である)。
初診なので受付でいろいろアンケートを書かされる。「出血しましたか?」「その時の血の色は?」一通り書いて受付のおねーさんに出します。 こぎれいな病院で,けっこう新しげ。ぐるっと待合室を見まわすと,いろいろな年代の人がたくさんいます。 なんとなくヲレが一番若そうだったが,高校生くらいの女の子もいて妙にどきがムネムネする(笑)。 ここは肛門科の病院…
で,週間ポストと女性自身を読破できるくらい待つことしばし。名前を呼ばれていよいよ診察室へ…
「そこに座って待っててね」と看護婦さんに言われ座る。ここの看護婦さんは,レモンイエローの白衣だ。 …いいね(爆)。横を見るとベッドがあって,「下の図のようにしてください」と半ケツ状態のポスターが貼ってある。 その横のほうにはなんかいろいろ器具が置いてある。あ,クスコみたいなのも発見!(わからない人は,医学部の人か鬼畜系エロゲーの達人に聞いてみよう(笑))むぅ,あれを入れられるんですか… 1分ほどして先生がやってきて「どうしましたか〜?」。「かくかくしかじかなんで…」「じゃあちょっと見てみますね〜」 やはり脱がなきゃだめなのか…(当たり前です)
ベッドのうえで横になり,お尻だけ先生のほうというかなり恥ずかしい態勢(もちろん脱いで)。後ろでなにやっているかわからん…不安だ… 「消毒しますよ〜」ふきふきひやひや〜。「じゃ,行きますよ〜」はうっいきなり指ですかっ! 「あ〜,これは…」指が抜かれます,痛いです(注:ちゃんと手袋してます)。「つぎ中見ますよ〜」なんだ何が来るんだ次は?後ろ見えないからわからないぞ。 ぶすっはらり…(バラの花びら。牡丹でも可)おそらく横においてあった器具だろう。太さで言うと「単3と単2の中間」(想像してみよう)。 「これはひどい…」ヱ?ひどいんですか?「どうしてもっと早く来なかったの?」怒られてしまいました。
改造された改蔵の気持ちがわかったよ… お尻がいたひ… 「とりあえず内痔核ね,若いのに。就職するまでに治さんと。 じゃ内視鏡するから浣腸してきてね。」ああ,浣腸ね… なにぃ!?カンチョーだとぉ? 艦長!いつのまにか話がすごいことになってきているでありますっ!…浣腸なんて何年振りだろう…
横の処置室でまたも脱がされる。で,けっこう量ありげなグリセリン(?)を持った看護婦さん(注:若い)に「ぶすっ」とやられる(苦)。 「そこのトイレで5分くらい待ってからね。」トイレトイレ… 個室に入るまで平静,平静,平静… 入った瞬間ぐはぁ…
5分だ5分耐えればいいんだ,300秒だ。あぅ,括約筋が弱っている… 汚いはなしだが「漏れる」(オイ)。 「艦長!ダメです,もう間に合いませんっ!」「我が生涯に一片の悔いナシ!」<ヲレの心の中。
「ああぁ,ご主人様…。もうダメです… おトイレに行かせてください…」「粗相をしたメイドにはお仕置きしなくてはなぁ…」 「(以下略)」<オレの心の中その2。…浣腸プレイはやめようよ,全国のご主人様…(笑)
あ〜う〜(かなり元気ない)。おなかがごろごろするよ… なんとか検査室にすり足でたどり着き,またもベッドに横にならされる。
看護婦さん(注:若い)に「じゃあ内視鏡入れますよ〜。空気入るからおなか苦しくなったら言ってくださいね。」 で先生がやってきて突っ込まれる(痛)。
「(あ〜,そんなに突っ込まないでくれぇ…)」願いも届かずかなり奥ふかくまで突っ込まれる(10センチくらい?)。 女の人って(男でも可)大変ねぇ,とか考えるヒマなんかねぇ(笑)。映像が映っているモニターは横になってても見えるようになっている。 「ほら,これ全部そうだよ。」そう言われてもね,よくわかんないんですけど… とりあえずワタシの直腸はピンク色でした(笑)。
ああっ,いきなり一気に抜かないで〜(爆)。
一通り検査が終わり,廊下で待つことしばし。お尻は痛いしおなかはごろごろするし,すでにヘロヘロ状態。
「谷さ〜ん」と呼ばれ,再び先生のお話。直腸の説明から始まり,図を書いてワタシの悪いところを丁寧に教えてくれた。 「で,谷さん高校生くらいのころからだったでしょ?これ。」いえ,ワタシは高専生ですが…(笑)。とりあえず自覚症状はない。 「かなり悪化してるんだよ。これ,就職するまでに治さんと大変だよ。」いえ,あんまり就職する気は無いんですが…(笑)。 「結果から言えば入院して手術します。」ああ入院ね… なにぃ!?入院して手術だとぉ? なんかえらいことになってしまった。「手術はすぐ終わるけど,2週間入院してもらいます」そりは夏休みしかできないということでは… 「とりあえず検査しますね」
その後,心電図を取られ(前日学校の検査でも取ったのに)レントゲンを2枚取られ,血を4本も取られ同時に耳たぶに針をブッ刺し血が何分で止まるか時間測定。 (「あの〜,注射痛いですか?(オレ)」「技科大生みんな怖がりなんだね(婦長)」「はい,コワイです(笑)」「痛いよ」お〜い〜(怖)) その後,麻酔に対するアレルギーはないかまた注射される。幸いツベルクリン反応みたいで,そんなに痛くは無かったが。 (筋肉注射とかやられたらどうしよう…)
時間が余ったので親に電話する(谷注:病院内での携帯電話の使用は禁止されています)。「あのね,入院して手術だって(オレ)」 「なに,そんなに悪かったのか!(父親)」ああ,なんか知らんけど悪かったらしい。期間とかのことを話すと, 「紹介状書いてもらって旭川に入院すればいいんじゃないか?」おー,そういう手がありました。 豊橋で入院しても誰も来てくれそうもないし(笑)。
薬をもらうときに看護婦さん(注:若い)に「北海道のほうで入院するっていうのはアリですか?」 と聞いてみる。今度来たとき先生に相談してくださいとのこと。さて,どうなるかな?
会計の時間。検査料等で10000円かかる。ああ,電話代払えなくなる…
というわけで肛門科初体験は終了。あぁお尻痛い…
なんか事態は予想もしてなかった方向に進んでしまいました。先生にもらった説明プリントによると, 「実際に手術する方は外来の20%くらいしかいません」って,ヲレその20%の中に入っているみたいです(涙)。 楽しい2ヶ月間の夏休みのうちの2週間は,豊橋か北海道のどっかで入院生活です。 (ちなみにその病院以外のところで入院すると,3週間拘束されるらしい)
…お見舞いに来てね…